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面接の自己紹介で好印象を与える伝え方は?例文とポイントを解説

自己紹介 例文

転職活動の面接では、冒頭で「自己紹介」を求められることがあります。第一印象は非常に重要です。どのような自己紹介をすれば、面接担当者に好印象を与えられるのでしょうか。自己紹介で伝える内容、意識するべきポイントなどについて、組織人事コンサルティングSeguros 代表コンサルタント粟野友樹氏が解説します。例文もご紹介しますので参考にしてください。

面接の自己紹介で伝える内容

自己紹介に盛り込む要素、話す流れの基本は次のとおりです。

氏名・挨拶

まずは氏名を名乗り、面接の機会を設けてもらったことへの謝意を述べます。

簡単な経歴

これまでの経歴を簡潔に伝えます。卒業学校名・卒業年から始まり、新卒入社した企業名・所属部署・担当職務、その後、どのような部署・職種を経験してきたのか、大まかな流れを簡潔に伝えます。

転職経験が複数回ある場合は、「○○大学を◯年に卒業後、3社で計○年間、一貫して○○職を務めてきました」といったようにまとめるといいでしょう。

現職について(離職している場合は前職)

現在の在籍企業・所属部署・担当職務について説明します。

アピールしたいことの要点

これまでの経歴での成果や実績、強みとするスキル、これから目指したいことなど、これから始まる面接でアピールしたいことの要点を簡潔に伝えます。

締めの言葉

その企業に応募した動機を簡潔に伝え、入社意欲を示した上で、「本日はどうぞよろしくお願いいたします」と締めくくります。

自己紹介例

<氏名・挨拶>
○○と申します。本日は貴重なお時間をいただき、誠にありがとうございます。

<簡単な経歴>
私は○○大学を○年に卒業後、○○社の営業部門で3年間法人営業を務め、○年に○○社に転職しました。

<現職について>
現在はマーケティング部門において主にWebマーケティングを担当しております。

<アピールしたいことの要点>
特にSNSを活用したマーケティングを得意とし、新規顧客開拓プロジェクトでは○○層のユーザー数○%アップを達成しています。

<締めの言葉>
御社では○○サービスの展開を強化されていくと伺い、私の経験が活かせると考えて応募いたしました。本日はどうぞよろしくお願いいたします。

【例文】面接でよくある自己紹介の質問例とポイント

面接担当者からの「自己紹介をしてください」という投げかけには、いくつかのバリエーションがあります。パターンごとに、答え方のポイント・例文 をご紹介します。

「簡単に自己紹介してください」

「簡単に」と言われた場合、特に手短に要点を押さえて話します。過去の経歴について詳しく説明する必要はなく、基本情報と自分の強みを1分程度にまとめて伝えましょう。

●回答例
「○○と申します。本日は貴重なお時間をいただき、ありがとうございます。私は○○大学を○年に卒業後、○年間、法人営業を経験してまいりました。直近は○○社において○○業界を対象とした○○サービスの営業を務めており、新規顧客開拓や他部署と連携しての組織営業を強みとしています。御社の○○サービスの拡販に私の経験を活かせると考え、応募いたしました。本日はどうぞよろしくお願いいたします」

「自己紹介と自己PRをしてください」

簡潔な自己紹介に追加して自己PRを話します。 応募企業が求めているものと自身の経験・スキルがマッチしていること、自身の強みを活かして貢献できることをアピールしましょう。

●回答例
「○○と申します。本日は貴重なお時間をいただき、ありがとうございます。私は○○大学を○年に卒業後、○○社の営業部門で5年間○○サービスの法人営業を務め、○年に○○社に転職しました。直近は○○業界を対象とした○○サービスの営業を務めています。私が強みとするのは、新規顧客開拓や、他部署と連携しての組織営業です。御社が今後、中堅~大手企業に向けて○○サービスの拡販を進めていかれるにあたり、私の経験が活かせると考えています。また、現職ではチームリーダーとしてチームマネジメントも手がけており、若手メンバーが自走できるようになる育成に注力しています。御社は組織を拡大していく方針とお見受けしますので、メンバー育成やマネジメントにおいても貢献したいと思います」

「自己紹介と志望動機を教えてください」

簡潔な自己紹介に追加して、志望動機を話します。応募企業に対して魅力を感じているポイントに加え、自身のスキルをどのように活かしたいのかを伝えましょう。

●回答例
「○○と申します。本日は貴重なお時間をいただき、ありがとうございます。私は○○大学を○年に卒業後、○○社の営業部門で5年間○○サービスの法人営業を務め、○年に○○社に転職しました。直近は○○業界を対象とした○○サービスの営業を務めており、新規顧客開拓を得意としています。現職ではお客様の課題をお聞きしたとき、自社のサービスだけでは解決できないことをもどかしく感じています。その点、御社はサービスラインナップが多彩で、他部署と連携しながら顧客課題をトータルサポートできるところに魅力を感じました。また、御社が新たにリリースされた○○サービスは○○業界でもニーズがあると思いますので、私が培った業界の知見とネットワークを活かして拡販に貢献したいと考えました」

