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中途採用で大手企業に転職は難しい? 大手への転職を成功させる方法や転職できた事例・できなかった事例を解説

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大手企業に対して「年収・福利厚生・安定性があるから、転職できる人が羨ましい」と思う人は少なくないでしょう。しかし、「中途採用で大手を狙うのは難しいのでは?」と考え、応募をためらってしまう人もいます。そこで今回は、組織人事コンサルティングSeguros、代表コンサルタントの粟野友樹氏が、中途採用でも大手企業に転職できる可能性や転職市場の動向、転職を成功に導くコツなどを解説します。成功・失敗の事例も紹介するので参考にしてみましょう。

中途採用で大手企業に転職はできる?

まずは大手企業の定義や、大手企業の転職市場の動向から中途採用のチャンスについて解説します。また、未経験・第二新卒の採用傾向や中途採用の多い業界・職種など、大手企業に転職できる可能性も紹介します。

「大手企業」とは?「大企業」とどう違う?

「大手企業」の定義は明文化されていませんが、「資本金や従業員数などの企業規模にかかわらず、業界の中で認知度やシェアの高い企業」を指す傾向があります。「会社法」によれば、資本金5億円以上または負債総額200億円以上の株式会社を「大会社」と定義していますが、一般的には、規模の大小に限らず、業界内でシェアや売り上げ、知名度などが上位に入る企業は「大手企業」として認知されています。

中小企業庁の発表では、日本の国内総企業数の99.7%は中小企業が占めており、会社法の定義を満たす大企業数はわずか0.3%と非常に少ない状況のため、転職のハードルは高くなると言えます。しかし、一般的にイメージされるような「大手企業」は、大企業よりも数多くあるため、その分、チャンスも広がるでしょう。
出典:中小企業・小規模事業者の数(中小企業庁)

大手企業も中途採用を活発に行っている

昨今、コロナ禍の影響によって一時的に採用を控える企業も多くありましたが、現在は中途採用人材含めて活発に採用活動が行われる傾向があり、大手企業にも同様のことが言えます。リクルートが発表した「2022年度上半期中途採用動向調査」(※1)によれば、従業員数1000名以上の企業でも、中途採用の未充足率は80%を超えおり、5000名以上の企業でも約80%となっています。大手企業も人材不足であり、中途採用人材を積極的に求めていると言えるでしょう。

また、リクルートワークス研究所が実施した「中途採用実態調査(2021年度実績、正規社員)」(※2)によれば、 従業員規模が大きくなるほど、中途採用の採用実績は増加しています。1社あたりの採用人数も多く、例えば、従業員数が300~999名規模の企業の採用が6.76人であることに対し、5000名規模の企業は103.02人となっており、採用人数そのものも20倍近く多いことがわかります。中途採用のチャンスはあり、大手企業に転職することは可能と言えるでしょう。

(※1)出典:リクルート「2022 年度上半期 中途採用動向調査」
(※2)出典:リクルート ワークス研究所「中途採用実態調査(2021年度実績、正規社員)」

大手企業の転職市場の傾向

先に述べたように、大手企業も人員が足りていない傾向があります。特に、従業員規模や事業スケールが大きい企業の場合は、採用する職種やポストなども必然的に多くなります。また、中小企業と比較して潤沢な採用予算があることが多く、中長期的な計画のもと、定期的に一定数の人材採用を行うケースも少なくありません。大手企業への転職に挑戦できるチャンスは多いと言えますが、その一方、人気が高く、競争倍率も高い傾向があるため、選考通過の難易度は高いでしょう。

大手企業の中途採用における動向としては、大手企業は人数が多いため、高度なマネジメント能力など豊富なマネジメント経験や、業務が分業化され一人あたりの担当領域が特定されていることも多いため、専門分野の高度な知識やスキルを求める傾向があります。一方、中小企業は人数が少なく、一人で多岐にわたって担当することが多いため、高度な能力や専門性より、幅広い仕事を経験している人材を求める傾向があるでしょう。大手企業の場合は、マネジメント力や専門性において、より高い能力が求められるため、そうした経験・スキルをアピールすることが重要です。

未経験・第二新卒で大手企業に転職することは難しい?

