「モノを広めるファストカンパニー」へ。ベクトルで挑む、PR×AI・ショート動画時代のキャリア

生活者が情報に触れる場所は、テレビや新聞からSNS、ショート動画、生成AIへと広がり、「どう知らせるか」だけでなく、「どう信頼され、行動につなげるか」が企業の競争力を左右しています。戦略PRを核に成長してきたベクトルは、グループ約40社の機能を結集し、認知から獲得までを支援する「広告業界のファストカンパニー」へと進化。今回は、ベクトルグループの中核であるPR事業を行う株式会社イニシャル 執行役員 兼CHROの宮田有里子さん、株式会社ベクトル グループ人事本部 部長の青山直さん、株式会社ベクトル グループ人事本部 採用担当の伊藤有里紗さんに、PR×ショート動画・AIが拓く事業の可能性と、年次や前職にかかわらず挑戦できる環境について伺いました。

株式会社イニシャル/執行役員 兼CHRO

宮田 有里子

大学卒業後、株式会社ベクトルに入社。株式会社プラチナムに所属し、メディアプロモート/コンサルタントに従事。手がけた業種は、大手化粧品業界、大手外食業界、大手玩具メーカー、大手食品メーカー、ファッションアパレル、スタートアップ支援など多岐にわたる。また、ベクトルグループ内のTVチームに所属し、数多くのTV案件をこなす。
株式会社イニシャル設立とともに同社に所属し、現在は、執行役員として組織経営に携わりながら、アカウントマネージャーとして各案件を統轄。現場経験により、PR視点の統合的な戦略立案を得意とする。

株式会社ベクトル/グループ人事本部 部長

青山 直

大学卒業後、2013年に株式会社ベクトルに入社し、株式会社イニシャルに配属。BtoB企業やスタートアップのPRコンサルティングに従事し、2019年に部長へ昇格。クライアント支援とチームマネジメントを牽引する。入社初年度よりグループ横断プロジェクトである新卒採用・研修プロジェクトにも尽力し、2023年3月に人事本部へ異動。現在はグループ全体の採用・育成を統括。

株式会社ベクトル/グループ人事本部 採用担当

伊藤 有里紗

大学卒業後、新卒で外資系航空会社に入社し、客室乗務員として乗務。通常のフライト業務に加え、メディア向けフライトも担当する。2025年にベクトルグループに入社し、新規HR事業の営業職として従事し、入社7カ月でシニアコンサルタントに昇格。2026年1月よりグループ人事本部へ異動し、現在は中途採用業務全般を担当。

PR会社の枠を越え、「モノを広めるファストカンパニー」へ

── ベクトルグループは、どのような強みをもとに「モノを広めるファストカンパニー」へ進化しているのでしょうか。

伊藤:私たちは「いいモノを世の中に広め人々を幸せに」という理念のもと、商品やサービスに込められた価値を社会へ届ける事業を展開しています。取材時点でグループ会社は約40社、連結従業員数は約1,650名、売上高は637.9億円。海外にもアジアを中心に複数の拠点を構え、年間約3,000件のプロジェクトを手がけています。クライアントはナショナルクライアントからスタートアップ、政府・観光庁、地方自治体までさまざまです。

青山:こうした事業基盤をもとに、広告業界全体における立ち位置として掲げているのが、「広告業界のファストカンパニー」です。従来の総合広告代理店を、高い予算と時間をかけてリッチな表現をつくる高級ブティックに例えるなら、私たちが目指すのはファストファッションのような存在。品質を下げるという意味ではありません。情報の整理・加工から発信までを効率的につなぎ、最適な品質とコスト、スピードで成果を生み出す考え方です。

