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「上司が嫌すぎて仕事を辞めたい…」嫌な上司への対処法、辞める前にやっておきたいことを解説

上司が嫌

「上司が嫌いでストレスが溜まっている」「仕事は好きだけど、上司が嫌。どうすればいい?」「上司と合わないことが理由で退職してもいいの?」など、職場の上司との関係性に悩んでしまうケースがあります。組織人事コンサルティングSeguros 代表コンサルタント粟野友樹氏が、嫌いな上司に悩んでいるときにやっておきたいことなどを解説します。

なぜ上司が嫌になるの? 嫌な上司にありがちな8つの特徴と対処法

「上司が嫌い」「上司と合わない」など、職場の上司との人間関係にストレスを感じていることで「もう限界だから辞めたい」と悩んでしまう人もいるでしょう。

直属の上司は、日々接する機会が多く、仕事の指示や指摘を受ける相手でもあります。上司に問題がある場合はもちろん、相性が合わず苦手な相手だった場合にもストレスが溜まりやすいと言えます。しかし、仕事を続けていく以上、上司との接触を避けることは難しいものです。

ここでは、アドバイザーの粟野氏の経験をもとに、嫌な上司にありがちな8つの特徴と対処法を紹介するので、ストレス軽減に役立ててみましょう。

嫌な上司1:高圧的な態度をとる

常に高圧的な態度で接してくる上司の場合、「怖い」と感じて萎縮してしまうものです。また、仕事の進捗共有や目標達成についての報告をする際に、上司から厳しい指摘を受け続けることで、自己肯定感が下がったり、プレッシャーを感じたりするケースもあるでしょう。

対処法

上司から厳しい指摘を受け続けている場合は、指摘されるポイントを分析し、改善していくことで、接する機会を減らせたり、高圧的な態度が薄れたりする可能性があるでしょう。
また、どの部下に対しても厳しい指摘をしている上司の場合は、特に自分だけに厳しいわけではないと言えます。厳しい指導を辛いと感じてしまう人もいますし、賛否は分かれるかもしれませんが、自分のためになる指摘だと感じた場合は、フラットな視点で受け入れてみるのも方法です。

嫌な上司2:感情の起伏が激しい

感情の起伏が激しく、機嫌がいいときと悪いときの落差が大きい上司の場合は、振り回されて疲れてしまいやすいでしょう。「同じようなミスをしても、激しく叱られることもあれば、笑顔で対応してくれることもある」など、タイミングによって態度が変わるために、接し方がわからなくなってしまうケースもあります。

対処法

機嫌のいいタイミングを見計らって報告・連絡・相談をする方法があります。忙しい時間帯には話しかけず、なるべく関わらないようにするなど、工夫してみるといいでしょう。
また、相手の感情の上下に左右されない意識を持ち、割り切って接することもできるでしょう。

嫌な上司3:仕事に対する意識が低く、責任感がない

仕事に対する愚痴が多い上司の場合は、部下のモチベーションも上がりにくくなってしまうでしょう。特に、チームのメンバーを悪く言う上司の場合は、不信感が増してしまうものです。
また、チーム内の問題や仕事上のトラブルなどに対処してくれないなど、責任感がない上司の場合は「信頼できない」「相談しても解決できない」と感じてしまうでしょう。

対処法

愚痴が多い場合は、聞き流すことでストレスを溜めずに済むかもしれません。メンバーの悪口を聞いた場合は、同調しないように意識することも大事でしょう。
チーム内の問題やトラブル対処などをしてくれない場合は、面談など2人きりで話せるタイミングで問題に感じている点を伝えて話し合う方法もあります。自分では対処しきれないと感じた場合は、上司のさらに上の立場の人や人事担当者などに相談してみることで改善されるケースもあります。

嫌な上司4:正当な評価をしてくれない

仕事に対する正当な評価をしてくれない上司の場合、好き嫌いで仕事を割り振ったり、プロジェクトを任せたりすることもあり、「不公平だ」と感じてしまいやすいものです。「どんなに頑張っても上司に評価されない」と感じて、仕事に対するモチベーションが下がるケースもあるでしょう。

