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インフラエンジニアの転職活動に役立つ、必要スキルから企業ニーズまで徹底解説

インフラエンジニアとして転職を考えている皆さんに、現在の転職市場の傾向、求められるスキル、職務経歴書作成や面接のポイントなどについて、リクルートエージェントのキャリアアドバイザーがアドバイスいたします。

インフラエンジニアの転職市場動向について

インフラエンジニアのニーズは高く、求人数は豊富な環境です。ただし、以前とは人材ニーズの傾向が変わってきています。サーバーのオンプレミス環境からクラウド環境への移行が進んでいるのを背景に、クラウド環境をベースとした開発に携わるインフラエンジニアのニーズが増えているのです。

積極採用を行っているのは、3大クラウドプラットフォームである「AWS(Amazon Web Services)」「Azure(Microsoft Azure)」「GCP(Google Cloud Platform)」の認定パートナーとして、クラウドサービスの導入・運用・保守を手がけるSIerです。

また、サーバーの運用管理・保守・障害時対応などを一括して請け負う「マネージドサービス」を提供するマネージドサービスプロバイダー(MSP)やデータセンター事業者などの求人も多くみられます。

なお、SIerからITベンダー、コンサルティングファーム、事業会社に移るケースも多数あります。上流工程の経験を積んだ人は、コンサルティングファームに転職して年収アップを果たすケースも少なくありません。

一方、事業会社でもインフラエンジニアのニーズが高まっています。リモートワークでの業務環境が拡大している中、多くの事業会社がサービスや営業活動のオンライン化、あるいはテレワーク環境の整備を図っています。この動きに伴い、自社のインフラ整備・運用を担うインフラエンジニアを採用しています。

これまで事業会社で経験を積み、ネットワーク・サーバー・セキュリティのスキルを一通り持つ人であれば、同業種はもちろんのこと、異業種の事業会社への転職も可能です。

アプリケーション開発企業の場合、金融機関での経験は金融業界、流通企業での経験は流通業界というように、同業種内で経験を活かす転職をする人が多く見られますが、インフラ技術は汎用性が高く、事業会社の業種が変わっても活かしやすいといえます。

なお、未経験からインフラエンジニアを目指す人にもチャンスがあります。SIerやSES(システムエンジニアリングサービス)といった技術者派遣企業などの中には、自社で研修プログラムを整備し、未経験者を採用して育成している企業もあります。ただし、「入社後の研修で学ぼう」という人よりも、すでに独自に学習している人が採用に至る確率が高いようです。

インフラエンジニアに求められるスキル・経験とは

現在の転職市場でニーズが高いインフラエンジニアは、クラウド環境での構築や、クラウド環境へのマイグレーション(移行)の経験を持つ人です。

エンジニアとしてのスキルはもちろんのこと、顧客の環境や業務特性を踏まえ、コスト削減やリソースの増強、障害検知方法といった課題解決策を提案できるスキルや姿勢が求められています。

ただし、クラウド移行の経験を持つインフラエンジニアはまだまだ多くないため、クラウドの実務経験がないインフラエンジニアでも、クラウド分野への転職のチャンスがあるといえます。

エンジニアとして新しい技術を身に付けていきたいという意欲があり、かつ「AWS/Azure/GCPなどを独自で学習する」「自宅でLinuxベースでのサーバー構築をする」など、実際に学びの行動を起こしている人は受け入れられる可能性があります。

インフラは、最新の技術トレンドをキャッチアップし、いち早く対応しなければならない分野であるだけに、採用選考では「学ぶ力」「向上心」が重視されます。

【参考】インフラエンジニアの仕事・やりがい・必要スキル・将来性とは?

インフラエンジニアの職務経歴書・面接でのアピールポイント

インフラエンジニアが職務経歴書の作成や面接対策を行う際には、次のようなポイントを意識しましょう。

プロジェクト経験:職務経歴書には、これまで携わったプロダクト名・サービス名について、短期間しか携わっていないものも含め、すべて記載する。

専門分野:転職後に手がけたい業務、磨きたい専門分野などがあれば、それに関連する経験・スキルについて職務経歴書に厚めに記載する。

具体的なエピソード:特にアピールしたいプロジェクト経験については、内容・規模だけでなく、「心がけたこと」「工夫したこと」「成果」なども職務経歴書に記載。さらに具体的なエピソードを面接で語れるようにしておく。

マネジメント経験:マネジメント経験者は、マネジメント対象人数のほか、「どのような流れでプロジェクトを進めたか」「メンバーに対してどのように関わってきたか」といった「マネジメントスタイル」も伝える

顧客折衝:「顧客折衝の経験・スキル」は選考で注目されるところ。顧客のニーズに応え、信頼を獲得するためにどのような工夫や行動をしてきたかを伝える。

自己PR:学習姿勢・向上心をアピールする。どんな方法で情報収集や学習をしているかについても、職務経歴書に「自己PR」や「自己学習」などの欄を設けて記載する。

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転職エージェントの情報・サービスを活用しよう

IT業界は変化のスピードが速いため、自身の経験・スキルの「市場価値」を定期的にチェックすることをおすすめします。それによって、これまでのキャリアをどう活かすか、これからどんなキャリアを積んでいくべきかを見つめ直すことができます。

将来の選択肢を増やすためにも、転職エージェントが持つ最新トレンド情報や求人情報を活用し、より自分にフィットするキャリアや企業を見つけてください。

※本記事の内容は、2021年1月取材時点の情報です。

リクルートエージェント キャリアアドバイザー 堤 祥太


リクルートキャリアの転職エージェントサービス「リクルートエージェント」のキャリアアドバイザーとして、主にSE・ITエンジニア全般を担当。

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