異業種で培った経験を、ヘルスケアの専門性へ。IQVIAから広がる、新たなキャリアの可能性。

世界100以上の国と地域で事業を展開するIQVIAグループ。日本では60年以上前からデータ事業を基盤に、医薬品や医療機器等の臨床開発支援やマーケティング・営業支援をはじめ、テクノロジー、コンサルティングを組み合わせ、医療・ヘルスケア領域で多様なサービスを展開しています。
異業種人財の価値を信じ、CSO業界では先駆けて積極的に採用・育成に取り組んできたIQVIAの「ヘルスケア総合人財事業」。現在では、MRをはじめ、マーケティングやメディカル、患者支援など、活躍の場やキャリアの選択肢も大きく広がっています。
生命や健康を支えるヘルスケアの世界で、異業種の経験をどのように活かし、新たな専門性やキャリアにつなげているのか。CSO事業を起点に、ヘルスケア総合人財事業へと進化を続ける、同社の松本さんに伺いました。
IQVIAサービシーズ ジャパン合同会社/CSMS事業本部長
松本 大輔
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生命や健康を支えるヘルスケア人財の価値は、さらに高まっていく。
── 御社が事業を展開するヘルスケア業界は今、どのような状況にあるのでしょうか。
少子高齢化が進む日本では、医療や健康へのニーズが高まる一方で、その担い手は減少しています。私は、ヘルスケア業界を単なる成長市場だと捉えるべきではないと考えています。生命や健康を支えるサービスを、限られた人財でどう持続していくのか。今、問われているのは、そうした社会課題を乗り越える仕組みの構築です。
だからこそ、生命や健康を支えるヘルスケア人財の価値は、さらに高まっていく。専門性を身につけながら、社会に必要とされる仕事に携われることも、この業界ならではの魅力ではないでしょうか。
── そうした中、製薬会社では営業組織のあり方を見直す動きも見られています。
はい。新薬の開発には非常に長い期間と多額の費用がかかるため、製薬企業は研究開発への投資を進める一方で、営業体制の生産性向上や柔軟な体制づくりも求められるようになっています。こうした背景から、医薬品の有効性や安全性に関する情報を医療従事者へ届けるMR(医薬情報担当者)のあり方も変化しています。常に一定数のMRを自社で抱えるのではなく、製品のステージや特性、市場環境等に応じて、最適な体制へと再構築する企業が増えているのです。
例えば、新薬の発売や新しい治療法の普及においては、医療従事者への適切な情報提供や現場課題の解決支援が欠かせません。データやAIの活用が進む中でも、人ならではの価値への期待は、むしろ高まっていると感じます。
そこで存在感を高めているのが、CSO事業を起点とした当社のヘルスケア総合人財事業です。製品の発売計画や市場戦略に応じて、必要なタイミングで最適な体制を構築できる柔軟性や機動力を強みに、多様な専門人財の力を活かしながら、医療・ヘルスケアを取り巻く課題解決を支援していることが大きな特徴です。
── ヘルスケア総合人財事業における、IQVIAならではの強みはどこにあるのでしょうか。
MRをはじめとする専門人財による課題解決支援に加えて、IQVIAグループが有するデータ分析、テクノロジー、コンサルティング、臨床開発などの事業基盤を掛け合わせながら、顧客課題の解決を支援できる点にあります。MRが現場で捉えた課題に対し、各領域の専門人財が連携し、課題ごとに最適なチームを組んで応えられるからです。 現在では、ヘルスケア総合人財事業で、MRとしての価値提供と、MR以外の専門人財による価値提供がほぼ半々となっており、多様な専門性を組み合わせながら顧客課題を解決する事業へと進化しています。
たとえば過去には、MRとコンサルタント、テクノロジーのエキスパートがそれぞれの知見を持ち寄り、製薬企業の公開資材をAIで一次チェックする仕組みを開発しました。もともと資材の確認は目視による作業負担の大きさが課題でしたが、三者がそれぞれの専門性を組み合わせることで、この業務の大幅な効率化を実現したのです。
組織を横断して解決策を生み出すこの総合力こそ、CSO事業で培った「経験知」を基盤とする、ヘルスケア総合人財事業ならではの強みだと考えています。そして、その出発点となるのが、製薬企業や医療現場に近い立場で課題を捉えるMRというキャリアです。
言い換えれば、IQVIAのヘルスケア総合人財事業は、多様な専門性を掛け合わせ、製薬企業をはじめとする顧客の戦略を現場で実行し、成果につなげる「営業実装」の役割を担っています。第三者だからこそ持ち込める多様な経験知や新たな視点をもって、従来の延長線にないアプローチで価値創出を支援する「実行エンジン」でありたいと考えています。

