転職エージェント トップ > 転職成功ガイド > 転職の準備をする > ITエンジニアの年収と採用動向

ITエンジニアの年収と採用動向

エンジニア 年収

社会のIT化に伴うITエンジニアのニーズは以前から高く、経験者を活発に採用している企業も多いようです。そこで、リクルートエージェントのキャリアアドバイザーに取材し、ITエンジニアの中でも、プログラマやシステムエンジニア(SE)をメインに、年収相場や、年収アップを見据えた応募先の選び方、未経験からキャリアアップするためのアドバイスをご紹介します。

ITエンジニア(プログラマ、SE)の採用動向

新型コロナウィルスの影響によって、転職市場全体では求人が減少している職種・業界もありますが、ITエンジニアの経験者採用は、引き続き堅調な状況と言えるでしょう(※2020年10月時点)。特に即戦力としてすぐに活躍できる経験豊かなITエンジニアは、依然としてニーズは高い傾向にあります。リモートワーク環境の整備や経営効率化のための店舗の統廃合など、企業が効率化を実現するためには、ITの力が必要となるからです。

一方で、新型コロナウィルスの影響を受け、未経験者の育成にまで余裕のある企業ばかりではありません。ITエンジニア未経験者にも門戸を広げている求人は以前よりもかなり減少しています。また、同じ求人に経験者と未経験者が応募した場合は、どうしても経験者が有利になります。ITエンジニアとしては未経験でも、独学でアプリ開発やインフラ構築を行うなど、開発の下地や学習意欲があることを、職務経歴書などでアピールする必要があるでしょう。

ITエンジニアの年収相場

ITエンジニアの年収相場や、転職前後で賃金が増加した人の割合をご紹介します。

ITエンジニア経験者・未経験者の年収相場

自身のITエンジニアの転職支援実績からすると、例えば、新卒で入社して3年程度の開発経験がある、25歳くらいのITエンジニアが転職する場合の年収相場は、400~500万円前後でしょう。30歳くらいになると開発経験にプラスして設計や要件定義も求められるようになり、500~600万円前後の年収帯が中心となります。

一方で、未経験からITエンジニアに転身する場合は、転職初年度の年収は残業代込みで300~350万円程度になります。ITエンジニアは経験を積むことで年収が上がっていくので、未経験の年収はあまり高くはありません。

前職と比べて賃金が1割以上増加したITエンジニアは約3割

リクルートエージェント2020年4-6月期の「転職時の賃金変動状況」は、”転職決定者の賃金は転職前後でどのように変化しているのか”という点に着目し、「前職と比べ賃金が明確に(1割以上)増加した転職決定者数の割合」の経年変化を発表しています。IT エンジニアの「前職と比べ賃金が1割以上増加した転職決定者の割合」は 30.7%。2014 年以降上昇基調が続いていましたが、足元では概ね横ばい圏内での推移が続いています。

【参考URL】2020年4-6月期 転職時の賃金変動状況

横ばいでの水位が続いている要因の一つとして、年収よりも「働き方」を優先している方が増えていることが挙げられます。例えば、残業を減らしてワークライフバランスを重視したい、共働きで家族を優先したいなどの理由から、「年収にはこだわらない」というITエンジニアも増えています。

ITエンジニア経験者が年収アップ転職を成功するには

ITエンジニア経験者が年収アップ転職を実現する場合は、企業選びが重要です。大きく3つの方法があるので、年収アップのために、応募する企業の方向性を事前に考えておきましょう。

一次請け企業(上流工程)に転職する

IT業界は、企業から開発の案件を直接請ける「一次請け」が、一部の開発を二次請けに発注し、さらに二次請けが三次請けに発注…といった階層構造となるのが一般的です。各階層でマージンが発生するため、より上流工程に関わる企業の方が単価は高く、給与水準にも反映します。

二次請けや三次請けでの開発経験と上流工程の経験を活かして、即戦力として一次請けに転職する方もいますが、例えば新卒でITエンジニアになり3年程度経験を積んでいれば、要件定義などの上流工程を経験していなくても、一次請けに転職することは可能です。二次請けや三次請けでの開発経験をもとに一次請けの企業に転職し、開発経験を磨いてから設計や要件定義にキャリアップする、といったケースです。

外資系企業に転職する

外資系企業は日系企業に比べて給与水準が高いので、外資系企業の日本支社に転職して給与アップを狙うのも一つの方法です。語学力に不安をお持ちの方もいるかもしれませんが、外資系のIT企業のクライアントの大半は日系企業。もちろん部長や役員クラスになると、本国への報告は英語になりますが、現場のエンジニアがやり取りするのは日本語が中心です。語学力があった方が選択肢は広がりますが、管理職でないのであれば、外資系企業のITエンジニアの求人では語学力はあまり求められません。

給与水準の高い業界に転職する

金融業界や医薬品業界など、給与水準の高い業界に転職するという方法もあります。ただし、同業界で開発経験を積んでいる求職者も応募している場合は、異業界の求職者は不利になってしまいます。プロジェクトが選べるSESなどで働いている場合は、できるだけ今後のキャリアを考えて、行きたい業界の案件を選んで業界知識や開発経験を積むことをお勧めします。

未経験者がITエンジニアにチャレンジし、年収アップを目指すには

未経験の場合は、入社直後は年収が安いかもしれませんが、2~3年間は開発や構築など技術の下地をしっかり作ってから、設計や要件定義など上流工程と呼ばれる経験を身につけ、プロジェクトリーダー(PL)やプロジェクトマネジャー(PM)を目指しましょう。

開発現場の下地を作っておく理由は、開発経験がないとPLやPMになった時に開発メンバーの気持ちが分からず、リーダーやマネジャーとして人を動かすことができないからです。経験を積むことで年収が上がっていくのがIT業界。最初は年収が安くても、開発経験をしっかりと身につけておくことをお勧めします。

なお、ITエンジニアでキャリアアップする場合、各ステップで3年程度の経験が必要となるのが一般的です。まず、プログラマから始まり、システムエンジニア(SE)、PL、PM…と、10年目くらいでPMになるのがITエンジニアのキャリアの一般的な目安です。

リクルートエージェント キャリアアドバイザー 
長瀬 賢剛

外資系IT企業に従事した後、リクルート(旧:リクルートキャリア)の転職エージェントサービス「リクルートエージェント」のキャリアアドバイザーに転身。IT業界の知識・経験を活かして、IT系エンジニアの転職支援を行っている。