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【面接対策のまとめ】転職面接の流れや聞かれること、回答例を解説

面接

面接は、事前準備をするかどうかで選考結果が大きく異なる可能性があります。しかし、面接の流れやよく聞かれることが分からず、不安な方も少なくないようです。そこで、組織人事コンサルティングSeguros、代表コンサルタントの粟野友樹氏が、面接の全体像や質問内容、事前準備について解説します。

面接当日の流れとオンライン面接のポイント

あらかじめ面接の一般的な流れを把握しておくと、当日の緊張を和らげることができるでしょう。面接前の流れをご紹介します。

面接当日の流れ

面接当日の流れは、受付・入室・面接・退室の順で進みます。この流れは対面でもオンラインでも基本的に変わりません。

受付

面接当日は、指定された時刻よりも5~10分前に到着しておくと安心です。ビルによっては入館に受付を済ませる場合があるので、応募企業からの案内メールを確認し、どのように手続きするのかを把握しておきましょう。指定の受付に着いたら、「〇時の面接に伺いました〇〇です」と伝えて案内を待ちます。

入室

面接会場に入室する際は、ノックをして「どうぞ」と言われたら入室します。先に面接担当者を待つケースもありますが、いずれにしても面接担当者を前にしたら、「本日はよろしくお願いします」と一礼し、「どうぞお座りください」と言われてから着席しましょう。

面接中

面接中は背筋を伸ばし、姿勢よくハキハキと話します。また、複数の企業の面接を受けていると、どの企業で何を話したのか分からなくなってしまいます。面接担当者に「メモを取ってよろしいですか?」と一言添えて、面接後に振り返りたいことや疑問点などをメモしておくと万全です。

退室

面接が終了したら、応募書類やメモなどを鞄にしまって立ち上がり、「本日はありがとうございました」とお礼を伝えます。コート類は応募企業の外に出てから身につけるようにしましょう。

オンライン面接のポイント

オンライン面接では、事前に入室用アドレスの案内が届きます。専用のアプリをダウンロードしたり、ツールのID取得が必要だったりするケースもあるので、念のため当日までに案内されたURLにアクセスして確認しておきましょう。当日は、思わぬ通信・PCトラブルなどが起こる可能性もあるため、念のため面接の3~5分前に入室して待機しておくと安心です。

面接担当者が入室したら、画面の向こうの面接担当者に向かって「本日はよろしくお願いします」と一礼します。オンライン面接で気をつけたいのは、会話のタイミングが被ってしまったり、表情が掴み取りにくかったりする点です。相手の表情や間合いを意識したり、普段よりも表情にメリハリをつけてジェスチャーを交えたりすると、オンラインのデメリットを解消することができます。

面接が終了したら、「本日はありがとうございました。失礼させていただきます」と挨拶します。採用担当者から「私たちは残りますので先にご退出ください」などと言われない限りは、相手の退出を待ってから接続を切った方が良いでしょう。

面接でよく聞かれる質問と答え方

面接でよく聞かれる質問と、答え方のポイントについて解説します。特に自己PRや転職理由、志望動機は、中途採用の面接では聞かれる可能性が非常に高い質問なので、事前にしっかりと準備をしておきましょう。

自己紹介

面接の冒頭では、アイスブレイクを兼ねて「自己紹介をお願いします」と言われるケースが多いようです。氏名や現職、職務経歴や実績などを、簡潔に分かりやすく伝えましょう。

自己PR

自己PRは、職務経歴では分からない人柄や仕事に対するこだわりなどを確認する質問です。「自己PRをお願いします」と言われたら、1分前後で自分の強みを伝えましょう。最初に自分の強みを前置きしたうえで、その根拠となるエピソードや実績を伝えると分かりやすくなります。最後に応募企業でも強みを活かしたいことを伝えて、活躍可能性をアピールします。

退職理由・転職理由

退職理由や転職理由を聞かれた場合は、伝え方に注意が必要です。退職理由が、「待遇が悪い」「上司と合わない」など、ネガティブな内容だった場合は、退職理由だけを伝えてしまうと、「他責」という印象や、定着性に不安を抱かれる可能性があります。そのため、退職理由は端的に伝えて、転職後に実現したいことを前向きに伝えることが大切です。

志望動機

志望動機は、入社意欲や定着性を確認するための質問です。「なぜ応募企業を選んだのか?」「入社して何を実現したいのか?」を、募集しているポジションとの共通点を意識しながら伝えることが重要です。経営者や企業の文化、理念などに対して共感している場合は、自分の価値観にマッチしていることを伝えると効果的です。

経験・スキル・実績

経験・スキル・実績は、主に現場の責任者が面接担当者だった場合に聞かれる質問です。この質問を通じて、「募集している仕事に経験・スキルがマッチしているか」「問題なく遂行する能力を満たしているか」を判断しています。経験・スキルを伝える際は、「○○はXX年ほど経験しており、△△レベルまで実務経験があります。具体的には、月にXX件程度担当していました」など、数値を交えて伝えると、判断がしやすくなります。

長所・短所

長所や短所を聞いて、「客観的に自分のことを把握できているか」「人柄が社風にマッチしているか」を確認するケースも少なくありません。長所を伝える場合は、結論である長所を明らかにしてから、裏付けとなるエピソードや成果を続けます。最後に、入社後に長所をどのように活かしたいのかを伝えて意欲をアピールしましょう。

短所について聞かれた場合に、「正直に答えるとマイナスの評価になるのでは」と不安になる方もいますが、自分を客観視できているかどうかを判断するための質問なので、どのように改善・克服しようとしているのかをあわせて伝えることで、好印象につなげることも可能です。