異業種の経験は、ヘルスケアでも強みになる
── 「医療業界の経験も知識もない自分に、本当にできるのだろうか」。他業界からMRという新しいキャリアを考える方の多くが、まずそう感じるのではないでしょうか。IQVIAでは異業種出身者も積極的に採用しているそうですね。
国内でCSO事業を展開し始めた当初から、私たちは業界未経験者の採用に取り組んできました。医薬品の知識を持たない人財にMRが務まるのかと、当時は疑問視する声があったのも事実です。しかし現在では、製薬企業や他のCSO企業でも同様の採用が広く行われるようになりました。私たちは、その先駆けとして業界の常識を切り拓いてきたと自負しています。
だからこそ今も、多様な経歴を持つ人が集まることで生まれる価値を信じているのです。特に昨今のヘルスケアを取り巻く課題は複雑さを増しており、従来の発想にとらわれない解決策が求められる場面も少なくありません。私たちは、異業種で培った経験や視点に大きな可能性を感じています。見ているのは専門知識の有無ではなく、お客様の課題を理解する力、信頼関係を築く力、相手に合わせて提案する力。これらは業界が変わっても共通で活かせる力です。
── 具体的には、どのような経験がMRの仕事に活かせるのでしょうか。
MRは、専門知識を届けるだけの仕事ではありません。医療従事者との対話を通じて、置かれた状況や潜在的なニーズを理解し、何が本質的な課題なのかを捉え、必要な情報を判断や行動につながる形で届けることが求められます。
医療・ヘルスケアの現場では、患者さんごとの背景はもちろん、医療機関や地域によっても課題は異なり、正解が一つとは限りません。だからこそ、相手と信頼関係を築きながら、課題を見極め、より良い方向性を一緒に考えていく力が重要です。
営業や販売、サービス職などで、お客様と真摯に向き合いながら培ってきた経験は、MRとして活躍するうえでの確かな土台となります。実際に、自動車販売、住宅営業、旅行業界、食品メーカー、出版業界など、さまざまな業界から転職した多くの社員が、未経験からMRとしてキャリアをスタートしています。今の経験を捨ててゼロからやり直すのではなく、これまで培った強みに新たな専門性を加えていくイメージに近いかもしれません。
── 医療や医薬品の知識に不安を感じる未経験者を、どのように育成しているのでしょうか。
自動車業界で働き始める前から車の専門家である必要がないように、ヘルスケア業界に転職する際も、最初から専門家である必要はありません。入社時点で医療に関する専門知識を求めているわけではなく、必要な知識は段階的に身につけられます。
私たちは長年にわたり異業種出身者の採用・育成に取り組み、未経験者を育てるための実績とノウハウを蓄積してきました。入社後は研修を通じて、医薬品や疾患、業界の仕組みなどを学びながら、MR認定資格の取得を目指していただきます。ただし、専門性は研修だけで完成するものではありません。配属後は上司や仲間と現場で得た気づきを振り返り、次の行動へ活かしていきます。私たちは、人の成長には経験が最も大きく影響するという「3E(Education 10%、Exposure 20%、Experience 70%)」の考え方を大切にしています。実務経験と周囲からの学びを繰り返す中で、身につけた知識をMRとして求められる力へ変えていくのです。
── 配属後は、その他にどのような支援を受けられるのでしょうか。
お客様のプロジェクトに参画することになると、配属先で孤立するのではないかと不安を感じる方もいます。そこでIQVIAでは、縦と横の二つのつながりを通じて、社員を継続的に支える体制を構築しました。
縦のつながりを担うのは、直属の上司となるプロジェクトマネージャーです。当社では、担当する製薬企業や疾患領域ごとにプロジェクトを組み、それぞれが一つのチームとして動いています。社員は日々の業務だけでなく、今後の目標やキャリアについてもマネージャーへ相談できる環境です。
一方、横のつながりを担うのは、地域ごとに置かれたフィールドサポーターです。配属先が異なっていても、同じエリアで働く社員同士が仕事や生活について共有できる仕組みです。社内には、自ら手を挙げてサポーターを務める社員も多くいます。入社時に受けた支援を次の仲間へとつなげていく関係性が、配属先を越えて広がっているのです。

