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レジュメとは?転職活動での意味や書き方・作成ポイントを解説

英文レジュメの見本

ビジネスシーンや転職活動で使われる「レジュメ」とは、どのようなものを指すのでしょうか。レジュメの使われ方、混同されやすい類義語との違い、転職活動でのレジュメの作成方法・ポイントなどについて、組織人事コンサルティングSeguros 代表コンサルタント粟野友樹氏が解説します。

レジュメとは?

レジュメとは、要約を記載した「資料」のことで、教育やビジネスなど幅広いシーンで使われています。レジュメの語源はフランス語の「résumé」であり、「概要」「要約」を意味します。

ビジネスシーンにおけるレジュメの意味

ビジネスシーンで「レジュメ」といえば、会議やプレゼンテーションなどの内容を要約した資料を指すのが一般的です。参加者にレジュメを配布し、その内容に沿って説明や議論を進めるといったように使われています。

転職活動で使用するレジュメの意味・見本

転職活動においては、一般的に「応募書類」を「レジュメ」と呼びます。主に外資系企業の採用においては「レジュメ」をもとに選考を行います。日本企業の採用選考では、履歴書で住所・連絡先・学歴・大まかな職歴・保有資格などの基本プロフィールを確認し、職務経歴書で職歴の詳細を確認するのが一般的です。

一方、外資系企業で用いられる英文レジュメは、基本プロフィールと職歴を2~3枚の資料にまとめた応募書類を指すことが多いです。日本の履歴書とは異なり、定型化されたフォーマットはありません。また、英文レジュメは「CV(Curriculum Vitae)」と呼ばれることもあります。

なお、転職エージェントなどの転職支援サービス においては、独自の登録フォーマットが用意されており、求職者が履歴書に記載する情報と職務経歴書に記載する情報を一つにまとめて入力するケースもあり、それを「レジュメ」と称することもあります。

また、求人企業側で、応募者の履歴書+職務経歴書をまとめて「レジュメ」と呼ぶケースも見られます。

レジュメとアジェンダとの違いは?

レジュメと混同されやすい言葉に「アジェンダ」があります。アジェンダは英語の「agenda」を語源とし、直訳すると「議題・課題」「予定表」などを意味します。

ビジネスシーンでは、「会議で議論するテーマ」や「会議の予定表」などをアジェンダと呼ぶのが一般的です。主に「会議の名称」「開催日時/場所」「参加者」「議題と時間配分」などで構成されます。

このほか、類義語との違いをご紹介します。

レジュメとサマリーの違い

サマリーの語源は、英語の「summary」であり、「要約」「要点」の意。ビジネスでは、報告書や企画書などにおいて、その内容を端的に要約した文章を指します。

サマリーを読むことで全体の概要がつかめるようにすることを目的としており、多くの場合は資料の冒頭に記載されます。転職活動においても、職務経歴書やレジュメの冒頭に入れる職歴の概略をサマリーと呼びます。

レジュメとアブストラクトの違い

アブストラクト(abstract)も、サマリーと同様に「要約」「要旨」といった意味を持ちます。サマリーはビジネスシーンで使われることが多いのに対し、アブストラクトは研究関連の報告書や論文などで使用されることが多い言葉です。例えば、「論文のアブストラクト」は、その論文の背景や結論などを端的に把握できるように記載されます。

レジュメとアウトラインの違い

アウトライン(outline)は、「物事の輪郭」を表し、ビジネス文書では「あらすじ」「あらまし」を指します。サマリーと同様、文書の概要を端的に伝える際に使われる言葉ですが、サマリーのように要約するというより、内容を箇条書きでリスト化するような場合に使われることが多いようです。

例えば、資料の作成にあたって骨子を箇条書きでまとめたり、仕事を進める際にやるべきことを列挙したりしたものがアウトラインと呼ばれます。

転職活動で使用するレジュメの書き方

転職活動で使用するレジュメを作成する場合、これまで経験してきた業務内容や身に付けたスキルなどをA4サイズの用紙1~2枚程度のボリュームに収まるようにまとめるとよいでしょう。

一から作成する場合、フォーマットは自由です。転職エージェントなどの転職支援サービス の登録画面などでレジュメを作成する場合は、フォーマットに従って入力します。

いずれの場合も、主な記載項目としては次のようなものが挙げられます。

  • 提出時の日付
  • 氏名
  • 現住所
  • 電話番号/メールアドレス
  • 学歴
  • 職務要約
  • 所属企業の概要(企業名・事業内容・資本金・売上高・従業員数・株式上場など)・勤務期間
  • 職務内容、実績
  • 資格・スキル・語学
  • 活かせる経験・知識・技術
  • 自己PR
  • 希望勤務地
  • 現在または退職時の給与