青山:その実現を支えているのが、戦略PRを起点に広げてきたグループ各社の専門機能です。PR TIMES、SNS、インフルエンサー、デジタル広告、サイネージなどを組み合わせ、認知を生み出すところから購買や応募といった獲得まで、一気通貫で支援できます。広告枠ありきではなく、ニュースや生活者の関心を捉えながら、その企業や商品に合う広め方を設計する。大企業だけでなく、発信予算やノウハウが限られるスタートアップや中小企業にも選択肢を届けられることが、PR会社の枠を越えてきたベクトルの独自性です。

変わり続ける情報接点を捉え、埋もれた価値を社会へ届ける

── ショート動画をはじめ、時代に合った広め方へ挑む仕事の面白さを教えてください。

青山:生活者が情報に触れ、商品を選ぶまでの行動は大きく変化しています。テレビや新聞に接する人が減る一方、若い世代を中心に、ショート動画で商品を知り、SNSやAIで検索し、インフルエンサーや一般の方の投稿を見て購入する動きが広がりました。そこで私たちが注力しているのが、従来のテレビや新聞などのメディアへのアプローチと、ショート動画を組み合わせた情報接点の設計です。PRの知見を土台に、変化をいち早く捉え、その時代に合った発信手段を取り入れる。これは、ファストカンパニーという考え方を実践することでもあります。社員にとっても、新しいテクノロジーやソリューションに触れながら、最新の広め方を自分の専門性として身につけられる環境です。

青山:広め方を更新することは、社会に埋もれている価値を届けることにもつながります。地方には、優れた商品や観光資源がありながら、発信の考え方や方法が分からず、魅力を十分に伝えられていない企業や自治体が少なくありません。最適な相手へ、必要以上のコストをかけずに情報を届けられれば、地域活性化やUターン・Iターンの後押しにもなります。企業のサステナビリティ活動やEVのPRを通じて、脱炭素への取り組みを支えることも可能です。クライアントが伝えたいことと、メディアや生活者が知りたいことに加え、社会課題や時流、トレンドとの接点を考え、自分の企画が話題を生み、人の行動や事業の成果につながるところまで伴走する。予算の大きさだけではなく、アイデアと設計力で勝負できることが、この仕事の醍醐味だと感じています。

作業はAIへ、思考と対話は人へ。PRの専門性を拡張する

── ベクトルグループはAIとどのように向き合い、PRの価値を高めているのでしょうか。

青山:AIの活用は、大きく三つの段階で進めています。一つ目は業務の効率化です。クライアントや競合、メディアに関するウェブリサーチ、プレスリリースの下書きなど、従来は人が多くの時間をかけていた作業をAIに任せることで、企画を考える時間を生み出せます。二つ目は、企画・制作の高度化。AIだけでPRを完結させるのではなく、PRの知識を持つ社員が使いこなすことで、検討できるアイデアを増やし、提案や制作の速度を高めています。三つ目が、AIを顧客向けのソリューションへ発展させることです。グループ内では、AIによる動画制作を支援する会社の立ち上げや、広報業務を効率化するサービスの提供も始まっています。社内の生産性向上にとどめず、AI時代の新しい広め方そのものを事業として形にしている点が、ベクトルらしさだと考えています。

宮田:グループの子会社が実施した社内調査では、社員の98%がAIを活用していました。ただし、私たちの目的は作業時間を減らすこと自体ではありません。そこで生まれた時間を、何を社会に問うべきかという思考や、クライアントとの対話に振り向けることが重要です。最終的な判断に責任を持ち、クライアント、メディア、インフルエンサーとの信頼関係を築くのも、人だからこそ担える領域。AIがPRの専門性を不要にするのではなく、専門性を持つ人がAIを使うことで、より深くお客さまに向き合い、提案の付加価値を高められると考えています。作業をAIに任せ、思考と関係構築に人の時間を使う。その積み重ねが、一人当たりの生産性とPRの質の両方を高めていきます。