専門性を身につけ、その先のキャリアを広げる。
── MRとして経験を積んだ先には、どのようなキャリアを描けるのでしょうか。
私たちは、MRとして培った経験を起点に、その先の可能性を広げていってほしいと考えています。医療現場への理解を深めた後も、お一人おひとりの希望や適性、実績などに応じて、さらに活躍の場を広げていくことが可能です。IQVIAでは、数多くのプロジェクトに加え、マーケティング、メディカル(学術)、患者支援など、幅広いキャリアの選択肢があります。別の領域で新たな知識やスキルを身につける道もあれば、MRとして専門性をさらに深める道、マネジメントへ進む道も広がっています。入社した皆さんには、身につけた専門性や強みを活かし、自分らしいキャリアの可能性を広げてほしいと思います。
また、キャリアの広がりを制度だけで支えるのではなく、社員が自ら学べる環境づくりも大切にしています。AI時代に求められるスキルを磨くための「AIエージェント甲子園大会」など、時代に即したユニークな企画も開催し、業務の枠を超えて成長できる機会を設けています。こうした取り組みを通じて、社員一人ひとりが専門性を深めるだけでなく、新たな領域への可能性を広げていけることも、IQVIAらしさの一つだと思います。
── 実際に、異業種から入社した方が別の専門職へ進んだ事例もあるのでしょうか。
はい。たとえば、看護師からMSL(メディカル・サイエンス・リエゾン)へキャリアチェンジした事例があります。MSLとは、営業活動とは独立した立場から、医療従事者と高度な医学・科学情報を共有する専門職です。 看護師は、患者さんと身近な関係性の中で治療を支え、不安や生活上の変化に向き合ってきた方々です。そのため、医学や科学の情報を、実際の治療や暮らしと結びつけて捉えられます。そこに専門知識を加えることで、臨床現場で培った視点をMSLとしての対話にも活かせるのです。
営業職からMRへ転身し、その先を目指す場合も考え方は同じと言えます。これまで培ってきた力に医療への理解を加え、MRとして得た知見を次の役割へつなげていく。その積み重ねによって、一人ひとりがヘルスケア業界で長く活躍できるキャリアを築いていけると考えています。

あなたの経験が、医療の未来につながる
── 今後、ヘルスケア総合人財事業をどのように発展させていきたいと考えていますか。
私たちが目指すのは、人財を送り出して終わりではなく、その先の成長や価値創出までを支える事業です。同じ人でも、任される仕事や周囲のメンバー、学べる環境によって、発揮できる力は変わります。だからこそ、一人ひとりの経験や希望を見つめ、その人らしさをさらに引き出せる仕事へつなげていきたいのです。
その実現を支えるのは、業界内で様々な顧客を支援する、いわばサードパーティとしてのIQVIAの立場です。私たちは、多数の顧客や疾患領域、製品に幅広く関わっています。ある組織では活かす機会のなかった能力も、別の領域や職種では価値を持つかもしれません。企業の枠を越えて、その人にふさわしい仕事や役割を見い出せる点に、私たちならではの意義があると考えています。
今後はこの立場を活かし、IQVIAならではのヘルスケア総合人財事業をさらに進化させていきたいと考えています。ヘルスケアを取り巻く環境は大きく変化しており、従来の延長線だけでは解決できない課題も増えています。だからこそ私たちは、多様な経験知を持つ人財と、ヘルスケアの専門性を掛け合わせることで、新しい価値やブレイクスルーを生み出していきたいのです。さらに、AIやテクノロジーも活用しながら、人だからこそ発揮できる価値を高め、企業と働く方の双方に新たな選択肢を届けていきたい。そんな思いを実現する一環として開設したのが、ヘルスケア領域で総合的に活躍する人財が集うキャリアプラットフォーム「HEALTHCARE CAREER PARK」です(下図)。今後もこのサイトを起点にしながら、さまざまな企業や組織を横断して多様なキャリアパスに挑戦できる機会を創出していきたいと考えています。

── 最後に、ヘルスケア業界へ挑戦する方に向けてメッセージをお願いします。
新しい業界へ進むとき、自分の経験がどこまで通用するのか、不安に感じる方もいると思います。ただ、転職は、過去を捨ててゼロからやり直すわけではありません。むしろ、別の領域に一歩踏み出してみることで、初めて価値が見えてくるものもあります。
まずは、今の自分が持っているものを信じて、次の一歩を踏み出してください。IQVIAには、その歩みを支え、共に次の可能性に挑戦し、成長していける環境があります。 ヘルスケア業界には、まだまだ多くの人の力が必要です。これまで歩んできたキャリアで培った経験を、医療を支える新しい仕事へ活かしたい。そう考える方と、一緒に未来を描いていけることを楽しみにしています。

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