【例文】面接で好印象を与える自己紹介例を紹介

営業職・事務職・エンジニア職・転職回数が多い人・未経験者の自己紹介の例文をご紹介します。

営業職の自己紹介例文

○○大学を◯年に卒業後、2社に在籍し、合計約6年間、法人営業のキャリアを歩んできております。1社目の○○社では、従業員500名規模の中堅企業に対するIT商材の営業を行い、営業約200名中、上位10%の成績を出しておりました。現職の○○社では、○○社や◯◯社などの大手企業を中心に、同じくIT商材の営業を行い、昨年は約500名の営業の中で成績上位5%の営業に与えられる社長賞を獲得いたしました。

中堅から大手向けの法人営業、特に既存顧客への中長期の深耕営業を得意としており、その経験を御社の法人営業でも活かしていきたいと考えております。

【ポイント】
営業として扱ってきた商材・対象顧客層・営業スタイル・業績・強みを盛り込んで伝えましょう。

事務職の自己紹介例文

◯◯大学を卒業後、新卒で○年に○○社へ入社し、一貫して事務業務の経験を積んできております。企業規模が100名規模と大きくはないため、特定の業務にとどまらず、営業事務、経理事務、総務事務、人事アシスタントと、部署横断での事務業務経験を積んでおります。柔軟な対応力や早期の業務キャッチアップ、ミスのない業務遂行に強みがあると考えております。

現職で培った幅広い部門での事務業務経験を活用し、成長段階にある御社の事務部門の組織強化に貢献ができるのではないかと考え、応募いたしました。

【ポイント】
事務職としてどのような分野・業務を手がけてきたかを具体的に話すとともに、組織への貢献意欲を示しましょう。

エンジニア職の自己紹介例文

学生時代からインターンとしてIT企業の○○社でWeb開発業務を1年ほど行い、◯◯大学を○年に卒業後、新卒で○○社へ入社いたしました。現職では、会員500万人規模の自社Webサービスで、サーバサイド開発を主に担当し、必要に応じてフロントエンド業務も担当しております。主に○○、○○などの言語や○○などの領域に携わっておりますが、プライベートを含めて他言語も使っており、新しい技術への適応は比較的得意と考えております。

今回、御社が新たにWebサービスを開発・立ち上げ中と伺い、現職での経験を活かしながら、サービスの立ち上げにも関わることで自身も成長していきたいと考え、応募いたしました。本日はどうぞよろしくお願いいたします。

【ポイント】
手がけてきたプロダクトやサービス、言語・環境などのテクニカルスキルを伝えます。新しい知識をキャッチアップしていく意欲も伝えるとプラス評価につながるでしょう。

転職回数が多い人の自己紹介例文

◯◯大学を○年に卒業後、新卒で入社した家電量販店と2社目の飲食店で接客・販売職を合計で約○年経験いたしました。3社目となる前職の生命保険会社では営業として○年間勤務しており、3社を通じて一貫して個人のお客様への提案力を磨いて参りました。前職では保険の新規成約において所属する支店で営業○名中1位の成績を残すことができました。御社の「お客様が笑顔になる提案を」という理念に強く共感し、応募いたしました。これまで培ったお客様に寄り添って提案を行ってきた経験を活かし、貢献したいと考えております。

【ポイント】
一見するとバラバラの職歴であっても、共通するポイント、一貫して大切にしてきたことを伝えましょう。

未経験者の自己紹介例文

◯◯大学を○年に卒業後、新卒で入社した○○社において、中小企業向け○○サービスの法人営業を経験してきました。お客様の課題解決をお手伝いしたいという思いで課題のヒアリングに力を入れていたのですが、どの企業の経営者も人材の獲得・育成に悩んでいることを知り、人材課題を内部で解決できる「人事」の仕事に興味を持ちました。

御社が募集されている採用担当者としての業務経験はありませんが、営業を通じて養ったコミュニケーション力・プレゼンテーション力、現職での学生向けリクルーターとしての経験が活かせると考えております。

【ポイント】
キャリアチェンジを希望するに至った理由、応募企業の採用ポジションでこれまでの経験がどう活かせるかを伝えましょう。

面接で自己紹介が求められる理由

面接のスタート時に自己紹介を求めるのは、アイスブレイク的な意味もありますが、「応募者の経歴を大まかに把握し、掘り下げて聞くポイントの判断に役立てている」というケースも少なくありません。つまり、自己紹介の内容次第で質問される内容も変化する可能性があるため、アピールしたい要点を伝えることが重要です。

また、企業は自己紹介を通じて、「簡潔に要約できる力」「コミュニケーション力」「表情や話し方なども含めた第一印象」なども見ています。しっかり準備して面接に臨めば、第一印象で好感を持ってもらいやすくなります。相手が興味を持っていろんな話を引き出そうとしてくれれば、自分も語りやすくなり、より面接で能力を発揮できるでしょう。

