
転職を「成功した人」と「失敗した人」は、それぞれどんなきっかけで、どんな方法で転職活動を進めたのでしょうか。
ここでは、転職にまつわる成功・失敗事例を通じて転職活動を上手に進めるコツをご紹介します。
変則的な勤務時間をから脱したい
転職事例:松本さん(27歳) |
僕が5年間務めた鉄道の設備機器の保守業務は、勤務の時間帯がかなり変則的でした。仕事は列車の運行が終了した後じゃないとできないので、基本は深夜スタート。休日も列車は走っているから、土日も働くことになります。ひどいときは、一週間に10時間しか寝られなかったことだってありました。
工業大学を出ていて、鉄道も機械も好きでしたから、仕事内容についてはやりがいもあり、特別に不満はありませんでした。でも、結婚して子どもができた昨年、このままでは仕事と家庭を両立することはできないという確信めいたものが芽生え、ついに転職することを決意したのです。
そんな中、相談にいったのはリクルートエージェントでした。担当のキャリアアドバイザー(CA)さんは、技術系の話がよくわかる方のようで、僕の切実な話をじっと聞いてくれ、頼りになりそうだという印象をもちました。
ところが、その後いただいた提案は「電機メーカーでの交通インフラ機器の品質保証業務」という内容。正直、戸惑いました。何と言っても、品質保証は未経験。しかも、その会社はかなりの大手で、つい「僕には無理です」と返してしまったのです。
転職成功のポイント!
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大企業の求人傾向を知り、納得

しかし、CAさんは自信を持った口調で、僕に言いました。「あなたの保守のスキルなら、必ず品質保証にも応用できます。自信を持ってください。もし、また鉄道関係の保守業務の職に就きたいというのなら、勤務時間帯は今と変わらないことになるでしょう。
でも、品質保証業務なら一般的な時間帯で働くことができるようになるのですよ」と。鋭くポイントを突かれ、その通りだと納得しました。そして、やっと前向きに話を聞く姿勢になれたのです。
そして、懸念であった自分の経歴では大手企業は狭き門なのではないか、という点については、こう言って解消してくれたんです。
「過去のこの企業への転職事例から、前の会社の規模を気にしないことが分かっています。入社の可能性はかなり大きいと言えるでしょう」と。
これを聞いた時点で、完全にこの会社への転職を実現させようという気になっていました。僕は、その日から、この会社への転職を目指して、活動を集中させることになったのです。
転職成功のポイント!
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2ヵ月間の奮闘の後に、朗報が
不規則で休みが取りにくい仕事の合間に模擬面接など対策の時間を確保するのは、とても大変でした。心が痛みましたが、いろいろ理由を付けて、会社を早退したこともあります。CAさんから、「前職を続けながらの転職活動には、ある程度の犠牲がともなうことを覚悟しておいてください」と言われたことが、ひしひしと実感できたものです。
でも、苦労した甲斐はありました。2ヵ月後、なんとかこの会社の内定を勝ちとることができたのです。
これまでの自分のスキルが活かせることもあって、仕事内容にも満足していますし、勤務時間帯も大幅に改善されました。まったくもって、素晴らしい転職となりました。家族ともども、CAさんに深く感謝しています。
担当キャリアアドバイザーより松本さんは、最初にご提案した際は、未経験の業種であることと大手企業ということに怯まれました。しかし、その後、自信を取りもどし、果敢にチャレンジされ、見事内定を勝ちとられました。 実は転職は、自信を持って挑むことで成功に近づくもの。逆に言えば、どんなに能力が高くても、自分では無理だ…と思っていると成功には至らないものなのです。一度転職すると決めたら、自分の可能性を信じて、前向きに取り組みましょう。 |