
在職中に転職活動をする際の悩みとして、仕事が忙しくて平日の有休や半休が取りにくいなど、面接の日程調整があるのではないでしょうか。
応募先企業が遠い場合、宿泊を伴うため、1回の面接で2日間の有休を取得しなければならないケースもあります。そこで今回は、平日の面接に行けない場合の対処法についてご紹介します。
平日の有休が取りにくい場合、面接日程は相談可能?
応募先企業の勤務形態が土日休みで平日出勤の場合、面接は業務時間内の平日に行なうケースが一般的です。
また、複数の面接官と面接調整をする場合や役員面接等、企業側の日程調整可能日が限定的になる場合は、より平日の業務時間内での調整を要望されるケースが多くなります。そのため、平日にまったく面接に行くことができないとなると、転職活動は厳しくならざるを得ません。
とはいえ、限定的ではありますが、対応してくれる企業もあります。リクルートエージェントが採用担当者向けにアンケート調査を行なったところ、回答のあった300社のうち、全体の約7割が業務時間外での調整に何らかのかたちで応じる意向があると回答しています。
「早朝、就業後など業務時間外に調整する」と答えた企業は46%(138社)、「土日など、休日に調整する」は28%(83社)、「場合による」は23%(70社)、「業務時間外に面接を設定しない」は22%(66社)と、企業側が必ずしも希望が受け入れられるとは限りませんが、求職者の都合で業務時間内に面接が設定できない場合、対応してくれる企業も多いようです。
在職中でどうしても平日の業務時間内に面接に行くのが難しい場合は、まずは相談してみることをお勧めします。
Q.業務時間内に面接が設定できない場合、日程調整は可能?
▲出典:リクルートエージェントが2019年3月に実施した採用担当者向アンケートより
平日に面接に行くためには、どうすればよい?
では、平日に面接に行く時間をつくるためには、どのような方法があるのでしょうか。
業務時間外(就業前・就業後)で日程調整をお願いする
平日の業務時間内は面接に行けないことを伝え、日程調整は可能かを確認してみましょう。その際、いつ(どの時間帯)であれば可能かという代案を添えて相談することをお勧めします。
たとえば、「大変申し訳ございません。ぜひ面接を受けさせていただきたいのですが、在職中で9:00~18:00まで仕事があり、面接にお伺いするのが難しいです。朝であれば8:30まで、夕方であれば18:30以降でしたら可能です。お手数ですが、ご検討していただけますと幸いです」など、確実に面接に行くことができる時間帯を伝えます。
また、平日の面接がどうしても難しい場合は、土日での日程調整が可能かどうかを確認してみましょう。土日休みの企業の場合は、「お休みの日にお時間を頂戴するお願いとなり、恐縮ではございますが」など、申し訳ないと思っている気持ちを失礼のない言葉で伝えます。
複数の面接官との面接を行う場合や役員が面接官となる場合は、土日の面接調整は難しくなりますが、平日に面接に行けない状況や理由、具体的な候補日などをしっかり提示すれば、検討いただける可能性もあるので、一度相談してみましょう。
半休(午前・午後)を取得する
就業中の始業時間や、定時退社時間からあまり離れていない時間帯に面接を設定された場合、半休を取得して面接を済ませてから仕事に向かう、または面接に間に合うように半休を取得するという方法もあります。半休を取得できるようであれば、より時間的な余裕を持って面接に臨むことをお勧めします。
Skypeなど、オンライン面接で対処する
近年、IT化が進んだことで、Skypeなどを使ったオンラインでの面接を行なう企業が増えてきています。こうしたオンライン面接は、場所が離れていても面接できることがメリットです。応募先企業にSkypeなどのオンライン面接が可能かを問い合わせてみるのも一つの方法です。
ただし、オンライン面接だからといって場所はどこでもよい、というわけではありません。あくまでも面接であることを意識し、自宅などの静かな場所で行ないましょう。屋外や公共の場では自分以外の声や音を拾ってしまい、相手に聞こえてしまう可能性があります。回線が途切れることはないかを確認しておきましょう。
自宅で行なうとはいえ、カジュアルな私服で面接に臨むことは避けましょう。こちらも「面接」と意識し、実際に面接に行く身だしなみで面接を受けるのが無難です。また、部屋の背景が映りこんでしまう可能性があるため、ポスターなどの装飾のない壁を背景にデバイスを設定するようにしましょう。
有休を取得し、複数社の面接をまとめて設定する
転職活動では複数の企業の選考が並行して進むこともあります。その場合、面接の度に半休を何度も取得するのは、無理があるかもしれません。
そこで、1日有休を取り、複数の面接を同日で設定するという方法も考えられます。1日に数社を訪問することになりますが、時間を有効に使えるほか、その日は面接に集中できるというメリットもあります。
転職エージェントを利用すれば、面接日程の調整を任せることが可能
平日の面接について、いくつかの対処法をご紹介しました。しかし、「遅刻や早退はできない。半休を何度も取ることも難しいし、かといって有休を取っても、1日で複数社の面接を設定するなど、企業との交渉も大変そう」と考える方もいらっしゃると思います。
リクルートエージェントでは、転職を希望される方の事情を考慮した上で、企業との橋渡し役として様々なケースに対応しています。日程調整やリモート面接の可否の打診など、求職者に代わって企業と交渉しています。ぜひ、活用してください。
退職すれば面接日程調整の悩みは解決する?
これまで在職中の転職活動ということで話を進めてきましたが、今の職場環境では面接時間を捻出するのが難しいので退職し、転職活動に集中する、という選択肢もあります。なかなか次の転職先が決まらず、転職活動が長期化する可能性もあるからです。
退職後は時間の融通が利くため、企業研究に十分な時間を割き、面接に挑むことも可能となります。さらに、早期に採用したいという企業にとっても、即入社できる求職者は都合がよいかもしれません。ただし、離職すると収入が安定しないため、不安になってしまうこともあるため、なるべく短期間で転職活動が終わるように、広く活動することをお勧めします。