大手企業や大企業でも、BtoBの事業展開などによって知名度が低い企業も少なからずあります。こうした企業の場合、新卒採用の人数が計画未達に終わるケースもあり、未経験者や第二新卒を積極的に採用している可能性があります。

「第二新卒」については、一般的には「学校(高校、専門学校、短大、高専、大学、大学院)卒業後、おおむね3年以内の人材」を指しますが、厚生労働省によれば、近年、大学卒業後3年以内の離職率は3割程度で推移しています(※3)。こうした状況の中、3年以内に離職する第二新卒層の中から、大手企業や大企業で働いた経験がある人材を積極的に採用している企業もあります。
例えば、コンサルティング業界の場合は、新卒入社で経験した出身業界がクライアントになるケースもあるために「期間は短くてもその業界で働いていた経験値を活かせる」と考え、未経験・第二新卒の人材を採用する傾向もあります。

先に挙げたリクルートワークス研究所の調査では、中途採用における未経験人材の割合は、従業員数5000人規模の企業では約4割、1000~4999人規模の企業でも約3割を占める結果となっています。このように大手企業には「未経験者を一括して採用・育成する」といった動きもあるため、未経験・第二新卒でも転職のチャンスはあるでしょう。

(※3)
出典:厚生労働省「新規学卒就職者の離職状況(平成31年3月卒業者)を公表します」
出典:厚生労働省「新規学卒就職者の離職状況を公表します

中途採用における大手企業の求人数が多い業界、職種とは?

一般的に「慢性的な人手不足」とされている業界については、大手企業も中途採用を積極的に行っているでしょう。例としては、IT、不動産、金融、建設、運輸、飲食、サービス、教育などの業界が挙げられます。

職種については、営業職やITエンジニアなどの採用人数が多く、また、近年のDX推進に伴い、社内ITやセキュリティ対策などの職種を新設・増員する企業も増えています。そのほか、接客をはじめ、現場で作業を行う職種についても求人数は多いでしょう。

一方、経理・人事・広報・経営企画など、バックオフィスの業務をメインとする職種や、高い専門性が求められる職種は、定員数そのものが少なく、募集も少ないと言えます。採用は応募者の経験・スキル・実績をベースに行う上、ライバルも高い能力を持っている可能性があり、転職の難易度はより高くなるでしょう。

大手企業に転職できる人の特徴

ここでは、大手企業で採用されやすい人の特徴について解説します。

応募職種で求められる専門性を持っている

大手企業が中途採用を行う場合、欠員の補充だけでなく、現在抱えている課題の解決や新たなビジネス領域において活躍・貢献できる人材を求めているケースも多くあります。
例として、DX推進や海外進出、新規事業の展開やそれに伴う顧客獲得、M&Aによる経営強化などが挙げられます。応募職種や入社後の業務において必要な知識やスキル・経験・実績があることが採用のポイントとなるでしょう。

多様な業務領域を経験しつつも、特定領域での専門性を持っている

先に述べたように、大手企業は人数が多く、業務が分業化され一人あたりの担当領域が特定されていることも多いため、中小企業で多様な業務を担いながらも特定領域で専門性を発揮してきた人材は評価される傾向があります。例えば、営業だけでなく、営業企画や新規事業立ち上げを兼務していたり、マーケティング、商品企画からITのプロダクト開発までを担当していたり、人事、経理、財務などをトータルで担っていたりするなど、特定領域の業務を兼務してきた経験があることがポイントです。また、特定領域で専門性を発揮しつつ、マネジメントを経験してきた場合も、管理職候補や幹部候補として期待されるでしょう。

大手企業への転職を成功させるコツ

大手企業への転職を成功に導くためのコツを紹介します。

長期的な視点で幅広く情報収集する

大手企業は、中途採用人材を積極的に求めているものの、なかには新卒採用を主としているケースもあり、そもそもの中途採用の募集人数が少ない企業もあります。また、中途採用は、募集するタイミングもバラバラのため、いかに求人情報をキャッチアップするかが重要です。

自分にマッチする企業を見つけるためにも、長期的に活動する視点を持ち、転職サイトや転職エージェント、スカウトサービス、SNS、リファラル採用など、幅広いチャネルで情報を集めることが大事だと考えましょう。

