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アルバイト経験は履歴書の職歴に書いた方が良い?おすすめの書き方とアピールの方法

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学校卒業後にアルバイトとして働いていた人が、正社員への転職を希望する場合や、正社員として働いていた人が、離職して転職活動中にアルバイトをした場合、履歴書の職歴欄はどのように書けば良いでしょうか? 転職の履歴書や職務経歴書におけるアルバイト経験の書き方とアピールの方法について、組織人事コンサルティングSeguros 代表コンサルタントの粟野友樹氏に伺いました。

アルバイト経験も企業へのアピールになる

正社員から正社員へと転職する場合、基本的にアルバイトとして働いた経験を履歴書に書くことはありませんが、次に挙げるようなケースでは、職歴としてアルバイト経験を記載したほうが良いでしょう。アルバイト経験も立派な職歴の一つですから、応募先企業で活かせるものがあるのなら、むしろ積極的にアピールしましょう。

1)正社員としての経験がなくアルバイト経験のみの場合

企業で正社員として働いたことがなく、アルバイト経験のみの方の場合は、これまでのアルバイト経験を分かりやすく整理して職歴欄に書きます。また、アルバイト経験のみの場合でも、正社員へ転職する場合は職務経歴書が求められることが多いので、これまで積んできた経験・スキルをアピールできるように作成しましょう。

2)離職期間中に3カ月以上アルバイトをした場合

正社員として働いていた方が離職し、転職先が決まるまでの間にアルバイトをした場合、1〜2カ月程度の短期なら特に履歴書に書く必要はありません。しかし、離職期間中に3カ月以上アルバイトをした場合や、離職期間が3〜6カ月以上の長期に及ぶ場合は、ブランクが長くなり印象が良くないため、アルバイト経験を記載しておくことをお勧めします。

3)社会保険に加入していたアルバイト経験がある場合

 過去に社会保険に加入していたアルバイト経験があるなら、履歴書に職歴として記載しておく方が良いでしょう。なぜなら、採用が決まって雇用保険の手続きをすれば、そのアルバイト歴も会社に知られるからです。本人に隠す意図はなくても、選考で伝えていない経歴が後から判明するのは好ましくないので、漏らさず記載することをお勧めします。

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アルバイト経験のみの場合のポイントと書き方見本

転職先で活かせる経験を探してアピールを

アルバイト歴が長い方は、複数の仕事を経験していることも多いでしょう。その場合、履歴書の職歴欄に全てのアルバイト経験を書くのではなく、応募先での業務内容に活かせる経験・スキルがアピールできるもの(応募先と同じ業種や職種など)を優先的に選んで書くことが大切です。また、前述のように社会保険に入っていたものや、比較的在籍期間が長いアルバイトも書いた方が良いでしょう。学生時代のアルバイトも、応募先で活かせる内容であれば記載して構いません。

履歴書や職務経歴書を書く前に、今までのアルバイト経験(企業・店舗名、入社・退職月日、仕事内容)をリストアップし、アピールできる材料を洗い出しましょう。例えば、コンビニエンスストアで新人に仕事を教えたり、店頭イベントを立案したりした経験があれば、後輩育成やプレゼンテーションの経験として書くことができるでしょう。

もしアルバイトで経験した業界や職種と、転職希望先との間に関連性がない場合は、仕事に取り組むスタンスや、発揮してきた「コミュニケーション能力」「計画性」「PCスキル」といったポータブルスキル(業種・職種を問わずどこでも活かせるスキル)を、職務経歴書や面接でアピールしていきましょう。

基本的なアルバイト経験の書き方

 履歴書の職歴欄にアルバイト経験を書く時は、下記のように「○○株式会社」と正式名称を記入し「(アルバイト)」と雇用形態を記入します。その下に仕事内容を一行で簡潔に書くと良いでしょう。応募先の企業で活かせるアルバイト経験があり、仕事内容をよりアピールしたい場合は、実際に担当した業務を挙げた上で「(詳細は、職務経歴書に記載します)」と誘導します。

【基本的なアルバイト経験の書き方例】

学歴・職歴
職歴
20XX年 X月 株式会社○○○○ 入社(アルバイト)
○○○○ □□店にて販売・接客に従事
20XX年 X月 一身上の都合により退職
20XX年 X月 △△△△△株式会社 入社(アルバイト)
営業アシスタントとして営業事務に従事
現在に至る                    以上

 

【仕事内容をアピールしたい時の書き方例】

学歴・職歴
職歴
20XX年 X月 ○○○○株式会社 入社(アルバイト)
スーパー○○○○ △△店に従事
レジで接客を行うほか、POP作成、イベント企画、アルバイト
スタッフの教育を担当
(詳細は、職務経歴書に記載します)
現在に至る                   以上

 

短期間のアルバイト経験が多い場合の書き方

 短期や単発のアルバイトについても、応募先で活かせる経験であれば具体的に書きましょう。それ以外のアルバイトについては特に記載しないか、ブランクが気になる場合は「〜他、複数のアルバイトに従事」などと書くと良いでしょう。