転職活動で使用するレジュメ作成のポイント

転職活動用のレジュメを作成する際の手順と意識しておきたいポイントをご紹介します。

キャリアの棚卸しをする

まずは「キャリアの棚卸し」から始めましょう。これまでの経歴を振り返り、時期・所属企業ごとに仕事内容・役割などを書き出します。業務を通じて得られた経験・スキル、成果・実績なども、思いつく限り洗い出しましょう。

職務内容だけでなく、仕事において大切にしていたこと、こだわっていたこと、評価されたことなども整理しておくことで、自身の強みが明確になります。キャリアの棚卸しで明らかになった強みは、自己PRに役立ちます。

応募先に合わせて経験・スキルをまとめる

応募する業界・職種・ポジションに合わせて、どのような経験・スキルを軸にアピールしていくかを決めましょう。特に複数の業界・職種の経験を持っている場合、すべての経歴をレジュメ内に網羅すると、強みが伝わりづらくなってしまいます。

洗い出した経験の中から、応募する業界・職種・ポジションに活かせるものをピックアップして強調し、関連が薄い経験は箇条書きにするなど、メリハリを意識してまとめてください。

「自己PR」欄でマインドやスタンスを伝える

職務経歴以外にも、仕事に向き合うマインドやスタンスも評価の対象となります。それらは「自己PR」欄に記載します。応募企業を研究して「求める人物像」をつかみ、自身の経験の中からそれと共通するエピソードを探してアピールしましょう。

特に、第二新卒など業務経験が浅く、成果や実績も少ない場合は、「自己PR」欄を活用することをお勧めします。

数値を交えて具体的に伝える

成果や実績を記載する場合、「数値」を添えて伝えると説得力が増します。例えば、営業職やマーケティング職であれば「売上高:○○円」「獲得顧客(ユーザー)数:○件」「顧客満足度○%アップ」など。

また、成果を数値で表しにくい管理部門職などであれば、例えば業務改善の成果として、「○○コストを○%削減」「残業時間○時間削減」といった数値を使って伝えるといいでしょう。

採用担当者が読みやすい体裁に整える

応募書類は読みやすさも重要です。冒頭に数行でこれまでの経歴のサマリー(概要)を入れ、採用担当者がサマリーを読めば人物像がざっくりとつかめるようにしておきます。

また、経歴欄は表組みにする、見出しを太字にする、下線を引く、●を付けて箇条書きにするなど、読みやすさを意識しましょう。

英文レジュメの基本的な作成方法

英文レジュメの場合も、上記でお伝えした作成手順・ポイントは基本的に変わりません。なお、国内企業への応募用の職務経歴書は、「サマリー」「時系列の経歴」「スキル」「自己PR」でまとめますが、英文レジュメの場合は履歴書がないため、レジュメ内に住所などの連絡先や学歴を入れるのが基本です。

冒頭で名前、住所、連絡先(電話番号とメールアドレス)を記載し、サマリー、経歴と続きます。そして、「学歴(EDUCATION)」「追加情報(ADDITIONAL INFORMATION)」を入れるのが一般的です。追加情報には、アピールしたいスキルなどを入れましょう。

なお、外資系企業でも、日本国内のポジションに応募する場合は、英文レジュメだけでなく、日本語の職務経歴書の提出も求められるケースがあります。

国内の採用担当者や現場責任者などは日本語の職務経歴書で確認し、英文レジュメは本国の責任者向けに使われるケースがあるからです。いずれにしても外資系企業の多くは英文レジュメが必要となるため、外資系企業への転職を検討している方は作成のポイントを押さえておきましょう。

転職を考えたらまずは転職エージェントに相談してみよう

レジュメを作成する際には、キャリアの棚卸しを行い、自身の強み・アピールポイントを明確にする作業が欠かせません。しかしながら、独自で進めると自身の強みに気付けないこともあります。そこで転職エージェントに相談し、客観的視点でのアドバイスを受けることをお勧めします。

組織人事コンサルティングSeguros 代表コンサルタント 粟野友樹氏


約500名の転職成功を実現してきたキャリアアドバイザー経験と、複数企業での採用人事経験をもとに、個人の転職支援や企業の採用支援コンサルティングを行っている。

記事作成日:2022年11月05日 記事更新日:2024年03月12日

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