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第二新卒が転職成功するための方法は?転職活動のポイントまとめ

第二新卒の転職で陥りがちな失敗と成功のポイント

第二新卒の方が転職する場合、企業選びや面接でのアピール方法ではどのようなことに気をつけておけばいいのでしょうか。そこで、組織人事コンサルティングSeguros 代表コンサルタントの粟野友樹氏に、第二新卒の転職活動のポイントについてアドバイスいただきました。

「第二新卒」とは、いつまで?

第二新卒がいつまでを指すのかは、明確な定義はありません。一般的に、社会に出て1~3年程度の就業経験を持ち、25歳程度までの人材を指すことが多いようです。
なお、株式会社リクルートキャリア(現:リクルート)が、人事担当者向けにアンケート調査を行ったところ、「『第二新卒』についてご自身の会社で何歳までと定義されていますか」という質問に対して、「25歳まで」23.4%に次いで、「30歳まで」と回答した企業が21.3%となっています。第二新卒の定義を、30歳まで範囲を広く捉えている企業が一定数あるようです。

https://www.recruit.co.jp/newsroom/recruitcareer/news/pressrelease/2020/200219-03/

第二新卒に適した転職時期

第二新卒に適した転職時期はあるのでしょうか。前述の調査によると、20代前半かつ社会人経験1年未満の採用実績を持つ企業は、78.1%にも上ることが分かっています。
30歳まで幅広く定義されており、かつ社会人経験1年未満の採用実績も多いことから、第二新卒に適した転職時期が明確にあるわけではなく、企業は第二新卒を幅広く定義し、経験が1年未満の人材にも門戸を広げていることが分かります。

転職活動の期間は、3カ月から半年程度が目安

内定獲得から引き継ぎ期間まで含めると、転職活動を始めてから転職先企業に入社するまでの期間は、3カ月から半年程度を目安に考えるといいでしょう。

転職活動期間が長くなるかどうかは、面接に左右されます。特に、働きながら転職活動する場合は、面接の日程調整に時間がかかります。役員面接ともなると、想像以上に面接日時の決定に時間がかかることもあります。最近では、オンライン面接が増えているので、以前よりも面接の日程調整がしやすくなっていますが、在職中の場合は3カ月から半年程度を目安として転職活動のスケジュールを考えておきましょう。なお、既に退職している場合は、面接の日程調整がしやすく引継ぎや有休消化などもないので、1~3カ月程度が転職活動期間の目安になります。

第二新卒を採用する企業のニーズ

第二新卒を歓迎する企業は多数あります。その主な理由として、次のような目的が挙げられます。

将来のコア人材として育成できる

同じ企業で長く働いていると、経営層や従業員、社風などに強い影響を受けて、その企業特有の思考や行動パターンになりやすくなります。その結果、転職した時に入社した企業の社風や考え方に慣れずに、優秀な人材だとしてもなかなか成果を出すことができないこともあります。第二新卒の場合は、素早く自社の社風に馴染んで、自社を支える将来のコア人材として成長してもらえるというメリットがあります。

基礎的なビジネススキルがある

新卒採用の学生とは異なり、社会人経験がある場合はビジネスマナーやPCスキルなど、企業で働く上で必要となる、基礎的なビジネススキルを有していることが一般的です。そのため、第二新卒を採用した場合は、仕事をする上で大前提となるビジネススキルを教える必要がないため、早期戦力化が期待できます。

組織活性化を図ることができる

ポテンシャルを重視されて採用されるため、第二新卒には伸びしろや高い成長を期待できます。入社して様々なことを吸収し、どんどん成長する若手がいると、他のメンバーにもその姿勢が影響し、組織活性化を図ることができます。
また、新卒採用ができない企業や、新卒が配属されない部門部署でも、第二新卒層の若手が入社することで、リーダー層がマネジメントを経験することができるため、一段と組織のチームワークが強まり、人材面での層が厚くなります。

第二新卒の転職で注意しておきたいこと

第二新卒が転職活動を始める場合に、気をつけておきたいこともあります。よくある注意点を3つご紹介します。

就職活動の延長で転職活動する

就職活動の場合は、多くの企業が同じ時期に採用活動を始める上に、合同説明会やウェビナーなどの機会が多いため、情報収集やエントリーを集中して行うことができます。一方、中途採用は企業によって採用時期も内定時期も異なるため、現在出ている求人がいつの間にか募集終了したり、新たな求人が出たりすることが珍しくありません。
「応募するか迷っている」「内定から入社まで十分な時間が欲しい」など、マイペースに転職活動を進めていると、転職成功のチャンスを逃してしまう可能性があります。

