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「半導体業界」の経験を活かす転職とは?【2019年最新動向】

2019年2月現在、リクルートエージェントに寄せられている半導体関連の有効求人倍率は3倍超。国内半導体市況が冷え込み大規模リストラも行われた2013年には0.5倍だった状況と比較すると、ここ5年で大きく拡大しています。

半導体メーカー、半導体装置メーカー複数社で100名以上単位の採用プロジェクトが動いており、事業拡大への積極姿勢が見てとれます。その最新動向をお伝えします。

100名を超える採用計画も。職種・分野転換のチャンスが豊富

昨今の傾向として、半導体企業だけでなく、多様な業種で半導体エンジニアの採用ニーズが高まってきました。代表的なのは自動車業界。開発競争が加速している自動運転システムの実現、自動車部品における他社との差別化などには、半導体がカギとなることが明白となっています。ある大手自動車部品メーカーでは、半導体メーカー出身の回路設計エンジニアを数十人単位で採用しています。

ほか、医療機器、AI、IoTなどの領域でも自社内で半導体エンジニアを抱えようとする動きがあり、大手メーカーからテックベンチャーまで幅広い業種、企業の求人があります。

昨今のニュースでは、スマートフォン向けの低迷、米中貿易摩擦といった懸念も報じられていますが、半導体の用途が拡大していることを踏まえると、中長期的には半導体エンジニアの市場価値は高まっていくと思われます。

現在、半導体業界で働いている皆さんは業務が多忙になっており、会社の業績も堅調であることから、転職の必要性をあまり感じていないかもしれません。しかし、半導体エンジニアのキャリアパスの可能性がここ10~20年でもっとも開けている今のタイミングで、別の可能性を探ってみる価値はあるかと思います。

売り手市場である現在なら、職種転換、分野転換のチャンスも豊富。実際、「開発から研究へ」「製品領域の転換」「アナログ半導体からメモリへ」といったキャリアチェンジの成功例も生まれています。

異業界から半導体業界へ。「出戻り」も受け入れられる

半導体業界の中途採用においては、現在7~8割の方が異業界から移ってきています。もちろん、半導体業界内から経験者を採用したいニーズが強いものの、人材不足感が強まる中、異業界出身者にも門戸を開いているのです。

日本の半導体業界はしばらく低迷期が続き、新卒採用も控えてきたことから、「若手が育っていない」という課題に直面しています。そこで、業界外から若手を採用し、教育に力を入れる動きが顕著です。

若手に限らず、半導体業界に親和性がある経験を積んでいれば、異業種からの転職チャンスがあります。

実際に見られる採用パターンをご紹介しましょう。

異業種の生産技術エンジニアから半導体プロセスエンジニアへ

特にプロセス(製造工程)の分野では、異業種の経験も応用できます。半導体の製造に関する技術開発、工場の運用などは、細かな要素技術の積み上げで成り立っているもの。例えば、ファクトリーオートメーションの技術、精密機械の技術なども活かせます。実際、自動車部品、化学、食品などのメーカーから半導体業界に転身し、プロセスエンジニアとして活躍している方が多数いらっしゃいます。

「ユーザー側」の経験を活かし、「最先端の設計」へ

異業種からの転職も多いプロセスに比べ、設計に関しては半導体業界経験者が求められます。しかし、電機メーカー、精密機器メーカーといった「ユーザー側」でFPGAなどの回路設計に関わっていた方も採用ターゲットとなります。

セットメーカーに勤務する方が「新規の投資がされない」「マイナーチェンジが中心になっている」などで物足りなさを感じるようになり、「最先端技術に関わりたい」「エンジニアとして成長したい」という想いで半導体業界へキャリアチェンジを図るケースがよく見られます。

異分野のポスドクが採用され、年収アップを実現

プロセス研究やデバイス研究などのポジションの求人もあります。最先端の半導体の開発に取り組むにあたっては、異なる業界・領域の技術も取り込んでいく必要があります。例えば、分析化学のポスドクが半導体メーカーに採用された事例も。「未知の物質を扱い、組成を分析する」という作業工程、スキルが共通していることから、半導体分野で知見が活かせると評価されたのです。

これまで年齢・経験に見合うレベルの収入を得ていなかったポスドクに関しては、半導体業界への転職によって年収が1.5倍に跳ね上がるケースも見られます。

エレクトロニクス、物理、化学、光学などの専門性を活かしたい、今はアカデミアにいるが将来を見通せない……といった方は、安定したポストを手に入れるチャンスといえます。

経験+英語力を武器に、50代でも転職に成功

半導体業界の40代~50代の方の中には、「自分の得意領域は下火になってしまった」「最先端技術から離れてしまった」と悲観的にとらえる方もいらっしゃいますが、チャンスはあります。

例えば、英語力があり海外の顧客とも折衝してきた経験のお持ちの方は、テクニカルマーケティング、テクニカルセールス、品質保証といったポジションでニーズがあります。

過去に半導体業界を去った人の「出戻り」も可能

過去に大規模リストラが実施された際に異業界に移った方は、多少のブランクが空いていても半導体業界に戻れる可能性があります。自動車部品や精密機器などの「ユーザー側」の経験は評価されますし、「戻りたい」という強い想いもプラスにとらえられます。

──このように、現在は半導体業界を目指す人、半導体経験を異業種で活かしてみたい人にとってチャンスが豊富な環境です。しかしこの活況はいつまで続くかはわかりません。チャンスの時期を逃さず、行動を起こしてみてはいかがでしょうか。

リクルートエージェント シニアアカウントマネージャー

中村 圭吾
リクルートキャリアの転職エージェントサービス「リクルートエージェント」のスカウト担当コンサルタント、大手法人担当営業を歴任。主に電気・電子、機械系業界全般を担当。

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