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理由なき転職活動、結局前の会社に残りました

転職を「成功した人」と「失敗した人」は、それぞれどんなきっかけで、どんな方法で転職活動を進めたのでしょうか。
ここでは、転職にまつわる成功・失敗事例を通じて転職活動を上手に進めるコツをご紹介します。

本社勤務でないことに不満を抱き…

転職事例:橋本さん(28歳)
食品メーカー 販売促進業務 → 残留
年収 : 500万円 → 500万円
・職場環境を変えたい
・キャリアアップ、スキルアップを目指したい

今、私は食品を扱う大手企業で販売促進の仕事をやっています。ただし、本業の広告制作ではなく、この会社が行っている別事業の店舗用セールスプロモーションの担当。本社ではなく、3駅ほど離れたところにある小さな事業所で勤務しているのです。実は1年前、自分が本社で仕事ができないことをとても不満に感じて、転職しようとしていました。事業所は、とにかく活気がなく、本社とは天と地ほどの差があったからです。一応、一流と言われる大学を出て、せっかく希望の大手企業に入ったのに、どうしてこんなところで別事業の商品の販促を担当しなくてはならないんだろうと、毎日悶々としていました。

できることなら別の大手企業でやり直したいという欲求が募り、ある日、ついにリクルートエージェントに相談を持ちかけることにしました。担当のキャリアアドバイザー(CA)さんは頷きながら、私の話を最後までしっかりと聞いてくれました。でも、それを受けて出てきたCAさんの言葉は思いも寄らないものでした。「転職されたいというご意向はわかりました。しかし、なぜ転職されたいのかという理由がよくわかりません」。

転職成功のポイント!
今が嫌だからではなく、この先どうしたいのかが大切です

この方は、とにかく今の環境を脱したいという気持ちだけが先行しており、肝心の転職理由が明確ではありませんでした。そのような状態で応募をしても、面接などですぐに見抜かれ、敬遠されることが多々あります。
今の状況が不満だからではなく、この先どうしたいのかを明らかにした上で活動をすることが大切なのです。

 

現職に残るという選択肢

慌てた私は、CAさんに大手企業でメイン商品の販売促進を担当したいから転職を希望しているという旨を改めて説明しました。

すると、CAさんは、「でもそれは、社内で異動できれば叶うことなのではないですか?」と返してきました。更に、「もし仮に他の大手企業に入社できて、販売促進の業務を担当されたとしても、すぐにメイン商品の広告担当になれることはまずないでしょう。それなら今の会社で次のステップアップを図られたほうが賢明という考え方もあります」と冷静に話してくれたのです。

言われてみれば、確かに転職したからといってすぐにメイン商品の担当になれる保証はどこにもありません。ただ、どこかにそんな案件があるのではないか、という希望も捨て切れませんでした。釈然としない私に、CAさんは、続けてこんな提案をしてくれました。「とはいえ、今の会社にご不満をお持ちなのも事実。残るかどうかという是非を確認するためにも、転職活動をしてみるのは悪いことではないと思います。いくつかご紹介できますが、チャレンジされますか?」。

私は、CAさんの提案を受け入れることにしました。

 

転職成功のポイント!
現職に留まるかどうかを確認するための転職活動もあります

ご相談にこられたお客さまが、必ずしも転職しなければならないかというと、そんなことはありません。むしろ今は転職しないほうがいい方や、必然性がないと感じられる方に対しては現職に留まることをアドバイスしています。
ただし、それでは納得されないのもよく理解しているので、それをご自身が確信するための方法として転職活動をお勧めすることもあります。

 

内定が出た会社を断ることに

私は、大手企業を4社ほど受け、そのうち、1社から内定をいただきました。それは現職と同じような製品を扱っている会社で、条件もほぼ同じ。ただし、やはりどの商品の担当になるかは配属されてみてではないと分からないとのこと。現職と何も変わらない、と少し落胆しつつ納得したのです。

それで私はどうしたかというと、転職せずに、元の会社に残る道を選ぶことにしました。内定が出た会社も決して悪くはなかったのですが、やはり新卒から6年間培った社内のノウハウや人脈を捨てて一から出直さなければいけないことを考えると、いずれにせよ、すぐにメインの仕事に就ける確証がないのであれば慣れた環境で、もう一度がんばったほうが希望を叶える近道になるはず。そう判断したのです。

振り返ってみれば、当時の私は不満ばかりが先立って、恵まれている部分がまったく見えていませんでした。6年近くいて、ちょっと馴れ合いの気分があったんでしょう。恥ずかしい限りです。

今は、転職活動をしたおかげで目が覚めて、納得して仕事ができています。正直なところ、事業所の雰囲気はまだまだ明るいとは言えませんが、それならば、私がこの環境を変えてみせようという希望を持ち日々を過ごしています。

 

担当キャリアアドバイザーより

橋本さんは、現職に不満を抱くあまり客観的に自分の環境を見つめなおすことをされませんでした。メイン商品の販売促進業務に携わりたいという希望はあるものの、転職すればなんとかなるという思い込みが先行して、転職が目的になってしまっていたのです。
客観的に見て、橋本さんの夢を叶える近道は現職に留まることでしたが、とにかく転職したいという思いが強すぎてアドバイスを受け入れていただきづらい状況でしたので、ご本人の納得感のために転職活動をお勧めしました。
偶然にも同じくらいの条件の会社から内定を獲得し、いい比較対象ができたようです。この時点で改めて自分の環境を客観視できた橋本さんは、最終的には、心底納得された形で現職に残ってステップアップする道を選ばれたのです。