転職エージェント トップ > 転職成功ガイド > 転職準備 > 再就職手当を受け取る条件とは?金額や支給時期を解説

再就職手当を受け取る条件とは?金額や支給時期を解説

再就職手当て

離職してから転職活動をする場合、失業保険があるので、時間を掛けて自分に合う企業を探そうと考える人もいるかもしれません。しかし、早期に再就職した場合には「再就職手当」を受け取ることができます。再就職手当の受給条件や受け取れる金額、支給時期について理解を深めておきましょう。

再就職手当とは何か?

再就職手当は、離職後、再就職が決まると一定の条件のもと支給される手当で、再就職が早く決まるほど、額も多くなります。

一般的に「失業保険」や「失業手当」と呼ばれる基本手当は、雇用保険の1つで、失業者の再就職を支援する制度の一環です。離職前に雇用保険に加入していると、離職後一定期間、失業保険を受け取ることができます。ただ、こうした制度があるからと失業保険の給付期間満了まで再就職を延ばすと、結果的に失業期間が長期化します。それを防ぐために早期の再就職を促す「再就職手当」があります。

再就職手当を受け取れる金額の計算方法

再就職手当は、失業保険基本手当の支給残日数*1が所定給付日数の3分の1以上あり、一定の要件に該当する場合に支給されます。

【支給額計算式】
支給額=所定給付日数の支給残日数*1×給付率(支給率)×基本手当日額(一定の上限あり*2)

*1支給残日数とは、所定給付日数*3―就職日前日までの支給日数
*2 基本手当日額上限は、離職時の年齢が60歳未満の方であれば6,195円、60歳以上65歳未満の方であれば5,013円(2021年7月31日まで。毎年8月「毎月勤労統計」の平均給与額により改定)。
*3 基本手当の所定給付日数は、年齢、勤務期間によって異なります。

参考:ハローワークインターネットサービス 基本手当の所定給付日数

再就職手当の受給金額は失業保険(基本手当)の支給残日数によって支給率が異なります。
支給残日数が所定給付日数の3分の2以上の方は、支給率70%、3分の1以上の方は、支給率60%となります。具体的な日数については次の表をご参照ください。

所定給付日数 支給残日数
支給率60%の場合 支給率70%の場合
90日 30日以上 60日以上
120日 40日以上 80日以上
150日 50日以上 100日以上
180日 60日以上 120日以上
210日 70日以上 140日以上
240日 80日以上 160日以上
270日 90日以上 180日以上
300日 100日以上 200日以上
330日 110日以上 220日以上
360日 120日以上 240日以上

基本手当日額は年収によって異なりますが、次の場合の再就職手当を計算してみましょう。

【シミュレーション】
■31歳、勤務歴4年目の方が自己都合で離職後、1ヶ月半で就職した場合
所定給付日数:120日、支給残日数:120日、基本手当日額:5,000円

「支給残日数 × 給付率 × 基本手当日額」
120日 × 70% × 5,000円 = 420,000円

計算式によると、再就職手当は42万円となります。

なお、再就職手当は非課税で、確定申告の必要はありません。

再就職手当はいつ受け取れる?

再就職手当を受け取るには、所定の手続きが必要です。次の手順で進めていきましょう。

1.再就職が決まったことをハローワークへ報告。
2.「再就職手当支給申請書」をハローワークで受け取り、再就職先に事業主欄に記入してもらう。受給者記入欄は自分で記入。
3.「再就職手当支給申請書」をハローワークに提出。(郵送可)

申請から約1カ月で支給が決定されれば「再就職手当支給決定通知書」が届きます。
支給日は「再就職手当支給決定通知書」という書類が届いてから約1週間以内に、失業手当で指定している口座に振込みとなります。

再就職手当の申請期限は、再就職した日(入社日)の翌日から原則1カ月以内です。新しい環境になり、慌ただしい時期ですが、忘れずに申請しましょう。

再就職手当の受給条件

再就職手当を受給するには、以下8つの支給要件を全て満たす必要があります。

1.就職日(入社日)の前日までの基本手当の支給残日数が、所定給付日数の3分の1以上あること。
2.再就職先に、1年を超えて勤務することが見込めること(1年間の契約社員で更新がない場合は当てはまらない)
3.失業保険受給手続き後、7日間の待期期間満了後の就職であること
4.自己都合による離職で、原則2ヶ月の給付制限がある場合、1ヶ月目はハローワークもしくは人材紹介会社の紹介で就職を決めること
5.離職前の事業主に再び雇用されたものでないこと(資本・資金・人事・取引等の状況から、離職前の事業主と密接な関係ある事業主も含む)
6.就職日前3年以内の就職について、再就職手当または常用就職支度手当の支給を受けていないこと
7.受給資格決定(求職申し込み)前から採用が内定していた再就職でないこと
8.原則、雇用保険の被保険者となっていること

