転職マーケットトピックス　メディカル･化学･食品系技術職（2011年6月：震災から3ヵ月）編

震災の影響は限定的。活発な採用が続く

巨大地震、津波、原発事故と未曾有の国難に面し、経済活動も大きなダメージを受けました。
しかし、医療業界の求人市場には大きな影響は見られません。
一部、工場が被害を受けた北関東のメーカーでは、研究･生産管理･品質管理などの求人がストップしたものの、このうちの8割以上の企業で、4月下旬には採用が再開されました。
食品メーカーでも一時採用が止まりましたが、現在は震災前と同様に動いています。
また、震災直後は計画停電や交通網の混乱により面接が延期となるなど、採用活動が停滞しましたが、4月からは正常化。今年度の採用計画も動き出し、新規の求人も出てきています。

新卒の選考が後ろ倒しに。年度の中途採用計画もスタートが遅れる

例年は、新卒採用活動が一段落した後、5月中旬から6月にかけて年度の中途採用計画が動き始めます。しかし、今年は被災学生への配慮から、大手企業を中心に新卒採用の選考が後ろ倒しとなりました。それに伴い、中途採用の立ち上がりも遅れ、6～7月から本格的にスタートする企業も多数見られます。

特に化学業界で、政策に応じた新たな人材ニーズが生まれる可能性あり

震災以降、政府の対応の遅れが指摘されており、復興計画もまだまだ不透明な部分が多い状態です。
今後方針が固まるにつれて新たな事業計画が組まれれば、特に化学業界で人材ニーズが発生する可能性もあります。
たとえば、電力不足や原発問題が深刻化する中、新エネルギーへの注目が高まっています。太陽光発電の分野では以前からパネル関連の求人がありますが、普及推進策が強化されれば、さらなる人材ニーズの拡大が見込めるでしょう。
ほか、節電を背景に、LED関連の求人も動いています。
政策と業界動向を注視しつつ、求人情報収集を続け、ご自身のキャリアを生かすチャンス、やりたい仕事を手に入れるチャンスを探ってください。

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6～7月は求人増加が見込める。「ボーナス支給後に転職」が叶いやすい

先にお伝えしたとおり、震災により新卒採用スケジュールが後ろ倒しになったことから、中途採用の立ち上がりも例年より遅れています。6～7月は年度の中途採用計画が動き出し、新たな求人が出てきますので、見逃すことのないよう情報収集を続けてください。
今から転職活動をスタートすれば、｢ボーナスを受け取ってから退職交渉に入れる｣「区切りのいい9月末退社～10月1日入社」というメリットもあります。

節電対応で勤務体系がイレギュラーに。面接設定にメリットとデメリット

今夏、政府からの節電要請を受け、多くの企業でイレギュラーな勤務体系となります。たとえば「始業時間の繰り上げ」「平日休業、土日操業」「休日や夏季休暇の拡大」｢職場ごとの休日分散｣などの対策が取られます。
これにより、人事担当者と現場の面接担当者のスケジュールが合わず、面接調整が難航する可能性があります。選考結果が出るまでに予想以上の時間がかかる恐れもありますので、スケジューリングには注意が必要です。
一方、新たなチャンスも生まれます。早朝や土日に面接を受けられる可能性が出てくるのです。普段忙しくて面接に出向くことができない方にとってはチャンスといえるでしょう。

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