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異業界への転職。プライドを捨てる覚悟をし、希望を実現

転職を「成功した人」と「失敗した人」は、それぞれどんなきっかけで、どんな方法で転職活動を進めたのでしょうか。
ここでは、転職にまつわる成功・失敗事例を通じて転職活動を上手に進めるコツをご紹介します。

長く続けられる仕事を求め、異業界への転職を希望

転職事例:河村さん(29歳)
外資系金融機関 オペレーション部門 → メーカー系列会社・経営企画部門
年収 : 1000万円 → 500万円
転職理由:
・長く働ける仕事にキャリアチェンジしたい
・管理部門で働きたい

新卒で入社した外資系金融機関のミドルオフィスで働いていましたが、周りを見ても若いうちに転職していく人が多く、長く続けられないことを懸念して30歳になる前に会社を移ることを決意しました。事業会社の管理部門を狙って求人サイトで情報収集をしていたのですが、希望に合うような安定感のある大手企業はなかなか見つからず、リクルートエージェントに相談したんです。最初の面談で、CA(キャリアアドバイザー)さんからはこう言われました。

「ハイレベルな経験を積んでこられましたが、金融業界を出たら通用しません。未経験であることを自覚し、それでも受け入れてくれる会社を探して、『お願いする』という姿勢が必要です」。

正直、20代で1000万円近い年収を得ている自分に自信を持っていたところもありました。少し戸惑いましたが、客観的に考えれば異業界では未経験なのは事実。ここは余計なプライドは捨てて、謙虚な気持ちで臨まなければ、という覚悟ができましたね。そして、事業会社の経理、経営企画、総合職など、希望に近い求人を15件ほど紹介していただきました。

 

転職成功のポイント!
「転職市場」での自分の価値について、相場観を持つ

転職の成功率は、その時々の求人市場の「需給バランス」に左右されます。これまでハイレベルな業務を経験してきたとしても、ニーズがなければ苦戦を強いられることがあります。まずは自身のキャリアの「市場価値」をつかむことで、適切な転職活動プランを立てることができます。特に、異なる業界・職種にチャレンジする場合、これまでのキャリアやポジションから得たプライドを一旦捨て、謙虚な姿勢で一から努力する覚悟を決められるかどうかが成否を分けるポイントといえるでしょう。

専門的な業務経験を、異業種の人にどう伝えるかが課題に

応募書類の作成には意外と時間がかかりました。まずは自分で作成した職務経歴書をCAさんに見ていただいたんですが、あちこちダメ出しされてしまって(笑)。

NGポイントは、金融の専門用語を多用していたこと。「異業界に応募するなら、専門用語ではなく一般的で平易な言葉を使って、どんな業務でどんな点が難しく、何をしたからうまくいったのかをイメージできるように表現してください」と指摘されました。

そこで、CAさんと一緒にこれまでの担当業務の特徴を細かく洗い出したところ、「緻密性」や「正確性」、「関連部門との連携」などが必要とされる仕事で、そのスキルが身についていることを認識。「これらは業務内容が変わっても生かせる強みですよ」というCAさんの言葉を受け、積極的にアピールすることにしました。

また、経理職の求人に向けた書類作成の際には、「経理業務に近いような仕事をしたことはありますか」とも聞かれました。改めて考えてみると、数年前のプロジェクトで部門の資金管理を担当していたのですが、短期間なので自分では書く価値がないと思っていました。CAさんからの、関連する業務はできるだけ書いたほうがいいというアドバイスに従い、そのときの業務内容を細かく書きました。

書類選考の結果、約半数は「やはり実務経験が必要」ということで不採用となりましたが、半数は面接に進むことができました。

 

転職成功のポイント!
専門的な業務体験は、仕事の特徴が相手に伝わるように表現する

異業界・異職種に応募する場合は、相手が仕事内容をイメージしやすいよう、専門用語を汎用的な言葉に置き換えて記す必要があります。また、自分にとっては「当たり前のこと」として日々こなしていたことが、異業種の人には高く評価されることもありますので、仕事の特性を見つめ直してみてください。目指す職種に近い経験が少しでもあれば、その部分を強調して伝えるのも有効です。
ご自分で評価されるポイントが分からない方は、ぜひキャリアアドバイザーにご相談ください。スキルやご経験を応募先の企業にどう伝えていくかを一緒に考えましょう。

年収は半減、勤務地は希望外…。それでも「本来の目的」は叶えられた

面接対策で、CAさんからアドバイスを受けたポイントは大きく分けて2つありました。

1つは、「現時点で自分ができること、できないことを明確に分けて相手に伝える」、2つ目は「キャリアチェンジを図る理由について、相手が納得できるように説明する」。

悩んだのは2つ目でした。CAさんが言うには、企業側は「年収が半減するし、これまでのようなステイタスを維持できないのに、本気で決断できるのか」という懸念を抱くはず。それに対して「長く働きたいから」という理由だけではやはり弱い、とのこと。

そこで、仕事内容へのこだわりを伝えるようにしました。金融市場でオペレーションの一部をこなすよりも、事業会社の心臓部で、事業の成長を支える役割を担いたい、と。それは決して表面的なポーズではなく、本心からそう思っていたことです。

内定をいただいた会社は、前職より年収が半減、勤務地も希望の範囲外でした。でも、「やりたい仕事ができ、長く続けられる」という軸を明確にしておいたことで、迷わず決断することができましたね。一見驚かれる収入の面も、元の会社で太く短く仕事をした場合と転職先で定年まで勤め上げた場合の生涯年収は同じくらいになるだろうということも試算していたので(笑)。

転職により環境は大きく変わりましたが、焦らず、長期的視点で新たなキャリアを積んでいきたいと思います。

 

担当キャリアアドバイザーより

金融業界から事業会社への転職を希望する方は大勢いらっしゃいます。また、金融知識を持つ人材を求めている事業会社は多数ありますので、その希望を実現できるは多いにあります。今回、河村さんが入社した会社は、以前にリクルートエージェント経由で外資系金融機関出身者を採用した実績があったため、受け入れられる可能性が高いと考えてご紹介しました。
一方で、チャンスがあるにもかかわらず、実際に転職活動を始めてみると、これまでの高い収入やステイタスにとらわれ、プライドをなかなか捨てきれずに転職をあきらめてしまう方、面接をクリアできない方が多く見受けられるのも事実です。
迷ったときは、転職を考えたときの原点に立ち返ってみてください。大切なのは「今」なのか「将来」なのか、「自分がやりたいこと」なのか「社会的評価」なのか…など、優先順位を明確にしておきたいものです。