
転職活動に使う職務経歴書は、経歴を事務的に書き並べる「記録文書」ではなく、自分自身を応募先に売り込むための「プレゼンテーションツール」。上手な書き方には、秘訣があります。
みんなの職務経歴書の工夫ポイントは?

リクルートエージェントが転職成功者500名に職務経歴書を作成する際の工夫についてアンケートをした結果、上位にランクインした工夫は、「経験を時系列で記載」など、どれも読みやすくまとめるためのもの。
さらに、「企業によってアピールする内容を書き分けた」という人もいました。共通するのは、読み手のことを考えて作成しているということ。では、どのような点に注意すればいいのか。キャリアアドバイザーのアドバイスをチェックしてみましょう。
転職エージェントが考える職務経歴書の書き方のポイント
職務経歴書の作成にあたって意識すべきことは3つ。「見やすく」「わかりやすく」「相手企業との接点を意識する」です。
見やすく
最近は、職務経歴書のサンプルやテンプレートが手軽に手に入りますので、それを利用すれば「見やすく」は難なくクリアできるでしょう。
わかりやすく
「わかりやすく」まとめるためには、相手が疑問を持ちそうな箇所を想像し、疑問に答える内容を盛り込むことが大切です。たとえば、異業界に応募するのであれば専門用語は使わない、または、使うにしても注釈を添えるといった工夫が必要。売上やコスト改善などの成果を挙げるなら、具体的な数字も記します。数字の価値も伝わるように、社内でのランクや前年比なども併記し、相対的に評価できるようにするといいでしょう。
相手企業との接点を意識する
効果的な自己PRのために大切になるのは3つ目のポイント、「相手企業との接点を意識する」ことです。まずは、「どんな企業に」「何を」伝えたいのかを意識してみてください。次に、自分の経験の中から応募先が興味を持ちそうな点を探し、それについては他よりも詳しく記します。「得意分野」といった別枠を設けて目立たせてもいいでしょう。ただし、取り上げるのは多くても5つまで。それ以上になると、ピントがぼけてしまいます。そのうち1つでも相手の興味を引くことができれば、じっくりと読んでもらいやすくなり、面接に進む可能性も高まります。
職務経歴書の自己PRは、具体的・客観的に
自己PR欄を設けて、これまでの経験から学んだことを書くのもおすすめの方法です。その際のコツは、具体的・客観的にアピールするということ。たとえば、「大勢のお客様と接し、コミュニケーション力を身につけました」と書くのではなく、「1日平均80人の来店客に対応し、一通りの説明を終えた後、必ず『ご不安な点はございますか?』と声をかけています」と書く。具体的・客観的に記すことで、相手はあなたの強みを明確にイメージでき、評価しやすくなります。
【参考】PRすべき自分の経験や強みを、きちんと把握していますか? 自己分析についてのノウハウを見る |