正社員であっても、手続の不備等で雇用保険未加入である場合もあるため、事前に確認しましょう。一方で、アルバイトやパート・派遣社員・契約社員という正社員以外の雇用形態の場合でも、雇用保険に加入していて、上の8つの要件を満たしていれば受給できます。給与明細等で雇用保険料が支払われているか確認しておきましょう。

再就職手当のよくある疑問

普段接点が少ない雇用保険に関する手続きは、判断に迷うことがあります。再就職手当に関するよくある疑問について見てみましょう。

失業手当(基本手当)と再就職手当どちらを受け取るのが良い?

単純に、失業手当と再就職手当の計算式を比べると、受給額は失業手当の方が多くなります。
所定給付日数 × 基本手当日額」
支給残日数 × 給付率(60%or70%) × 基本手当日額」
※支給残日数 = 所定給付日数―就職日前日までの支給日数

しかし、自己都合で離職した場合、原則2カ月間の給付制限期間は失業保険を受け取れませんので、生活費は貯金を取り崩すなどの必要が出てきます。
また、離職期間が長くなるほど、「再就職できない理由がなにかあるのでは?」と、応募先企業の懸案事項も増えるため、書類選考を通りにくくなってきます。

離職をして時間ができたのであれば、積極的に転職活動を行い、早い段階で再就職できた方が、今後の収入も安定し、再就職手当も受け取ることができます。早期に再就職した方が、進むべきキャリアも明確になり、前向きに挑戦したいことが増えるなど、ポジティブな精神・行動につながっていくでしょう。

再就職手当はハローワーク以外での転職でも受け取れる?

再就職手当は離職理由によって、就職経路の制限が出る場合があります。

会社都合により離職となった場合は、給付制限がないため、雇用保険受給資格が決定した日から7日(待期期間)より後に再就職すると、ハローワークまたは職業紹介事業社以外の紹介でも再就職手当を受給できます。例えば、知人紹介や新聞広告の求人を見て応募したなどの方法でも受け取れます。

自己都合による離職の場合、給付制限が原則2カ月あります。それに伴い、雇用保険受給資格が決定した日から7日(待期期間)の後1カ月間は、ハローワークまたは職業紹介事業社の紹介で就職した場合のみ、再就職手当を受給できます。その後、2カ月目以降は、知人紹介や新聞広告の求人等、求人紹介の経路を問わず受け取れます。

転職エージェント(=職業紹介事業社)を使った転職活動による再就職の場合、会社都合・自己都合の場合ともに、待期期間より後に活動を始めたのであれば、受給資格があります。

また、就職ではなく、フリーランスへの転向や起業の場合も、待期期間満了後1カ月の期間経過後から受給対象となります。ただし、いずれの場合も支給残日数が所定給付日数の3分の1以上あることが必須条件ですから、早い段階での転職がおすすめです。

再就職手当は何に使っても良い?

再就職手当は、お祝い金のようなものです。使用目的は決まっていませんが、再就職に向けた準備に活用すると本来の目的に合ってくるでしょう。

ビジネススーツ等を揃えたり、リモートワークに備えて、パソコンやインターネット環境を準備したりするのもよいでしょう。在宅ワーキングスペースを確保するために、デスク・チェアを購入する方法もあります。

未経験の業種・職種への転職の場合は、勉強のために書籍購入費用に充てるのもおすすめです。

離職してから早期に再就職した場合の再就職手当についてご紹介しました。
せっかく受け取ったお金が、生活費でなんとなく消えてしまった、ということにならないよう、目的を持って、計画的に使えると良いですね。

(監修 社会保険労務士法人 岡佳伸事務所 岡 佳伸氏)

リクルートエージェントでは、転職でお悩みの方に適切なアドバイスをお送りしています。また、企業の面接対策や職務経歴書の作成サポートや、スムーズな退職のためのサポートを行っています。お悩みの方はぜひ一度相談に来てみてください。