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面接の基本的なマナー| 転職面接の受付・入室・退室&オンライン面接のポイントも解説

面接

転職活動で面接に臨む際「就活以来でマナーに自信がない」と不安になる方も多いでしょう。マナーとはあくまでも相手への心遣いであり、絶対的なルールではありません。しかし、社会人として最低限のマナーをおさらいしておけば、当日の不安を払拭し、面接に集中することもできるでしょう。そこで面接の受付から退室、オンライン面接の基本的なマナーについて、組織人事コンサルティングSeguros 代表コンサルタントの粟野友樹氏に聞きました。

【受付】訪問・受付対応のマナー

面接は応募企業の受付対応から始まっています。折り目正しいふるまいを心がけましょう。

事前に確認しておきたいこと

面接で企業を訪問する前には、担当者からのメールを読み返し、日時や場所、担当者の所属部署や名前(フルネーム)を把握しておきましょう。もし、受付方法や担当者の情報がメールに記載されていなければ、事前に企業に問い合わせます。転職エージェントを利用している場合は担当アドバイザーに確認しましょう。

カウンターに案内の人がいる場合

案内係のスタッフに挨拶し、担当者を呼び出してもらいます。その際は「本日○時から、○○部の○○様と面接の約束をしております○○です」と、あらかじめメールで確認しておいた担当者の所属部署・名前と、自分の名前を簡潔にはっきりと伝えましょう。
なお、コートを着ている場合は建物に入る前に脱ぎ、手に持って入りましょう(以下同)。

カウンターに内線電話が設置されている場合

受付カウンターに案内係が常駐せず、内線電話のみが設置されている企業も多くあります。
この場合は、担当部署の内線番号を確認して電話をかけます。部署の人が出たら「本日○時から、○○部の○○様と面接の約束をしております○○です」と伝え、担当者に繋いでもらいましょう。

インターフォンのみ設置されている場合

受付カウンター自体がなく、エントランスにインターフォンのみが設置されている企業もあります。この場合もインターフォンを使って、応対した方に面接の約束をしていることを伝え、担当者への取り次ぎをお願いしましょう。

受付システムがある場合

最近はコンピュータによる受付システムを採用している企業も増えました。カウンターにタブレット端末などが設置されていたら、画面の操作手順に従い、訪問部署や担当者の名前を入力しましょう。システムの種類によっては、事前にメールで送られてきた来訪者番号やQRコードがないと受付できないケースもあります。当日になって慌てないよう、あらかじめ入館方法をよく確認しておきましょう。

【入室】入室のマナー

面接に限らず、初対面の人に与える第一印象は大切です。一連の流れをおさらいし、落ち着いて対応しましょう。

採用担当者の部屋に入る場合

採用担当者が先に部屋に入って待っている場合は、軽く3回ノックをして「どうぞ」の声が掛かってからドアを開けて入室しましょう。もし面接室から応答がない場合は、再度ノックし、それでも応答がなければ「失礼いたします」と言ってドアを開けます。面接室に入ったら静かにドアを閉めますが、この時はドアの方に半身で向き直り、閉めるようにします。後ろ手に閉めるのは避けましょう。

採用担当者を部屋で待つ場合

案内係の人に促されて、面接室に先に入室して採用担当者を待つ場合は、下座の席(扉に一番近い席)に腰掛けて待つようにします。ただし、係の人に「こちらの席におかけください」と指示された場合はそれに従います。いずれの場合も、採用担当者が部屋に入ってきたら立ち上がってお迎えしましょう。

挨拶とお辞儀の後、指示があってから着席を

上記いずれの入室でも、最初の挨拶は椅子の横に立ち「○○○○(氏名)です。本日はどうぞよろしくお願いします」と述べて一礼します。その後、採用担当者に「おかけください」と言われてから着席するようにしましょう。
カバンは椅子の脇の床に置き、コートはたたんでカバンの上に置くか、背もたれに掛けるのが基本です。ただ、荷物の置き場所が用意してあったり「隣の席に置いていいですよ」と言われたりした場合は、お礼を言って置かせてもらいます。くれぐれも机の上には置かないように気をつけましょう。

名刺の受け取り方

最初の挨拶の時に採用担当者が名刺を出されたら、名前を名乗り、両手で丁寧に受け取りましょう。ただ、名刺を渡されたからといって、在籍している企業の名刺を渡す必要はありません。上記の場合と同様に「どうぞ」と勧められてから椅子に座り、名刺は面接中に確認しやすいよう、名刺入れの上に乗せ、机の上に置いておきます。

【面接中】好印象を与えるポイント

面接全体を通じたビジネスマナーはもちろん大切ですが、やはり相手の印象に強く残るのは、面接中の態度やふるまいです。あまり難しく考える必要はありませんが、できるだけ明るく、前向きな印象を与えることを意識しましょう。

姿勢・話し方

面接中は背筋をしっかり伸ばして姿勢良く、両手は軽く膝の上に置きましょう。この時、椅子に深くかけすぎないことがポイントです。声はいつもよりもワントーン高くすることを意識。できる範囲で笑顔を交えて、早口になりすぎないように気をつけながら、ハキハキと話しましょう。エピソードを話す際には、適度に身振り手振りを交えて状況を伝えるのもお勧めです。

アイコンタクト

相手の目を見て話ができるかどうかは、採用担当者は意外に気にしているものです。面接中ずっと視線が下だったり、斜め上を見たりしてアイコンタクトが全くない場合、それだけで「コミュニケーション能力が低いのでは」「意欲が低いのでは」と判断され、不合格には直結しないもののマイナス点となってしまうでしょう。
逆に、要所要所でしっかりと相手の目を見て話すことができれば「自信を持って話せる」「人の話をよく聞ける」と好印象になります。苦手な人は、重要なワードが出た時だけでも相手の目を見るようにしましょう。相手の鼻を見て話すのも一つの方法です。