企業の募集背景や求める人物像を理解する

企業が中途採用の人材を募集する際には、何らかの課題解決や新規事業の展開、注力領域の変化など、さまざまな背景があります。企業研究をしっかりと行い「なぜその職種・ポジションを求めているのか」「事業や組織においてどのような課題があるのか、あるいは、挑戦したい新たな改革があるのか」「それをどのように解決・成功させたいのか」「そのためにどういった人物を求めているのか」などを深く理解することがポイントです。これらに対し、アピールできる自分の強みが何かを考えると良いでしょう。

入社後に実現したいことを考える

大手企業に対して「安定したい」「年収をアップしたい」「福利厚生やネームバリューに惹かれた」などを志望動機とする人は少なくありません。しかし、それだけでは「なぜその企業で働きたいのか」が伝わらないため、選考通過は難しいでしょう。

応募企業に転職した後、仕事を通じてどのようなことを実現し、どのような活躍・貢献したいのかを考えることが大事です。そのためにも、企業研究をしっかりと行って「大手だから」ではなく「その企業だからこそ実現したいこと」を伝えましょう。また、説得力を持たせるために、その実現に役立つ自分の経験・スキル・実績までしっかりとアピールすることが重要です。

大手企業の仕事の進め方や組織風土の違いを理解する

大手企業は中小企業と比べて、組織の規模が大きく、仕事を進める際の関係者も多くなる傾向があります。自分の提案を実行するまでには、関係各所への調整や根回しが必要となりますし、社内稟議を通す際にも時間がかかるでしょう。また、組織の風土が保守的な企業や、昇格などにおいて年功序列を重んじる企業もあります。

中小企業から大手企業に転職する場合は、こうした点も理解しておかなくては入社後に後悔する可能性もあるので注意しましょう。

転職エージェントを活用する

転職エージェントは、一般公開されていない独自の求人情報を持っているケースも多くあるため、可能性を広げることができます。自分の希望にマッチする求人を紹介してくれるため、大手企業の求人情報もキャッチアップしやすいでしょう。

また、転職エージェントは企業の組織風土や仕事の進め方などの実態の情報を持っていることが多いため、自分にマッチする企業かどうかも判断しやすくなると言えます。応募書類の作成や面接対策などもサポートしてくれるため、選考の通過率をより高めることにも役立つでしょう。

大手企業への転職できた事例・できなかった事例

大手企業に転職できた人・できなかった人の事例を紹介します。要因も解説するので、今後の転職活動の参考にしてみましょう。

転職できた事例「未経験採用に積極的な大手企業に絞った」

【背景】もともとは公認会計士を目指し、大学卒業後にはアルバイトをしながら2年間勉強を続けていたAさん(28歳)。しかし、試験には合格できず、企業の経理職や監査法人に就職することもできず、中小企業の保険代理店に営業職として入社することに。その後、経理サポートなども経験しながら転職のタイミングを窺っていたAさん。働きながら簿記2級の資格を取得したことをきっかけに、大手企業の経理職を目指して転職活動を開始しました。

【選考過程・結果】転職活動では、転職サイトを活用し、企業採用ページからも直接応募を行うことに。Aさんは、新卒時に希望していた大手製造業の経理職を志望しましたが、書類選考でほぼ落ちてしまいます。面接に進んだ企業にもうまくアピールすることができず、一次面接に通過できない状況が続きました。

そこでA さんは、転職エージェントを活用し、未経験歓迎の求人や第二新卒などの若手採用に積極的な企業を探すことにしました。キャリアアドバイザーから、実際に未経験者が書類通過・面接通過している企業を紹介してもらい、大手企業を含めた10社弱をピックアップします。その際、キャリアアドバイザーからのアドバイスを受け、企業規模や業界にもこだわり過ぎないことを前提とし、幅広い業界を視野に入れて応募企業を選ぶことにしました。

また、応募企業の求める人物像についても、キャリアアドバイザーに事前リサーチを依頼し、面接でアピールできる内容を一緒に考えてもらうことに。チームワークによる数字達成を重視する社風があると知り、高校時代にチームスポーツに取り組んだ経験や、現職の保険営業で厳しい目標を達成してきた経験、仕事をしながら簿記2級の資格を取得した経験などをアピールしました。さらに、公認会計士を目指し、独学でコツコツと学び続けた経験もアピールし、未経験から学ぶ姿勢や意欲の高さも伝えました。

その結果、大手IT企業の未経験経理枠の内定を得ることができ、希望していた「大手企業の経理職」に転職することができました。

成功の要因は?希望通りの転職をなぜ叶えられた?