「自己紹介」と「自己PR」の違い

「自己紹介」は、面接の冒頭で自分の「概要」を伝えるものです。職歴を簡略化して話すことで、どのような経験を積み、どのようなスキルを身に付けているか、大まかに知ってもらいます。加えて「強み」「志望動機」のポイントを一言二言添えれば、人柄の一端も感じ取ってもらえるでしょう。

一方、「自己PR」は、自分の強みについて具体的にアピールするものです。これまでの仕事で挙げた成果や実績、どのような工夫や行動が成果につながったか、経験を通じてどのような力を身に付けたか、培ったスキルを応募企業でどのように活かそうと考えているか、などを伝えます。

面接で自己紹介するときのポイント

ここからは自己紹介をするときに意識したいポイントをご紹介します。

1分程度で簡潔に語る

自己紹介は1分程度で簡潔に語ることが重要です。ダラダラと話し続けると、「伝えたいことを整理できていない」「聞き手への配慮がない」と、マイナス印象を持たれる可能性があります。

逆に、名前・所属企業名・職種のみを伝えて終わると、「アピールすることがないのか」「入社意欲が高くないのか」と捉えられる恐れがあります。

職務経歴や実績の要点を箇条書きでまとめておく

職務経歴を伝える際には、ただ所属部署と職種経験を並べるだけでなく、応募企業の採用ポジションの業務と接点がある内容を強調して伝えるといいでしょう。アピールしたい経験・実績の要点を整理し、箇条書きにしてみると、簡潔に話しやすくなります。

話し方や表情など、第一印象にも注意を

第一印象で好感を持ってもらうためには、ハキハキと話し、笑顔などの表情にも注意しましょう。また、自己紹介を丸暗記すると、抑揚のない話し方になるケースが多く、「伝える能力がない」と判断される可能性もあるため注意が必要です。

面接の本番で頭が真っ白になってしまったら?

面接中に頭が真っ白になるのはよくあることです。そんなときは次の2つを実践してみてください。

1.深呼吸をして平静を保つ
2.聞かれた質問を復唱し、内容を落ち着いて理解する

これらを実践すると心の平静を取り戻し、考えがまとまりやすくなります。

また、あえて「今、頭が真っ白になってしまいました」と面接担当者に正直に伝えてみるのもよいでしょう。ちょっとした失敗が逆に場を和ませたり、その場を仕切り直せたりするので、気持ちもリセットされます。

自己紹介のNGポイント

面接の自己紹介では、簡潔に要点を話すスキルも求められています。ありがちな失敗をご紹介しますので、次のポイントを意識して準備してください。

基本情報が明かされていない

これまでの経験や志望動機だけでは、その人がどのような人なのかつかめません。
面接担当者は自己紹介を通して、応募者がどのような人生を送ってきた人なのかを知りたがっています。

基本情報はフルネーム、出身校、これまでの経験・スキル・成果のまとめです。将来一緒に働くかもしれない人と信頼関係を築く最初のステップとして、まずは基本的な情報をしっかりと伝えましょう。

要点が分かりにくい

多くの人は自分のことをよく知ってもらいたいがために、あれもこれも盛り込んでしまいがちです。しかし内容を盛り込みすぎると要点が見えなくなるので、面接担当者の印象には残りにくくなります。優先して伝えることを決めて、簡潔に話すよう意識しましょう。

長々と話してしまう

経歴について話す際、時系列で説明すると話が長くなりがちで何を伝えたいのかがわかりにくくなります。経歴が長くなる場合は、応募職種に関係するものにフォーカスして話しましょう。

曖昧な表現が多い

曖昧な表現が目立つと、仕事でもいい加減な事をするのではないかと評価を落とす可能性があります。例えば「多分」「何となく」などの曖昧な表現や、語尾に「だと思います」「だったはずです」など断定しない表現を使うのは控えましょう。

ネガティブな表現を使う

ネガティブな要素は、否定的な言葉を使わずに、なるべくポジティブな表現に変えて伝えると良い印象を持たれやすくなります。例えば「作業に時間がかかる」という短所の場合は、「ミスを防ぐために入念に確認しながら作業する」と言い換えられます。同じような意味でも、表現を変えるだけで良い印象を与えられます。

悩んだら転職エージェントに相談しよう

面接の自己紹介では、簡潔に要約できる力とコミュニケーション力、表情や話し方なども含めた第一印象が重要になります。また、「自己紹介」と「自己PR」の違いも明確にして面接に臨みましょう。

転職エージェントはあなたの経歴や希望の職種に応じて適切なアドバイスを提供します。面接の自己紹介で悩んでいる人は、ぜひ転職エージェントに相談してみてください。

組織人事コンサルティングSeguros 代表コンサルタント 粟野友樹氏


約500名の転職成功を実現してきたキャリアアドバイザー経験と、複数企業での採用人事経験をもとに、個人の転職支援や企業の採用支援コンサルを行っている。

記事作成日:2022年12月22日 記事更新日:2023年09月28日

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