【短期間のアルバイト経験が多い場合の書き方】

学歴・職歴
職歴
20XX年 X月 株式会社○○○○ 入社(アルバイト)
○○○○ □□店にて販売・接客に従事
20XX年 X月 一身上の都合により退職
20XX年 X月 △△△△△株式会社 他 ○社のアルバイトに従事
現在に至る                   以上

 

面接で聞かれた時の答え方アドバイス

 基本的に転職の面接で企業が確認したいのは、応募者が「定着して長く働いてくれるか」と「活躍できるか」の2点です。特に、アルバイト経験のみの応募者の場合は、定着性への懸念から「なぜアルバイトだけなのか?」と疑問を持たれることも多いでしょう。従って、「これまでなぜアルバイトを選んできたのか」「なぜ今は正社員になりたいのか」の2点を正直に、かつ相手を納得させる形で説明できることがとても重要になります。例えば、次のような例が挙げられるでしょう。

「○年間と期間を決めて資格取得を目指しましたが、力が及ばず合格できませんでした。今後はこれまで学んだことを活かして企業に貢献したいと思います」
「歌手になるために勉強をしてきましたが、才能に限界を感じ、将来を見据えた上で正社員として仕事に就くことにしました」

また、こうした背景については書類の段階で「自己PR」欄や「志望動機」欄にひと言書き添えておくのがお勧めです。採用担当者の判断材料の一つとなり、書類通過の可能性が上がるかもしれません。

離職期間にアルバイトをしていた場合のポイントと書き方

離職期間のブランクはできるだけ短くする

前述したように、離職期間中のアルバイトが3カ月を超えた場合、職歴に記入せずに履歴書を出してしまうと、ブランクが長くなり採用担当者に良い印象を与えない可能性があります。従って、空白期間を極力埋めるためにも、アルバイト経験は記載しておいた方が良いでしょう。一方、短期間や単発のアルバイトであれば職歴に記載する必要はありませんが、そのアルバイト経験が応募する仕事に活かせるのであれば、履歴書に書くことでアピール材料の一つになることもあります。

【離職期間中の基本的なアルバイト経験の書き方】

学歴・職歴
職歴
20XX年 X月 株式会社○○○○ 入社
販売促進本部○○担当 PCの量販店向けの営業を行う
20XX年 X月 一身上の都合により退職
20XX年 X月 △△△△△株式会社 入社(アルバイト)
営業アシスタントとして営業事務に従事
現在に至る                   以上

 

アルバイト経験を強調したくない場合の書き方

 短期間のアルバイトをしていた場合、少しでもブランクを埋めたい半面、応募先の業務に関連性がなければあまり強調したくないこともあります。その場合は、前職を退職した記述の下に「退職後、○○のアルバイトに従事」などと簡潔に書き添えると良いでしょう。

【アルバイト経験を強調したくない場合の書き方例】

学歴・職歴
職歴
20XX年 X月 株式会社○○○○ 入社
20XX年 X月 一身上の都合により退職
退職後、クリーニング店の受付アルバイトに従事(2カ月)
現在に至る                   以上

 

面接で聞かれた時の答え方アドバイス

「離職中のアルバイトをあまり履歴書に書きたくない」という人がいるかもしれません。しかし、企業は離職中のアルバイト経験を問題視することはなく、むしろ職歴の空白期間(ブランク)を気にする傾向の方が強いようです。例えば退職して3カ月以上経っている場合などでは、面接で「離職期間に何をしていたか」を聞かれることもあるでしょう。もし短期間でもアルバイトをしていれば「履歴書には記載していませんが、○○という理由で△△でアルバイトをしていました」と正直に説明した方が、印象が良くなる可能性もあるでしょう。

また、3カ月以上アルバイトをしていた場合などは、「なぜ正社員でなくアルバイトを選んだのか」を聞かれる可能性もあります。このような時は、例えば「○○の資格を取る勉強をするため」「半年間という期間を自分で決め、旅行などでリフレッシュをするため」など、相手が納得できる説明ができれば問題はないでしょう。

アルバイト経験のみの職務経歴書の書き方

「職務経歴書」とは、応募者がこれまでにどのような仕事に携わり、どのような経験・スキルを持ち、それをどう活かすことができるかを採用担当者に伝えるものです。履歴書と同様に経歴をただ羅列するのではなく、応募先企業で求められる仕事内容にマッチしたアルバイト経験を1、2件に絞り込んだうえで、「従事した仕事内容」「得られた知識や経験」「仕事をするうえで心掛けてきたこと」「正社員として働く意欲」が伝わるように書きます。

全体に短期アルバイトが多いという人は、時系列や企業単位で職務経歴書を作るのが難しいこともあります。その場合は、例えば「販売職が多い」「コールセンターの経験が豊富」など、アルバイト全体に共通するスキルをベースにした「キャリア式」という方法でまとめるのがお勧めです。自分がどこでどのような経験を積み、スキルを磨いてきたかがアピールしやすくなるでしょう。

職務経歴書の概要や形式については、以下の記事をご参考にしてください。

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組織人事コンサルティングSeguros 代表コンサルタント 粟野友樹氏


約500名の転職成功を実現してきたキャリアアドバイザー経験と、複数企業での採用人事経験をもとに、個人の転職支援や企業の採用支援コンサルを行っている。

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