Aさんが成功した2つの要因について、以降で解説していきます。

視野を広げ、採用の可能性が高い企業に絞った

Aさんは、簿記2級の資格を取得しているとはいえ、保険代理店の営業職しか経験していないため、経理経験者を求める企業に応募しても選考通過は難しかったでしょう。転職エージェントを活用し、キャリアアドバイザーのアドバイスで未経験者を歓迎する企業や、若手人材をポテンシャル採用することに積極的な企業に応募したことが功を奏したと言えます。スキルや経験が足りなくても採用される可能性が高い企業に絞る戦略によって、選考通過率を高めることができます。

また、キャリアアドバイザーと二人三脚で取り組む中、業種や企業規模へのこだわりをなくして「経理職に就ける企業」に希望条件を絞ったこともポイントです。自分のこだわりによって、応募できる企業の幅が狭まり、可能性も狭めてしまうケースはよくあるものです。キャリアアドバイザーのアドバイスを踏まえ、希望条件の優先順位を再度考えたことで「未経験から経理職に就ける」「大手企業で働く」という2つの希望条件を満たす転職に成功できたと言えるでしょう。

求める人物像にマッチするアピールを行った

キャリアアドバイザーに応募企業が求める人物像をリサーチしてもらい、人物像に合致したアピールをしたことも成功の要因です。チームワークを重視する社風がある場合は、チームスポーツなどで努力した経験などは評価につながりやすいでしょう。

また、保険営業の仕事で厳しい数字ノルマを達成した経験からは、精神面のタフさや継続力があることが伝わるため、こちらも評価されたと言えます。さらに、公認会計士の試験に2年間取り組んだ経験や、自分で簿記資格を取得したことなどから、経理職を志望することへの説得力や、自ら学ぶ姿勢が伝わります。
未経験でも成長できるポテンシャルがあり、営業として培ったポータブルスキルがあることを戦略的にアピールしたのが成功の要因でしょう。

転職できなかった事例「大手企業に入ることだけが転職動機だった」

【背景】Mさん(29歳)は、新卒でシステムインテグレーターに入社し、システムエンジニアとして勤務していました。仕事内容に不満はなかったものの、社内でも技術レベルの高い先輩社員が大手企業出身だと知り、転職を決意します。「今の会社では、何年経っても憧れの先輩のようには成長できない。30歳になるまでに大手企業に転職し、新しい環境で成長したい」と考えたそうです。

【選考過程・結果】転職活動では、大手企業の求人情報をたくさん持っている大手総合型の転職エージェントを活用することに。キャリアアドバイザーからは「焦らず長期的な視点で活動したほうがいい」というアドバイスを受けましたが、早く先輩に追いつきたいと考えていたMさんは、第一、第二志望の会社名を挙げて、「すぐにでも受けたい」と申し出ます。

資格を持っていた点とこれまでのキャリアが評価され、どちらも書類選考を通過したものの、Mさんは面接選考には落ちてしまいました。キャリアアドバイザーからは事前準備のポイントや模擬面接の案内などのメールをもらっていましたが、Mさんは忙しさを理由に何も対策をしていなかったそうです。そもそも人と会話することが得意ではなく、緊張しやすい性格のMさんは、面接でもしどろもどろな回答しかできませんでした。

選考に落ちた気まずさからキャリアアドバイザーに連絡を取りづらくなってしまったMさんは、ほかのエージェントを活用して転職活動を続けました。これまでと同様に大手企業への応募を続けましたが、全て不採用という結果に。

キャリアアドバイザーから「経験・スキルはあるので、コミュニケーション力を改善すればチャンスはある。模擬面接などでサポートするので一緒に頑張りましょう」と言われても、大手企業に転職できないなら意味がないと考えて聞き入れなかったそうです。転職活動を開始してから2ヶ月後、選考に落ち続けて気力がなくなったMさんは、現職の会社で働き続けることを決意しました。

大手企業へ転職できなかった要因は?どうすれば良かった?