聞き方・リアクション

採用担当者の質問や情報提供に対して適度に相槌を打ち、共感や興味を示す際には笑顔を意識するなど、こちらの気持ちが十分に伝わるように意識してみましょう。

【退室】終了後の挨拶と退室のマナー

自分だけ退出する場合

面接が終了したら、書類やメモなどをカバンにしまって立ち上がり、「本日はありがとうございました」とお礼を伝えて一礼します。そして、ドアの前でも向き直って一礼して退出し、静かにドアを閉めましょう。コート類は、面接会場のある建物を出てから身につけましょう。

採用担当者と一緒に退出する場合

面接が終了したら、書類やメモなどをカバンにしまって立ち上がり、「本日はありがとうございました」とお礼を伝えて一礼。その後、採用担当者に促されたら「失礼します」と部屋を出ます。採用担当者と一緒に退出すると、多くの場合エレベーターホールまで見送りがあります。その際はエレベーターに乗り込んでから再度「本日はありがとうございました」と頭を下げ、ドアが閉まるまでお辞儀を続けましょう。

服装・髪形など身なりのマナー

転職活動における服装や髪形など身なりのマナーを確認しておきましょう。

基本的な服装はスーツ

中途採用の面接ではビジネススーツを着るのが一般的です。特に金融や医療など、堅実さを重視する業界ではカジュアルすぎる着こなしを敬遠する傾向があるため、濃紺や濃いグレーなど落ち着いた色のスーツに、白いシャツを選択するのが無難でしょう。しかしそれ以外の企業では、主に「ビジネスマナーに則った服装か」を見ているため、体型にフィットしていて清潔感があれば問題はありません。
もしも服装に迷ったら、求人や企業の採用ページなどで従業員がどのような服装をしているかをチェックして参考にしましょう。

「服装自由」や「私服OK」の場合

制服や作業着が決まっている職種や、内勤でスーツを着ることの少ない職種、クリエイティブ業界などカジュアルな服装が推奨される企業では、面接を「服装自由」「私服OK」とするケースがあります。面接に足を運ぶハードルを下げ、リラックスして来て欲しいという狙いもあるようです。
「服装自由」「私服OK」の面接は、オフィスカジュアルと呼ばれる服装で臨みましょう。襟付きのジャケットにシャツ、チノパンやスラックス、スカートやパンツを合わせるのが定番です。色や素材、コーディネートに迷う場合は、冒険せずに落ち着いたものを合わせましょう。

カバン・靴

面接当日に応募書類を持参したり、企業から書類を渡されたりするケースがあるので、カバンはA4サイズの書類が入るビジネス向けのものが良いでしょう。黒や茶など落ち着いた色味を選び、ビジネスに相応しくない派手な色やデザイン、高価なブランド品などは避けましょう。
靴は、黒またはこげ茶色の紐付き革靴、パンプスの場合は黒、紺、グレー、ベージュのプレーンなデザインなど、その日の服装に合ったベーシックなものがお勧めです。靴の汚れやキズは意外に目立つので、当日はお手入れも忘れずにしておきましょう。

髪型

髪型も、服装同様に清潔感を大切にしましょう。前髪が顔にかかって表情が見えない、手入れをせずボサボサのまま、奇抜な髪型や明るすぎるカラーリングなど、ビジネスマナーを逸脱したものでなければ問題はありません。長い髪は必ずしもまとめる必要はありませんが、頷く度に顔にかかってしまうと、自分も相手も気になってしまうもの。会話の邪魔にならない程度に整えることを意識しましょう。

オンライン面接の入室〜退室までのマナー

当日までの準備

オンライン面接では、採用担当者から事前にアプリケーションのアドレスが送られてくるのが一般的です。IDの取得が必要なケースもありますので、当日までにアクセスして確認しておきましょう。

服装・身だしなみ

服装や身だしなみの考え方は対面の面接と同じです。中には「上半身しか映らないだろう」などと考える人もいますが、資料を取りに行ったり、機器の調整をしたりなど、立ち上がる状況がないとも限りません。油断せず上下とも身だしなみを整えておきましょう。
入室から退室まで

オンライン面接の多くは、ゲストユーザーである求職者がログインしたら、採用担当者にリクエストが届き、承認されると入室できる流れになっています。当日のログインは、指定された時間通りなら問題ありませんが、早めにログインしておいたほうが安心できるという人は、開始数分前に入って待機していましょう。

オンライン面接で気をつけたいのは、相手と会話が被ったり、相手に無反応に見えたりしてしまうことです。これらを避けるには、採用担当者の表情を見つつ、画面から間を測りながら、普段より簡潔にはっきりと話すこと。また、やや大きめのリアクションを意識し、しっかり相槌を打ったり、時にはジェスチャーを交えたりすることも意識しましょう。

面接が終了したら「本日はありがとうございました。では失礼します」と挨拶して接続を切り、退出します。この時、採用担当者から「私たちは残りますので先にご退出ください」などと言われない限りは、相手の退出を待ってから接続を切った方が良いでしょう。

組織人事コンサルティングSeguros 代表コンサルタント 粟野友樹氏


約500名の転職成功を実現してきたキャリアアドバイザー経験と、複数企業での採用人事経験をもとに、個人の転職支援や企業の採用支援コンサルを行っている。

リクルートエージェントでは、転職でお悩みの方に適切なアドバイスをお送りしています。また、企業の面接対策や職務経歴書の作成サポートや、スムーズな退職のためのサポートを行っています。お悩みの方はぜひ一度相談に来てみてください。