逆質問

面接の最後に聞かれる「何か質問はありますか?」という質問のことを、一般的に「逆質問」と呼んでいます。面接で説明されたことで疑問があれば、逆質問で解消しておきましょう。なお、逆質問で給与や福利厚生などの待遇面ばかり聞いてしまうと、「待遇だけで選んでいるのだろうか?」と、志望意欲に懸念を持たれる可能性があります。待遇面については、質問の仕方に配慮が必要です。

知っておきたい面接マナー

身だしなみが不十分で、採用担当者にマイナスの印象を与えてしまうのはもったいないものです。清潔感を心掛けて面接に臨みましょう。

服装

求人に「面接の服装自由」と記載されている場合は、服装はオフィスカジュアルで構いませんが、特に指定がない場合は、スーツを着用しましょう。応募する業界によっては、保守的な評価をする面接担当者がいる可能性があるので、迷った場合は紺やグレーなどシンプルで落ち着いた色を選ぶといいでしょう。基本的には、「ビジネスマナーに則っているか」を見ているので、サイズがフィットして清潔感があれば問題ありません。

髪型

髪型は、きれいに整えて、長い場合はまとめた方がすっきりします。特に、オンライン面接の場合は表情が掴み取りにくくなります。さらに髪で顔が隠れていると、どうしても暗い印象を与えてしまうので、顔はできるだけ出した方が人物像を伝えやすくなるでしょう。

なお、ひげについては業界や職種によって受け止め方が異なりますが、不安であれば剃って行くか、ホームページや求人などに載っている従業員の写真を見て、ひげが容認されている社風か確認するといいでしょう。

鞄・靴

靴や鞄も華美でないものを選びましょう。鞄については、応募書類がA4サイズになるので、そのまま入れることができるA4サイズ以上がおすすめです。普段、スーツや革靴を着用しない方は、面接前に状態を確認し、クリーニングに出したりお手入れをしたりしておきましょう。

時計・アクセサリー

時計やアクセサリーも、華美なものを避けておきましょう。面接にふさわしくない時計やアクセサリーをつけている場合、「TPOにこだわらない人物」と、ビジネスマナーに疑問を持たれてしまう可能性があります。面接の場は、できるだけ会話の中身で判断してもらいたいものです。時計やアクセサリーで印象が変わってしまわないようにしましょう。

選考結果はいつ届く?

面接の選考結果はいつ頃届くのでしょうか。選考結果の目安と、連絡がこない場合の対処法をご紹介します。

選考結果の目安

面接の選考結果の連絡は、面接終了から1週間前後が目安です。中途採用の場合、従業員の退職に伴う欠員補充や、事業拡大のための人員増などを背景として、できるだけ早く選考を進めるケースが多いものです。ただし、採用担当者が多忙だったり、社内や他の応募者との調整で時間がかかったりすることもあります。そのため、早ければ3~7日程度で連絡が来ますが、遅い場合は10日程度かかってしまうこともあるようです。連絡を待つ間は、次の面接に向けた準備や、並行して応募している企業の面接対策を行って、時間を有効に使いましょう。

結果が来ない場合

面接に関する疑問にお答えしています。

面接に関する、よくあるQ&A

ここでは、面接を受けた後に不安や疑問を感じがちな点について解説します。

Q:プライベートな質問にはどこまで答えるべき?

A:面接では、入社後の業務や業務遂行に関係のある質問には率直に答えましょう。業務に関係ない質問には回答する必要はありませんが、印象を悪くしないよう適度なコミュニケーションで回避するといいでしょう。

Q:面接中にメモを取ってもいい?

A:面接でメモを取ることは問題ありません。面接の冒頭で、「メモを取ってもよろしいでしょうか」と、確認を取っておきましょう。また、パソコンでメモする場合も同様に、確認をしておきます。ただし、メモを取るために面接中にノートやパソコンだけを見続けてしまうと、相手の反応に気づくことができません。会話を第一とし、メモを取ることに集中し過ぎないように注意しましょう。

Q:圧迫面接にはどう対応すればいい?

A:企業側は、面接での体験が志望意欲や企業イメージに影響することを意識しています。そのため、以前のような圧迫面接は減少傾向にあるようです。ただし、面接に慣れていない担当者だったり、応募者の思考力を確認しようとしたりして、「なぜそのように考えたのか?」と、理由を問う質問を繰り返すケースもあるようです。答えにくい質問を繰り返されて、「圧迫面接をされている」と感じたとしても、冷静に回答することが大切です。

Q:面接合否のサインはある?

A:選考結果の連絡が早い場合に、「すぐに連絡が来たので、ほぼ内定なのではないか」と、合格のサインだと考える方もいるようですが、選考結果のタイミングと内定に相関はありません。内定通知が来るまでは判断できないので、注意しておきましょう。

Q:面接で緊張しやすい。どうすればいい?

A:繰り返し回答の練習をすることで余裕が生まれます。出だしの言葉を覚えておくなどの方法も。当日は面接であることを意識し過ぎずに「あくまでマッチングのための対話をする場」と考えるといいでしょう。

組織人事コンサルティングSeguros 代表コンサルタント 粟野友樹氏


約500名の転職成功を実現してきたキャリアアドバイザー経験と、複数企業での採用人事経験をもとに、個人の転職支援や企業の採用支援コンサルティングを行っている。

記事作成日:2022年11月18日 記事更新日:2023年10月24日

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