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中小企業に転職するメリットとデメリット・企業の選び方は?

大手企業に勤務していて転職を考えている皆さんの中には、「中小企業」を選択肢に入れるかどうかで悩む方も多いようです。そこで、中小企業で働くメリット・デメリット、自分に合う中小企業を選ぶためのポイントについて、リクルートキャリアのキャリアアドバイザーが解説します。

中小企業の定義とは

そもそも「中小企業」とはどんな企業を指すのでしょうか。
中小企業基本法では、中小企業者の範囲を以下のように規定しています。

中小企業者の範囲と小規模企業者の定義


出典:中小企業庁ホームページより

中小企業にもさまざまな経営方針を持つ企業があります。「拡大しない」という方針で何十年も体制を維持している中小企業もあれば、創業からまだ日が浅く、「大企業」になる目標を掲げて拡大中の中小企業もあります。前者の場合、中途採用は「欠員補充」であるケースが多く、後者は「増員」であるケースが多いといえます。当然、風土も大きく異なります。

中小企業に転職するメリット、デメリット

中小企業で働くということには、メリットもデメリットもあります。
実際に中小企業での勤務経験がある人の声を集めると、以下のようなメリット・デメリットが挙げられます。

メリット

● 1人が任される範囲が広く、裁量権を持てる
● 若いうちから責任のある仕事・ポジションを経験できる
● 経営者に近いので、経営の視点やノウハウが身に付く
● 部門間の壁が低いケースが多く、連携しやすかったり風通しがよかったりする
● 決裁が早く、スピーディに物事を進められる
● 自分の働きが、会社の業績に及ぼす影響を実感できる
● 全国展開する大手企業に比べると、転勤の可能性が低い
● 拡大を目指すベンチャー企業の場合、ストックオプションが付与されれば、株式上場により大きな収入を得られる可能性がある

デメリット

以下に挙げるデメリットは、「大手企業勤務と比較した場合」です。
 
● 大手企業であればアシスタントがサポートしてくれるような雑務も自分でこなさなければならない
● 「システム」「法務」「教育・研修」など、大手企業であれば社内の専門家に頼れる部分を、自分たちで対応しなければならない
● 資金力が乏しく予算を確保できない場合、新たな取り組みが制限される
● 小規模な組織なので、人間関係が悪化すると居づらさを感じるが、「異動」という解決手段を取れない
● 研修体制や評価制度などが整っていない企業も多い
● 福利厚生が整っていない企業も多い

このほか、人によってメリットにもなり、デメリットにもなるポイントもあります。
例えば、急成長中の中小企業の場合、戦略の転換や組織変更が頻繁にあります。「変化」を楽しめる人にとっては刺激的で面白い環境ですが、安定感を求める人にとっては苦痛かもしれません。

また、1人がいろいろな役割を兼務することが多いため、「経験の幅を広げたい」という人にはマッチしていますが、「特定の専門領域を極めたい」という人は「担当以外のことまでやらされる」という不満を抱きがちです。

自分に合う中小企業をどのように見つけるか

上に挙げたメリット・デメリットを参考に、転職先企業でどのように働きたいか、自身の志向・目的を整理してみてください。
もちろん、上記のメリット・デメリットがすべての中小企業に当てはまるわけではありませんので、求人企業ごとに自身の志向・目的に合うか照らし合わせてみましょう。具体的には次のようなステップを踏みます。

企業研究

求人票、企業サイト、企業サイト内の採用ページ、メディアに掲載された記事、ブログ、SNSなど、多方面から企業を調べましょう。
このとき、意外とスルーしがちなのが「企業理念」です。近年は、「ミッション・ビジョン・バリュー」といったワードで打ち出す企業も増えています。

「体裁のいい言葉を並べているだけだろう」「建前として書いているだけなのでは」と思うかもしれませんが、経営者が考え抜き、強いこだわりを持って打ち出していることも多いものです。複数の企業の「企業理念」を見比べてみると、その企業ならではの個性が表れています。

また、「企業名 社長名」で検索すると、インタビュー記事やブログ、SNSが見つかることもあります。そこでは、ホームページには書かれていない、企業や経営者のこれまでの歩み、事業や組織づくりへの想い、将来ビジョンなどが語られていたりします。中小企業では、やはり経営者個人の考えや価値観が強く反映されますので、社長が何を語っているかに注目しましょう。

こうした情報をもとに、「共感できるか」「同じ方向を目指したいか」という視点で考えてみてください。

面接

企業研究では、「社長の考え方やビジョンに注目を」とお伝えしました。しかし、社長の考えや想いが現場の社員まで浸透していない企業があるのも事実です。

企業研究をしていて魅力に感じた点について、「実態はどうなのか」を面接で見極めることが大切です。中小企業であれば、「入社後に一緒に働く人と話をさせてください」という要望も受け入れられやすいので、ぜひ現場の人と話す機会を設けてもらうといいでしょう。

内定後の面談

大手企業の場合、採用者を受け入れるにあたっては給与テーブルや待遇条件などがしっかりと定められていますが、中小企業の場合は社長や役員がその都度判断するケースも多いものです。

給与条件・待遇が納得できるものかどうか、しっかりすり合わせる必要があります。
なお、大手企業から中小企業に転職する場合、年収ダウンとなるケースも多数。しかし、昇給の規定がかっちり決められている大手企業とは異なり、中小企業では、成果を挙げれば早期の昇給・昇格が実現することもあります。実際、大手企業から中小企業へ年収ダウンで転職した人が、入社後に活躍し、1年~2年後には前職の年収を大幅に超えるようなケースもあるのです。

提示された給与額に不満がある場合は、「どのような成果を挙げれば、どれくらいのペースで、どれくらいまで給与を上げることができるか」などを確認するといいでしょう。
なお、条件や待遇について相手に面と向かって聞きづらいことは、転職エージェントを介して聞いたり交渉したりすることも可能です。

中小企業への転職事例

成功事例

Aさん(30代)は新卒で大手メーカーに入社。しかし、裁量権のあるポジションに就くには長い時間を要することに不満を抱いていました。また、将来は起業を視野に入れていたため、「経営を学びたい」と考え、トップとの距離が近い中小企業への転職を決意したのです。企業選びの軸にすえたのは「実行力があり、企業理念に共感できる社長」。事業内容に興味を持てる求人企業を見つけたら、その社長のインタビュー記事などをネットで読み、経営者としての資質を探りました。

数十人規模のネットサービス企業に応募したAさんは、面接で社長と話し、その発想力に魅力を感じました。さらにはオフィスも見学させてもらい、活気ある雰囲気に好感を抱き、入社を決意。入社後は企画職を務め、2年後には部長に昇進を果たしました。「社長と距離が近いから、経営者の視点が身に付いたし、毎日が刺激的」と言います。いずれは企画部門を独立させて子会社化する計画もあり、Aさんはその社長に就任する予定だそうです。

失敗事例

Bさん(20代)は新卒でシステムインテグレーターに入社し、システムエンジニアとして勤務。やがて「ネット業界」に憧れを抱くようになり、中小規模のWebコンサルティング会社に転職しました。エンジニアとして採用され、エンジニアとしてのスキルアップを目指していたBさんですが、他部門で人手が足らなくなりWebサイトのプロデュース業務に回されることに。描いていたキャリアプランから遠ざかってしまったのです。

それでも新規事業にやりがいを見出し、頑張っていましたが、アイデアを出しても「予算がない」「それを推進できる人材がいない」ということで頓挫してばかり。結局、2年半で再度転職することになりました。

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