転職エージェント トップ > 転職成功ガイド > 転職準備 > 求人応募の種類や方法は?事前に準備しておくことや応募の注意点を解説

求人応募の種類や方法は?事前に準備しておくことや応募の注意点を解説

転職活動を始める際、求人の探し方や応募手段の多さに戸惑い、どれを使えばよいのか、併用してもよいのかなどに悩むこともあるでしょう。求人の探し方の種類と応募方法、求人応募前の準備、求人の見方・探し方、求人応募の注意点・ポイント、求人応募のメールの送り方について、組織人事コンサルティングSeguros、代表コンサルタントの粟野友樹氏が解説します。

求人の種類と応募方法

主な求人の種類と、それを使った応募方法をご紹介します。自分に合う方法を選ぶための参考にしてください。

企業の採用ページやSNS

企業のホームページ内にある採用ページで求人を閲覧し、応募フォームや募集受付のメールアドレス宛など、企業が指定する方法で応募します。近年は、SNSで採用情報を発信し、応募を受け付けている企業もあるため、興味がある企業があればSNSでの発信の有無も確認してみるとよいでしょう。

転職サイト、求人検索エンジン

「転職サイト」はWeb上に求人を掲載している転職支援サービスです。さまざまな業界・職種の求人を網羅している「総合型」サイトと、特定の業界・領域・層を対象にした「専門型」サイトがあります。求職者自身で求人を検索し、応募したい企業が見つかれば、その転職サイトに登録することで応募が可能となります。

「求人検索エンジン」とは、Web上にあるさまざまな求人を横断的に検索できる転職支援サービスです。転職サイトや企業の採用ページなどに掲載されている求人のなかから、検索ワードに該当する求人が表示されます。応募したい企業が見つかったらアカウントを登録し、手順に従って応募する方法が一般的です。

転職エージェント

転職支援のプロであるキャリアアドバイザーと面談し、希望条件や今後のキャリアプランに合う求人の紹介を受けられます。転職サイトや企業ホームページには載っていない「非公開求人」も多いのが特徴です。

紹介された求人への応募を決意したら、転職エージェントを介して応募します。面接日程の調整や選考結果の通知など、企業とのやりとりは転職エージェントが代行します。求人紹介をはじめ、転職活動全般のサポートをすべて無料で利用できます。

また、転職エージェントのサイト上で求人を閲覧し、応募したい企業があれば担当キャリアアドバイザーに伝えて応募することも可能です。

スカウトサービス

職歴・希望条件を登録しておくと、企業の採用担当者や転職エージェントからスカウトを受けられる転職支援サービスです。スカウトの連絡は、メールやサービス内のメッセージ機能などで届きます。案内された求人に興味を持ったら、返信して応募の意思を伝えましょう。

求人が掲載されている場合は、スカウトメールに返信する形で応募が可能ですが、正式に応募する前にオンラインなどで「カジュアル面談」が設けられることもあります。

求人応募の前に準備しておきたいこと

求人に応募する前段階で、準備しておきたいことをご紹介します。

キャリアの棚卸しと自己分析

「キャリアの棚卸し」とは、これまでの仕事経験を振り返り、経験した業務、得られた成果、身に付けた知識・スキルなどを洗い出して整理する作業です。

書き出したキャリアをもとに、自己分析を行いましょう。「自分の強み」「仕事に対する価値観・志向」を見つめ直し、明確になったら「これから目指したいこと」も考えて言語化してみましょう。

自己分析を通じて「転職の目的」「転職で実現したいこと」が明確になれば、求人を閲覧した際に自分に合うかどうかを判断しやすくなるでしょう。応募書類の記載内容や面接でも、説得力ある内容が語れるようになることが期待できます。

履歴書・職務経歴書の作成

「キャリアの棚卸し」で書き出した内容をもとに、応募書類を作成します。応募時に提出を求められるのは、「履歴書」と「職務経歴書」が一般的です。

履歴書は、氏名・連絡先・年齢・学歴・職務経歴など、ある程度決まったフォーマットに基づき、基本的なプロフィールを記載します。職務経歴書は、自由な書式で、これまで経験した職務内容をより詳細に記載します。加えて、「成果・実績」「活かせるスキル・経験」「大切にしている姿勢・マインド」などのアピールポイントも記載しておくと、プラス評価につながって書類選考を通過する確率が高まるでしょう。

転職サービスの選定・登録

数ある転職サイト・スカウトサービス・転職エージェントなどから、自分が希望する求人が多い、あるいは使いやすいと感じる転職支援サービスを選んで登録しておきましょう。職務経歴や希望条件などを登録しておくと、マッチする求人のリコメンドや新着求人の通知が届くなど、効率的に情報収集ができるでしょう。

なお、転職サービスは複数に登録して併用することも可能です。ただし、登録先のサービスが増えすぎると管理が煩雑になるため注意が必要です。複数サービスを活用することでより多くの求人を入手しやすくなるでしょう。

求人の見方と自分に合う求人の見極め方

求人を閲覧する際にチェックする項目、自分に合う求人を選ぶポイントについてお伝えします。

求人の見方

求人を見る際には、以下の基本項目を確認しましょう。

  • 職種/仕事内容
  • 雇用形態
  • 勤務場所
  • 勤務時間
  • 休日休暇
  • 応募要件(必要とされる経験・資格など)
  • 賃金形態/賃金/賞与
  • 制度/待遇

