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体調不良が退職理由の場合の面接での伝え方と回答例

体調不良が理由で退職した場合、面接で退職理由を問われたらどのように答えればいいのでしょうか。そこで、人事コンサルティングSeguros 代表コンサルタント粟野友樹氏に、企業が退職理由を確認する理由と、退職理由を聞かれた場合の答え方のポイントなどを伺いました。

企業が退職理由を確認する理由

企業が面接で退職理由を聞く背景には、「定着性」と「活躍の可能性」の2つを確認する目的が挙げられます。

また同じ理由で辞めてしまわないか(定着性)
退職理由は、入社することで解消できるのか(活躍の可能性)

前職(現職)を辞める理由が、例えば「人間関係の不満」だった場合、「パワーハラスメントを受けた」などの極端なケースを除けば、人との相性が合う・合わないや小さな摩擦はどの職場でも起こり得ることです。こうした退職理由の場合、採用担当者は「入社後に、同じ理由で退職してしまうのでは」と不安を抱くため、伝え方に気をつける必要があるでしょう。反対に、退職理由が前職特有のもので、転職によって解消できる場合は、定着性や活躍可能性などにおいて採用担当者から懸念を持たれる可能性は低くなります。

そのため、体調不良が退職理由の場合は、応募している仕事に影響が少なく、「同じ理由で辞める可能性が低い」と判断してもらえるような伝え方を意識しましょう。なお、体調不良も退職のきっかけのひとつではあるものの、転職を決めた理由が他にある場合は、体調不良について特に伝える必要はありません。退職を決意したメインの理由を説明しましょう。

体調不良が退職理由の場合の伝え方のポイント

体調不良が退職理由の場合、伝え方で気をつけることはあるのでしょうか。伝え方のポイントをご紹介します。

業務に影響がないことを伝える

退職理由を聞かれた場合、体調不良に至った背景や経緯、考えられる原因を説明する必要がありますが、採用担当者は、体調不良が入社後の働き方に影響するかどうかを気にします。そのため、業務に影響がない場合は、前職での経緯などの説明とともに「現在は回復しており、業務に支障はありません」などと補足しましょう。

影響がある場合は、具体的に伝える

もし体調が完全に回復しておらず、業務に影響がある場合は、「2カ月に1度、検診のために半休をいただきたいです」などと、具体的に補足しましょう。採用担当者は、業務への影響を判断材料にしていますが、もし経験・スキルがマッチし、業務への影響があったとしても入社してもらいたい場合は、配属先のフォロー体制を整える必要があります。そのため、影響がある場合は隠さずに伝えておきましょう。

前向きな姿勢で客観的に

退職理由を伝える際は、前向きに話すことを心がけましょう。深刻な面持ちで伝えてしまうと、採用担当者が不安を感じてしまうからです。また、「体調不良でとても辛いのに上司から仕事を押し付けられて…」など、前職の悪口や愚痴に捉えられるようなネガティブな表現は避け、私情は交えず客観的に事実を伝えるように意識しましょう。

面接で退職理由を聞かれた場合の回答例

退職理由を聞かれた場合の回答例をご紹介します。伝え方の参考にしてください。

経理

健康診断で○○という病気を患っていることが分かりました。休職という選択肢を会社と話し合ったのですが、初期段階では治療や快復にどの程度の時間を要するか想定が難しかったため、会社にご迷惑をおかけしないために退職し、治療に専念することにしました。おかげさまで現在は治療が終了していますので、業務に支障なく働くことが可能です。

接客

椎間板ヘルニアが悪化したため、手術とリハビリを行いながら症状の緩和を目指していました。休職するか迷ったのですが、日常的に腰に負担がかかる業務だったため、上司に相談して退職させていただくことにしました。リハビリは終了し、医師からも仕事復帰の許可は得ておりますが、再発防止を目的に、腰の状態確認やメンテナンスのために月に1度半休をいただきたいと考えております。業務を遂行する上で、腰が問題になることはありません。

事務

前職では営業をしていましたが、気管支炎が慢性化してしまい、咳のためにクライアントと会話することが難しくなりました。休職も検討しましたが、医師の指示のもと、休養のために退職させていただくことになりました。気管支炎の症状は落ち着きましたが、万が一、営業中に咳き込んでしまうことに不安を感じ、デスクワークにキャリアチェンジしたいと考えております。

組織人事コンサルティングSeguros 代表コンサルタント 粟野友樹氏


約500名の転職成功を実現してきたキャリアアドバイザー経験と、複数企業での採用人事経験をもとに、個人の転職支援や企業の採用支援コンサルティングを行っている。

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