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【建設・不動産業界】2021年転職市場の展望

2021年の転職市場動向

建設・不動産業界の2021年の転職市場の求⼈・求職者の動きを、業界に精通したキャリアアドバイザーがレポートします。
「2021年の転職市場や業界トレンドを知りたい」「納得感のある転職活動のために、採用動向を知っておきたい」という方はぜひご一読ください。

建設・不動産業界の2021年転職市場の展望

・多様な働き方のニーズに応えられる企業が出てきており、応募も集まるように。
・求職者は自分の価値観に合うか、きちんとした人材管理・経営ができているかを重視。

業界・企業側の動き

足元では、9月~10月あたりから求人は回復傾向にあります。特に10月以降は、新型コロナウイルス禍前に近い水準まで戻っている状況です。
リテール領域は構造的人手不足の状況は変わらないため、そもそも採用も止まりませんでした。
建築領域では、発注側企業の求人も増加傾向で、特に金融機関関連での企業から求人が出てきています。背景には、建築士がミドル層に集中しているなどの組織構成上の理由がありそうです。

2021年に向けては、建築業界はコロナ禍の影響がどれほど大きくなるかによって見通しが変わってきます。今後、第3波、4波と続けばまた採用活動に影響が出る可能性はあるでしょう。Web面接については、対面への揺り戻しが若干ありますが、求職者側も対面で面接したいというニーズもあり、両者ともに違和感はないようです。ただし、また新型コロナウイルスの影響で外出が制限されるなどの状況が深刻になれば、各社オンラインでの選考ができる状態にはなっているようです。

また、コロナ禍で働き方にも否応なしに変化があったため、なかなか変わることのなかった柔軟な働き方への取り組みにも変化が見られています。例えば、転職直後から時短希望の求職者の選考の通りやすさが従来よりも高くなっていると感じられます。これは、働き手の要望に応えられている企業が増えてきているからです。
コロナ禍で求職者が働き方の柔軟性を重視するようになり、実際に自社でリモートワークなどをやってみたことで、「やればできた」という経験をした企業が、多様な採用をするようになっています。
逆に言えば、取り組みが遅れれば優秀な人材を採用することは難しくなり、対応できるかできないかで明暗は分かれるでしょう。

一部の企業では設計部門は完全に在宅勤務のみに切り替えたところもあります。企業の求心力として多様な働き方が実現できることは重要です。今後、建設・不動産テック系の事業や求人は活発になっていくでしょう。不動産仲介のモデルをデジタル化したり、不動産管理にITを導入し効率化したりといった動きは今後加速するでしょう。物流・インフラ系も変わらず堅調に採用は続いています。

求職者側の動き

上期に比べると様子見という方は減り、10月以降転職意欲の高い方が増えてきました。現職の業績への不安もあるようです。

また、当年度卒である20卒の新卒入社者の登録が例年よりも多いようです。建設不動産業界に限ったことではありませんが、現場の仕事がある分、会社の対応にどうしても不安が残るケースや、オンラインでのコミュニケーションの知見が少なく、上手くオンボーディングできていない企業も散見されています。また、求職者は以前よりも「価値観が合うか」を気にする傾向にあり、企業規模によらずしっかりとした対応をしている企業に人気が集まる傾向。企業は、せっかく入ってくれた優秀な人材を流出させないために早急に課題に取り組むべきでしょう。

【建設・不動産業界】2021年転職市場の展望
出所:リクルート『リクルートエージェント』転職決定者数の分析

【建設・不動産業界】2021年転職市場の展望
出所:リクルート『リクルートエージェント』転職決定者数の分析

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【参考記事】その他の業界の転職市場動向についてはこちらから
転職市場動向「2021年の展望」|全15業界の新型コロナウイルス禍の動向を解説。

平野 竜太郎

平野

建設不動産領域専任シニアコンサルタント。ゼネコン・サブコン・組織設計事務所の建設技術者から、不動産ディベロッパー・AM・PMなどの不動産専門職・不動産金融領域のハイキャリア層を中心に幅広い支援実績を持つキャリアアドバイザー。

箕輪 真人

箕輪

建設・不動産領域においてサーチコンサルタント及びキャリアアドバイザーとして豊富な知識と実績を持つ。近年は建設業における女性活躍推進にも取り組み、労働環境改善を目的とする転職サポートに強みを持つ。