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“逃げの転職”をする場合の対応方法とは?

「仕事が楽しくない」「待遇に不満がある」といったネガティブな理由で転職を検討している方もいるのではないでしょうか。
ここでは、いわゆる“逃げの転職”をしようとする時に考えるべきことや、応募先企業への転職理由の伝え方などの対応方法を紹介しています。

ひとりで悩まずに、周囲に相談しましょう

現状の勤務先の環境や仕事内容に不満があり転職を思い立ったら、一人で思い悩まずに、まずは第三者にアドバイスを求めるという方法があります。

自分の置かれた状況をかえりみる際に、的確に判断するためには感情論でなく、客観的な視点が必要です。まず、家族や友人、転職エージェントのキャリアアドバイザーなど周囲に相談することをおすすめします。相談する相手は、感情的にならず冷静に状況判断してくれる人を選ぶのが望ましいでしょう。

相談した相手から、「労働環境に問題がありそう」「早く転職したほうが良いのでは?」といったアドバイスを得た場合、現職に見切りをつけて“逃げの転職”を検討してもよいでしょう。
反対に、相談相手が転職を勧めず、「上司に相談してみては?」「こうしたら働きやすくなるのでは?」と改善策を提示した場合は、すぐに転職に踏み切らずに、アドバイスに従う、しばらく状況を見てみる、あるいは転職をしないという選択もあるでしょう。

いずれにせよ周りの人に相談して意見を聞いてみることで、置かれている環境を改善できる可能性があるのです。

応募先企業から「転職理由」を聞かれたら、どう答えるべき?

では、“逃げの転職”をする場合、応募先企業の面談などで転職理由を聞かれた場合、どのように伝えたらよいのでしょうか。

「退職理由2割+転職理由8割」で答える

まず、「なぜ前職を辞めたか」という退職理由が2割、「退職理由を踏まえた上で、今後はどうしたいか」という転職理由を8割程度になるよう意識して、回答を構成します。転職理由が“逃げ”に相当することだったとしても、転職面接において勤務先あるいは前職の不平不満をそのまま伝えるのは避けましょう。

例えば、本当の退職理由が「無駄な会議が多すぎる」であれば、「雑談のようなミーティングに、毎日2~3時間参加しなければならない環境でした」という事実を述べた上で「自分としては、もっと営業活動に力を入れ顧客との関係を密にしたかった。転職した際は、業務効率化にも取り組みつつ、顧客満足度を上げていきたい」といった目標や希望を伝える形です。

退職理由は、あくまでも辞めようと思ったきっかけに過ぎません。あまり長々と説明するとネガティブな印象を与えてしまう可能性があるので、事実を簡潔に伝えるだけにとどめましょう。転職理由は今後の展望や目標を中心に伝え前向きな姿勢をアピールすることをおすすめします。

「転職して実現したいこと」を伝える

転職によって何を実現したいのかをきちんと伝えることで、“逃げの転職”という印象を与えにくくなります。

自分の実現イメージを明確にするために、まずは現状の不満を挙げ、どうすればそれを解決できるかを考えます。そして解決方法から自分が目指す働き方を導き出しましょう。可能であれば、志望先でしか実現できないことも伝えると、より説得力があります。

転職理由の例文

【本当の転職理由「営業方針が合わない」】

毎日、営業レポート10枚以上の提出と1時間以上の報告ミーティングが必須でした。

レポート作成や上司のアドバイスなども大切ですが、それ以上に営業活動に注力し、顧客と密にやりとりして信頼関係を深めたいと思いました。御社においては、業務の効率化も重視しつつ、営業のスキルやコミュニケーション力を磨き、契約率や顧客満足度の向上に取り組みたいと考えています。

【本当の退職理由「成長の機会がない」】

以前の職場はのんびりとした雰囲気で、時間を持て余すことがしばしばありました。

私は仕事を通じての成長を望んでおり、こうした環境に身を委ねることに不安を感じて転職を決めました。御社では担当業務の幅が広く、顧客の新規開拓にも挑戦できると聞いて、自分の力をぜひ試したいと思いました。さまざまな業務に積極的に挑戦し、事業の成長に貢献したいと考えています。

【本当の転職理由「正当に評価されない」】

前職ではシステムエンジニアをしており、クライアントからも指名をいただいておりましたが、社内で思うような評価がなく、その評価も何を基準にしているのかが不透明でした。

自分の業績を正当に評価していただける環境で仕事をしたいと考えていたところ、御社では人事評価制度を可視化し、社員のモチベーションアップに役立てられていることを知り、御社への転職を志望しました。評価に基づき、評価が低い点は積極的に改善し、高い評価を得られた点はさらに伸ばしていくよう努めていきたいと思っております。

“逃げの転職”を繰り返さないために

待遇、仕事内容、社内の人間関係など、すべてにおいて完璧な職場はありません。「現状で抱えている不満を解消したい」という理由だけで転職すると、新しい職場でまた新たな不満が生じ、再び転職を考えてしまう可能性も考えられます。

逃げの転職を繰り返さないために、自分は仕事を通じて何を実現したいのか、どのような働き方をしたいのかをじっくりと考え、“不平不満の解消”だけではない転職を目指すことをおすすめします。