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販売職の「志望動機」の伝え方・書き方と例文

面接の質疑応答で必ず問われる「志望動機」。経験が浅い人が志望動機によって意欲や成長性を評価され、経験豊富な人を差し置いて志望動機で選ばれるケースは少なくありません。
どんな会社にも通じる志望動機ではなく、「だから、この会社」という説得力ある志望動機を語れるようにしましょう。
今回は販売職の志望動機について、「リクルートエージェント」のキャリアアドバイザーが解説。ポイントを踏まえた例文もご紹介します。

販売職が「志望動機」を伝えるための3STEP

販売職としての転職を希望される方の場合、そのブランドが好きであったり、憧れを持っていたりするケースが多いかと思います。しかし志望動機が「御社のブランドが好き」というだけでは、他の応募者と差別化を図ることができません。

プラスアルファとして「こんな課題に取り組んで、お店やブランドをより良くしていきたい」「こんな働き方をして、こんなふうにステップアップしたい」といった要素を語れれば、評価アップにつながります。企業によってブランドの特徴、人材に求める要素は異なりますので、以下のステップを踏んで、企業が求めるものと自分が求めるもののすり合わせを行いましょう。

【STEP-1】自分が仕事において「大切にしたいこと」「こだわり」「強み」を明確にする

まずは、転職したいと思った理由、転職によって「変えたいもの」「変えたくないもの」を言語化しましょう。例えば、「扱う商材」や、その「価格帯」「顧客層」、店舗の「規模」「雰囲気」「路面店/商業施設」「接客スタイル」といった観点で、自分が大切にしたいもの、こだわりたいもの、活かせる強みを明確にします。

【STEP-2】STEP-1で挙げたキーワードを念頭に、企業研究をする

店舗案内や運営企業サイトを読み込む、あるいは店舗に足を運ぶなどして、志望企業の研究をします。ニュースリリース、メディアのインタビュー記事など、多角的に情報を収集する方法もあります。中途採用であっても、「新卒採用」サイトにも目を通しましょう。学生向けなので、事業や仕事の内容がわかりやすく説明されています。社員インタビュー記事では既存社員がどんな働き方をしているか、どんなやりがいを感じているかがつかめます。

上場企業であれば、IRページなどで決算資料に目を通しておくのもお勧めです。決算資料を見る投資家はその業界の専門家とは限りませんので、事業内容や今後の方針について、かみ砕いて説明されています。中長期ビジョンも記載されているため、目指す方向性を理解しておけば、役員面接で効力を発揮する可能性もあります。

そしてこれらの企業情報を調べるとき、STEP-1で挙げた「自分が大切にしたいこと」「こだわり」を意識しながら見てください。その中で、相手企業と自分の「大切にしたいこと」「こだわり」の共通点を探ります。

【STEP-3】「企業のこだわり=自分のこだわり」であることを証明する

企業研究でつかんだ、相手企業の「大切にしていること」「こだわり」を挙げて、それが自分と共通していることを伝えられるように準備します。

「御社では**を大切にしているとのことですが、私も**を大切にして働きたいと思っています」の一言で終わるのではなく、「**を大切にしたい」と考えるようになった出来事、経験のエピソードを具体的に語れるようにしておきましょう。つまり、その会社の理念や考え方に共感していることを、リアルなエピソードによって証明するのです。

特に、立ち上げて間もないブランドなどの場合、理念や考え方がフィットしているかどうかが特に重視されるケースが多いため、リアリティをもたせて語れるようにしておきたいものです。

<例文>販売職の志望動機の伝え方・書き方

「御社(貴社)のブランドの、素材にこだわっていらっしゃるところ、ディテールまで気配りが行き届いているところに共感し、魅力を感じています。この商品なら、お客様に自信を持ってご提案できると思いました。
今後は顧客層を広げていかれるとのことですが、私はこれまで30代以上のキャリア層のお客様への接客を行ってきましたので、その経験を活かし、このブランドの魅力をその層の方々に伝えていきたいと思います。
前職でもファンを獲得し、リピート客を増やすことにやりがいを感じていましたので、御社(貴社)でもそれを目指します」
※面接で伝える場合は「御社」、履歴書に記載する場合は「貴社」

将来、店長/スーパーバイザー/エリアマネジャーなどを目指す場合

販売職は派遣やアルバイトを活用する企業も多いため、正社員を募集している場合は「将来マネジメントを担ってほしい」「本部スタッフとして活躍してほしい」と考えているケースも多々あります。ご自身もそうした志向があるなら、マネジメントへの意欲をぜひ伝えてください。

このとき「売上拡大」「利益率向上」「集客アップ」「人材育成」など、自分が得意として、重点的に取り組みたいポイントをアピールするといいでしょう。

<例文>マネジメントポジションを目指す場合の志望動機の伝え方・書き方

「前職では8人の店舗の副店長という立場で、新人やアルバイトスタッフの指導・教育を担当していました。私のアドバイスを実行して売上を上げたり、お客様からお褒めの言葉をいただいたりするメンバーの姿を見ることをとてもうれしく思っていましたので、今後はより人数が多い店舗のマネジメントにチャレンジし、メンバーの育成に取り組みたいと考えています。
これから多店舗展開を進めていかれる御社(貴社)であれば、早いタイミングでそのポジションを担えるのではないかと考えました」
※面接で伝える場合は「御社」、履歴書に記載する場合は「貴社」

店舗を見ての感想、課題をまとめておく

志望企業の店舗には必ず足を運び、事前にサービスを受けてみることが重要です。面接で聞かれたら感想や意見を述べられるように準備しておくことも大切です。自分の目で見て感じたお店やスタッフの魅力を、志望動機に盛り込んでもいいでしょう。

なお、店舗については「良いと感じた点」のほか、「改善すべきだと感じた点」「あなたならどう運営するか」を企業側から問われることもあります。そこで答えられるように回答をまとめておきましょう。

リクルートエージェント キャリアアドバイザー 加藤 由紀子
リクルート(旧:リクルートキャリア)の転職エージェントサービス「リクルートエージェント」のキャリアアドバイザーとして、主に営業・販売・カスタマーサービスを担当。

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