不明な点、詳細を確認したい点などがあればメモしておき、面接の場で確認するか、転職エージェントに尋ねるとよいでしょう。

このほか、求人には「募集背景」「求める人材像」「働き方」「社員の仕事ぶり」など、さまざまな情報が記載されていることもあります。そうした情報をもとに、風土や働き方などが自分に合っているかどうかも考えてみましょう。

自分に合う求人の見極め方

自分の強みとその活かし方、転職で実現したいことの軸が明確になっていると、数ある求人からマッチするものを選びやすくなります。前段階の準備で行った「自己分析」の結果を確認しながら、強みを発揮できる求人を見極めましょう。

また、業界・職種を条件にして探すだけでなく、「週休二日」「在宅勤務可」など、特に大切にしたい条件でも検索してみると、意外な業界や企業で該当する求人が見つかるかもしれません。

なお、希望条件を多く設定しすぎると該当する求人の数が限られてしまいます。優先順位を付けて、条件をある程度絞り込むと、選択肢が広がるでしょう。

求人応募の注意点・ポイント

求人に応募する段階で、以下のポイントを意識しておくと、転職活動がスムーズに進む可能性が高まるでしょう。

ある程度まとめて応募する

1社に応募して、不採用になったら次の1社に応募する……という進め方では、転職活動が長期化する可能性があります。早いタイミングで転職を実現したいなら、一時期に複数企業にまとめて応募することをおすすめします。

複数の企業の選考を同時期に進めれば、内定を得る時期がある程度揃い、「比較検討」ができることもメリットの一つといえます。複数の候補企業を比較して選んだ企業に入社を決めれば、納得感が高まるのではないでしょうか。

なお、株式会社リクルート(現:インディードリクルートパートナーズ)が、リクルートエージェントを利用して転職先が決まった転職者( 2024年7月~12月)の応募数を調査したところ、「71~90件」が34.3%で最も多く、次いで「51~70件」(19.25%)が多いことが分かりました。一方、約1割(12.3%)の方は10件以下の応募数で決まっています。

転職者応募数の分布図
(※)出典:転職者の応募数転職回数と採用実態の関係(株式会社リクルート(現:インディードリクルートパートナーズ))

 

選考の通過率を見ながら調整する

応募した企業の選考通過率を見ながら、転職活動の見直しを行いましょう。書類選考の通過率が低ければ、職務経歴書の記述内容を見直してブラッシュアップするか、応募企業の選定基準を変えることで通過率が高まるかもしれません。

複数のサービスを利用し傾向をつかむ

転職活動の開始当初は、複数の転職支援サービスを併用してみて、「自分に合う求人がどの程度あるか」「自分が望むサービスを受けられるか」といった感触を確かめる方法もあります。

利用するサービスの数が増えすぎると、それぞれの進捗管理が煩雑になり、負荷が重くなることもあります。各サービスの傾向をつかんだ上で、自分に合うものに絞り込んでいくとよいでしょう。

求人応募のメールの送り方と例文

求人への応募方法は、転職支援サービスによって異なります。多くの場合、応募フォームの指示に従って入力すると応募が完了しますが、企業ホームページやSNSなどから直接応募する場合のメールの送り方をご紹介します。メールの例文も参考にしてみてください。

求人を確認し、必要書類を送付する

求人の「応募方法」の項目を確認し、提出が必要なものを確認しましょう。多くの場合、「履歴書」「職務経歴書」の両方を送ることが求められます。クリエイティブ職の場合は「ポートフォリオ(作品集)」の提出を求められるケースもあります。

応募メールに書類を添付する場合、パスワードを設定する必要があるかどうかも確認しておきましょう。

求人応募メール例文

【件名】
○○○職応募の件/氏名(フルネーム)

【文面】
株式会社○○○ 御中

はじめまして。
○○○と申します。

○○○(媒体名)で貴社の求人情報を拝見し、
現職(前職)での○○○の経験を貴社の○○○に活かせるのではと思い、
○○○職に応募したくご連絡を差し上げました。

こちらのメールに履歴書を添付しております。
ご査収の程、よろしくお願いいたします。

お忙しいところ大変恐縮ですが、
面接の機会をいただけますと幸いです。
何卒よろしくお願い申し上げます。

==================
氏名
郵便番号
住所
電話番号
メールアドレス
==================

求人応募に迷ったら転職エージェントに相談を

自分に合う求人を適切に見極めて応募するためには、キャリアの棚卸しや自己分析が大切です。しかし、キャリアの棚卸しや自己分析を行うのが初めての場合、強みや志向の整理がうまく進まないこともあります。進め方に悩んだら、転職エージェントのキャリアアドバイザーと対話することで、客観的な視点や転職市場の相場感を取り入れて考えられるかもしれません。

応募に際しての職務経歴書の作成、その先の面接対策についてもアドバイスを受けられるので、転職エージェントのサポートサービスを活用してみるのも一案です。

組織人事コンサルティングSeguros 代表コンサルタント 粟野友樹氏

約500名の転職成功を実現してきたキャリアアドバイザー経験と、複数企業での採用人事経験をもとに、個人の転職支援や企業の採用支援コンサルを行っている。

※文中の社名・所属等は、取材時または更新時のものです。