現職の不満解消で転職先を決める

転職のきっかけが不満解消というケースは多いものです。ただし、職場の不満から脱することだけを転職の目的にしてしまうと、転職に失敗してしまう可能性があります。転職先で同じような不満が発生した時に、壁を乗り越えることができずにまた転職を考えてしまうからです。

特に第二新卒の場合は在籍期間が短いケースが多いので、不満解消だけが転職の理由だと、「嫌なことがあるとすぐに辞めてしまうのではないか」「忍耐力、問題解決力に欠ける」と定着性を不安視される可能性があります。不満が退職のきっかけだったとしても、今後どのようなことを実現したいのかを明らかにして転職先を決めるようにしましょう。

理想ばかりを追い求めている

「年収が高い」「ワークライフバランスが整っている」「規模の大きい企業」など、転職先に求める条件は様々ですが、希望条件を設けすぎると応募できる求人がなくなってしまいます。
また、好条件の企業は、他の求職者から見ても魅力的に映るため、選考を通過して内定を得る難易度が高くなります。

理想ばかり追い求める転職は、転職活動が難航する可能性があるばかりか、自分に合った企業を見落としてしまうかもしれません。希望条件は最低限に絞り、できるだけ面接で企業に話を聞いて判断するようにしましょう。

第二新卒の転職を成功させるための方法

第二新卒の転職を成功するために、知っておきたいポイントがあります。代表的な4つの方法を解説します。

自分を客観視してみる

社会人経験が短い第二新卒は、ポテンシャルを重視されるケースも多く、どこが評価されるか分からないという方も多いようです。自分をできるだけ客観視して、求人に記載されている求める人物像や社風、仕事内容との接点を見つけるようにしましょう。面接でも、採用担当者の質問の傾向や反応を見て、どの経験・スキルに興味を持たれているのか把握するといいでしょう。

情報収集をして相場観を身につける

中途採用は市場の動向によって変化しているので、どのような業界・職種が第二新卒を積極的に採用しているか情報収集することが重要です。また、転職市場の相場観を理解することも大切。「年収○○万円以上」「○○業界の○○職」などの希望があっても、第二新卒の業界・職種別の年収相場や採用ニーズがあるため、実現が難しい可能性もあります。
転職市場の動向や相場情報は、自分ひとりではなかなかつかめないため、転職エージェントを活用するという方法もあります。

転職理由を明らかにする

転職理由は、自己PRや志望動機のように、面接では必ず聞かれる質問です。転職理由とは、「転職で実現したいこと」です。
退職理由しか浮かばない場合は、その背景にある自分の気持ちを考えてみます。例えば、「人間関係の悪化」であれば、「チームワークを活かして成果を出したい」「スピーディな意思決定の職場で働きたい」、「待遇が不満」であれば、「評価が待遇に反映される環境で成果を出したい」「目に見える評価でモチベーション高く働きたい」など、転職してどのように働きたいのかを明らかにしておきましょう。

勢いで辞めずにじっくり臨む

現在の職場に不満があったからといって、勢いで辞めてしまうのは避けておきたいところです。退職してから転職活動を始めると、収入がなくなることやブランクが長くなることが不安になり、焦って意に沿わない企業に決めてしまう可能性が高くなるからです。

また、ブランク期間が長くなると、採用担当者から仕事への意欲を疑問視されるなどして、転職活動が不利になるリスクもあります。転職したくなっても勢いで辞めてしまわずに、「転職で何を実現したいのか」「どのような仕事が向いているのか」をじっくり考えて、できるだけ仕事を続けながら転職活動を進めるようにしましょう。

第二新卒の場合は転職エージェントの活用を

自分はどのような業界・職種が向いているのか、これまでの経験・スキルにどのようなニーズがあるのかをひとりで分析するのは難しいものです。転職エージェントを活用すれば、これまでの転職支援実績から、向いている業界・職種やマッチする求人をアドバイスしてもらえます。無料で相談できるので、まだ方向性に迷っている場合は、気軽に相談してみましょう。

組織人事コンサルティングSeguros 代表コンサルタント 粟野友樹氏


約500名の転職成功を実現してきたキャリアアドバイザー経験と、複数企業での採用人事経験をもとに、個人の転職支援や企業の採用支援コンサルティングを行っている。

記事作成日:2020年8月18日 記事更新日:2023年4月24日

リクルートエージェントでは、応募した企業の面接で質問されることなどの傾向や、どんな候補者が評価されるかなどの情報をお伝えすることができます。面接対策にお悩みの方はぜひ相談に来てみてください。