Mさんが失敗した2つの要因について、以降で解説していきます。

「大手企業で働くこと」が転職の目的になっていた

志望度の高い大手企業のほかにも、成長できる企業はたくさんありますが、Mさんは「大手企業に転職すれば成長できる」という思い込みによって、応募企業の幅を狭めてしまいました。「グレードの高い大手企業で働くこと」だけが転職の目的になっていたことが失敗の大きな要因と言えるでしょう。

「入社後、何を目標とし、どのようにスキルアップしていきたいのか」など、転職先で実現したいことについて具体的なイメージがあれば、自分の希望にマッチする企業を探しやすくなります。志望する企業以外にも目を向け、活動の幅を広げていれば、選考を通過できた可能性もあったでしょう。

面接対策などの準備をしていない

面接対策などの準備を一切しないまま、面接に臨んでしまったことも失敗の要因です。転職先で実現したいことをしっかりと考えた上で「なぜ成長したいのか」「転職後にどのようなステップアップをしていきたいのか」「応募企業でなぜそれができると思ったのか」など、さまざまな角度で自分の考えを整理していれば、説得力のある志望動機や転職理由などを話すこともできたでしょう。

また、面接ではその企業にマッチする強みをアピールし、どのような活躍・貢献ができるのかを伝えることが非常に大事です。「大手企業に入りたい」という自分の希望のみを伝えても、入社後に活躍するイメージができないため、選考に通過することは難しいでしょう。
志望理由にも説得力がないため、早期離職を懸念される可能性もあります。転職エージェントではキャリアアドバイザーが自己分析やキャリアの棚卸し、面接対策までサポートします。Mさんは書類選考には通過しているので、そうしたサポートを活用して面接対策をしていれば、面接選考にも通過できた可能性が十分にあったでしょう。

大手企業に転職後、後悔する失敗例もある

先に紹介した事例は、選考に通過できないケースですが、大手企業に転職できた場合でも「転職に失敗した」と後悔する人は少なくありません。以下に後悔した失敗例を紹介します。

<大手企業に転職後、後悔した失敗例>
・周囲のレベルが高く、ついていけずに後悔した
・前職よりも裁量権が小さく、仕事にやりがいを感じられない
・全国展開している企業のため、地方転勤でライフプランが大きく変わってしまった
・年功序列を重んじる保守的な社風の企業のために合わないと感じた
・昇進・昇格に時間がかかり、自分が望んでいたポストに就くことが難しい
・リスク管理やコンプライアンス厳守の体制が厳しく、業務内容に逐一チェックが入る
・経営層との距離感があり、トップダウンでしか仕事ができない
・自分の所属する部署の事業が売却され、年収や福利厚生などの条件がダウンした
・部署異動によって自分のやりたい仕事と違う部門に配属されてしまった

大手企業でも自分にとってホワイト企業とは限らない。働きやすい企業を見極めるコツ

「ホワイト企業」の定義は明確には定められていませんが、一般的には「福利厚生が手厚い」「人事制度や評価制度などが整っている」「休日休暇が多い」「給与水準が高い」「育児と仕事を両立して働きやすい」「オフィス環境が快適」など、さまざまな指標があります。 しかし、そうした環境があるからといって、自分にマッチする企業とは限りません。

近年は「ゆるブラック企業」という言葉も登場しており、職場環境は良くても「経験スキルがなかなか得られない」「成長実感がない」「仕事にやりがいがなく、充実感が得られない」「昇進が遅い」「仕事の大きな裁量権がなかなか持てない」「なかなか昇給しない」などの不満や不安を感じるケースも増えています。

大手企業に転職することにこだわるのではなく、自分に合う働き方や将来目指したい姿をしっかりと考え、それにマッチする企業を探すことがポイントです。転職エージェントを活用すれば、応募企業の働き方の実態などを聞くことができますし、大手企業に転職した人の体験談などを確認したり、転職に成功した知人などの話を聞いたりすることで、視野を広げることができるでしょう。自分の可能性や選択肢の幅を狭めないためにも、さまざまな企業に目を向けることをお勧めします。

組織人事コンサルティングSeguros 代表コンサルタント 粟野友樹氏


約500名の転職成功を実現してきたキャリアアドバイザー経験と、複数企業での採用人事経験をもとに、個人の転職支援や企業の採用支援コンサルを行っている。

記事作成日:2019年04月02日 記事更新日:2023年06月30日

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