年次ではなく意志で任せる。「出る杭を引っ張り上げる」文化

── 若手や中途入社者が早期に挑戦できる環境は、どのような文化や仕組みに支えられていますか。

伊藤:ベクトルでは、新卒・中途や年次にかかわらず、意欲と力のある人へ機会を渡します。若手がナショナルクライアントや大規模な予算の案件を任されることも珍しくなく、入社3年目でマネージャーになった例もあります。年功序列ではなく、いわば「出る杭を引っ張り上げる」組織。自ら手を挙げ、成果に向けて行動する人ほど、任される範囲と成長の速度を広げられる環境です。

宮田:その土台にあるのが、14の行動指針「vector’s Rock」です。プロとして顧客に貢献する姿勢、スピーディーに動くAction、ゼロから事業を生み出すVenture Spirits、時代の波を捉えるRide a waveなど、私たちが仕事で大切にする価値観。言葉を掲げるだけではなく、変化を捉え、まず動き、挑戦することが日々の意思決定に根づいています。

青山:挑戦を形にする制度の一つが、全社員が応募できる事業提案制度「ベクトルプレナー」です。優れた提案には、賞金だけでなく事業化に向けた支援も用意され、実際に新しい事業が生まれています。例えば、クリエイターズラボ事業部では、大学生約100名とSNSアカウントの立ち上げや企業のショート動画制作を支援しており、その立ち上げに入社2年目の社員が携わりました。安定した経営基盤を持ちながら、組織の中にはベンチャースピリットが息づいている。大手グループの基盤と挑戦の自由度を併せ持つからこそ、年次に関係なく、新しいサービスや事業を自分の手で動かせます。

正解のないPRに、自由度を掛ける。意志から広がるキャリア

── どのような方が活躍しやすく、ベクトルではどのようなキャリアを描けますか。

宮田:活躍する方に共通するのは、自分の意志や仮説を持ちながら、素直に学べることです。PRには一つの正解がなく、指示を待つだけでは、自分で広め方を設計する面白さを十分に味わえません。一方で、意志を持つことは、自分の考えに固執することとも異なります。あくまで顧客の成長に向き合い、考えがずれていれば周囲の意見を受け入れ、次の挑戦へ生かす。その両方を持つ方が、当社に合うと感じます。また、コミュニケーション業界は変化が速いため、新しいテクノロジーや情報発信の方法を楽しみ、学び続けられることも大切です。

伊藤:中途入社者の前職は、営業、コンサルティング、テレビ制作会社、客室乗務員、アパレル販売など多様で、同業界出身者ばかりではありません。人と話すことや、誰かのために動くことが好きな方は、異業種で培った対人力をメディアプロモーションやクライアントワークに生かせます。入社後は約1週間の研修で、PRの基礎やvector’s Rock、コンサルタントとしての心構えをワーク形式で学び、配属後は教育担当者によるOJTや人事面談、社内交流の機会を通じて立ち上がりを支援します。未経験からでも、基礎を学んだ後は早期に現場へ入り、実践の中で専門性を磨いていけます。

青山:その先のキャリアも、一つの職種や会社に限定されません。グループ各社の求人へ自ら応募できる「キャリアチャレンジ制度」があり、実際に、客室乗務員からPRコンサルタントへ転職し、約3年間の現場経験を経て香港支社へ移り、帰国後はグループ全体に関わる仕事を担っている社員がいます。PRの現場からデジタル広告を担うグループ会社へ移り、認知だけでなく獲得までのスキルを身につけた例もあります。伊藤自身も、グループの新規事業部署から手を挙げて人事本部へ異動しました。

宮田:ベクトルを選ぶ魅力は、PRが持つ可能性に、挑戦の自由度が掛け合わされていることです。その自由度の中で、自分で成功までの道筋を描き、広め方の設計から成果まで向き合える。成果や成長を、昇格や待遇にも還元する考え方があります。最新の情報発信方法を身につけたい、自分の企画で世の中に影響を与えたい、お客さまに深く向き合いたい。そんな意志を持つ方にとって、当社は挑戦の幅を大きく広げられる場所です。変化の速い時代に、次の当たり前を一緒につくりたい方をお待ちしています。

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