今期も昇進/給与アップがなかった。この先も…
たとえば、医療機器業界の方からは「年収がなかなか上がらない」「正当な評価が得られていない」といった人事制度への不満のほか、「営業からマーケティング部門への異動を希望しているが、一向に叶わない」といった声も寄せられます。
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転職マーケットトピックス メディカル専門職編(2010年5月:5月の悩み、3つの解決策)編2010年5月13日更新
新年度が始まったばかりの4月は、異動や組織体制の一新といった環境変化があり、緊張感が高く慌ただしく過ぎていくもの。
しかし、GWで一息ついてみると、さまざまな不満や不安を意識するようになりがちです。この時期、リクルートエージェントによく寄せられる悩みと、それを解決するヒントをお伝えします。
「組織が大幅に変わってしまった」――製薬メーカーのMRや臨床開発職などの方々からは、こんな声がよく聞かれます。
特に、他社との合併により、組織体制だけでなく、事業戦略、人事制度、社風まで変わってしまい、それになじめずにいる方は少なくありません。
薬剤師などの方々の場合は、自分または周囲の人の異動により、新たな人間関係で悩むケースがよく見られます。少人数体制の職場が多いため、上司・同僚との相性の良し悪しが仕事のやりやすさ、居心地に大きな影響を及ぼしているようです。
また、研究開発、臨床開発、マーケティングなどからMRや営業への職種転換を命じられ、受け入れるか転職するか迷うケースも多数あります。
たとえば、医療機器業界の方からは「年収がなかなか上がらない」「正当な評価が得られていない」といった人事制度への不満のほか、「営業からマーケティング部門への異動を希望しているが、一向に叶わない」といった声も寄せられます。
「2010年問題」も、転職を検討するきっかけに
医療業界でキャリアを積む上で無視できないのが「2010年問題」。企業によって対応方針や明暗が分かれているのを背景に、「パイプラインがより豊富な会社に行きたい」「今後伸びる領域に移りたい」といった相談も増えています。
業界が大きな節目を迎えている今、将来をふまえてどんな選択をするべきかを考えている人が多く見られます。
「今の状況から逃げ出したい」というだけで転職に踏み切るのはおすすめできません。早まって会社を飛び出してしまうと、キャリアダウンや年収ダウンとなるリスクがあります。
現在抱えている不満は一時的・短期的なものなのか将来まで影響を及ぼすものなのか、キャリアプランを軸とした場合、その弊害になるかならないかを判断してください。
「合併によって、営業手当が支給されなくなった」など、人事制度上の不満もよくお聞きしますが、「キャリア」を軸として検討することをおすすめします。
また、薬剤師の皆さんは「薬学部6年制」が求人市場に及ぼす影響を意識しておいてください。2010年・2011年は新卒で薬剤師として就職する人がいないため中途採用が活発ですが、3~5年後には薬剤師が供給過剰になるかもしれません。今、動くとしたら、将来のキャリア構築を見すえた選択をすることが重要です。
異動・組織変更・会社の方針転換などによって、自分が希望するキャリアから大きくそれてしまった場合、すぐにでも転職に踏み切った方がいいかもしれません。
分野や職種によっては、半年~1年以上のブランクが空くと「即戦力」としての評価が下がり、転職してその職務に戻ることが難しくなるためです。
「2010年問題」への対応は、取り扱い領域を広げる、あるいは領域を絞り込むなど、企業ごとに差があります。自身が目指すキャリアパスと会社の方向性が一致しないのであれば、転職を検討してみてください。
実際に転職するかしないかは、いろいろな会社を見てみた上で判断すればよいこと。
転職すべきかしないべきか判断がつかない、この会社にずっといていいのか不安、などのように「キャリア」で悩む場合は、思いきって転職活動をしてみてください。
「見聞を広げる機会」として転職活動をすることで、2つのことが明確になります。
●今の会社の良い点・悪い点が明確に
1度でも転職を経験されたことのある方なら、前職と比較することができますが、1度も転職されたことのない方であれば、今の会社がいいのか悪いのか判断できる情報が十分でないのでは。
他社と比較することで、はじめて今の会社をちゃんと判断できるものです。良い点であれ悪い点であれ、「今の会社で普通だと思っていたことが実は他社にはない」ということは見えてきます。
また、転職経験者の方でも、採用市場に出てくる企業は日々変化しているので、現在採用市場に出ている企業と比較してみてはいかがでしょうか。
●自分の市場価値が明確に
自身の経験やスキルが採用企業にどう評価されるのか、「市場価値」をつかめます。「やりたいことがある」「もっと評価されてもいいはず」そのように思われていることはぜひ市場価値を測ってみてください。
また、さまざまな求人を見ることで、どんなスキルや経験を積めば市場価値を上げられるのか、知ることもできます。
田丸さん(31歳)の転職事例 「気軽な相談から、素晴らしい転職へ」はこちら
キャリアアドバイザーより
この時期に限らず、MRや医療機器営業の皆さんからよくお聞きする悩みとしては、「製品力が弱い」「『お願い営業』になりがちで、ドクターの役に立てている、喜ばれているという実感がない」といったものもあります。採用が活発な今なら、自分の志向に合う企業を選んで転職できる可能性があります。
長期的に見て、どんなキャリアを選択し構築していくのか、私たちキャリアアドバイザーと一緒に考えましょう。
※この記事は、2010年5月13日時点の情報です。時期によって状況が大きく変わっている可能性がありますので、ご了承ください。
キャリアアドバイザーにご相談いただければ、 最新傾向をお伝えします。
医療業界の求人市場に震災の影響は見られません。6~7月入社に向けたMR採用が進んでおり、医療機器や臨床開発の採用も堅調。GW明けにも新たな求人が動く可能性があります。化学分野では新エネルギーや電池にかかわる開発求人があります。
医薬品業界では、ここ何年も続いてきたMRの大量採用がそろそろ落ち着いてきそうです。4月1日入社者の確保に向け、年初は活発な採用活動が続きますが、それ以降は縮小に向かうと予想されます。
医薬品メーカー、CSOともにMRの積極採用を継続中。「1月1日入社」「4月1日入社」を前提とした選考が進んでいます…
震災直後は計画停電や交通網の混乱により面接が延期となるなど採用活動が停滞しましたが、4月からは正常化。今年度の採用計画も動き出し、新規の求人も出てきています。ここでは、採用動向のほか、メディカル・化学・食品系技術職の方の転職活動のコツもお伝えします。
MRは、「6月1日入社」を見すえた採用活動が進んでいます。業務の引き継ぎなどを考えると、GW前までには、入社を決めたいところですね。
2011年の求人市場は、前年と同様の傾向と予想されます。MRへの転職を目指す人にとってチャンスは豊富。「安全性」のニーズも一段高まりそうです。臨床開発のアウトソーシング化も進むでしょう。