対処法

上司に評価されるポイントを直接聞き、それに沿って成果を上げることで評価を得られる可能性があります。また、上司の上司や人事担当者などに相談することで改善されるケースもあります。公平な評価を期待できない場合は、チーム替えや部署異動などを申し出る方法もあるので、検討してみるといいでしょう。

嫌な上司5:ハラスメントをしてくる

パワハラやセクハラだと感じるような行為をしてくる上司の場合は、心身への負担から、一緒に働き続けることに限界を感じてしまうケースもあります。上司からハラスメントを受けたと感じても、部下という立場のために誰にも言えずに悩んでしまうケースもあるでしょう。

対処法

明らかにハラスメントを受けていると感じた場合は、まずは人事や社内のハラスメント相談窓口に相談してみましょう。社内で相談できる相手がいないと感じたら、公的機関の相談窓口を活用する方法もあります。

嫌な上司6:指摘する内容が細かすぎる

上司から指摘される内容が細かすぎる場合、そこに対応していくうちに疲弊してしまうケースもあります。特に「細部まで自分と同じ仕事の進め方を押し付けてくる」「修正しなくてもいい部分まで修正してくる」などの場合は、ストレス過多になりやすいでしょう。

対処法

上司に直接相談し、「仕事の取り組み方をどのように改善すれば、指摘を受ける機会を減らせるのか」を聞いてみることもできます。自分の改善ポイントが見つかれば成長の機会になりますし、上司に「指摘が多いことに対してストレスを感じている」ということが伝わり、改善される可能性もあります。修正の必要がない部分まで指摘を受ける場合には、上司の上司などに相談し、注意してもらう方法もあります。

嫌な上司7:古い価値観を押し付けてくる

今の時代に合わない価値観を持っている上司の場合は、ツールの活用やデジタルによる効率化に否定的なケースもあります。非効率な仕事の進め方に不満を抱く人もいるでしょう。
また、上司が過去に経験した成功体験や自慢話などを聞かされ続け、嫌だと感じてしまうケースもあります。

対処法

「非効率な仕事の進め方を押し付けられている」と感じている場合は、具体的な効率化の方法を提案し、そのメリットを論理的に伝えることで取り入れてもらえる可能性もあります。
また、上司の過去の話を聞く際には、「学ぶべき点や取り入れた方がいいことがあるのか」をフラットな視点で考えてみることも大事です。何らかの意義を感じた場合は、話を聞くことが苦痛でなくなったり、「実はいいアドバイスをくれている」と気づいたりするかもしれません。
上司の過去の話がただの自慢話だった場合は、さりげなくスルーしていくことで話されなくなる可能性もあります。

嫌な上司8:部下の手柄を自分のものにする

部下の企画や成果などを自分のものとしてアピールし、手柄を横取りする上司に嫌悪感を抱くケースもあります。頑張っても評価につながらないため、仕事へのモチベーションも下がりやすくなるでしょう。

対処法

上司を評価する立場の人物に対し、自分も成果に携わったことをアピールする方法があります。また、人事考課のタイミングなどで、人事担当者に上司の振る舞いについて相談してみることもできるでしょう。

嫌いな上司とうまく付き合う方法

上司が嫌いな場合でも、「仕事は好きだから辞めたくない」「1人の上司のために退職を考えるのも違うのでは?」と感じている人もいるでしょう。
ここでは、アドバイザーの粟野氏の経験をもとに、上司とうまく付き合うための方法を紹介します。

嫌なところだけでなく、いいと思える点を探す

上司の嫌なところばかりをクローズアップするうちに、苦手意識がさらに強くなったり、態度に出てしまうことで関係性がさらに悪くなったりする可能性があります。
「顔を見るのも嫌」「上司が嫌すぎて辞めたい」と思ってしまう前の段階なら、上司のいいとところを探すことでこれ以上嫌いにならずに済むかもしれません。
いいと思える点が見つからない場合は、「自分は、あのような人物にはならない」という手本として観察を続けることで、ストレス軽減や自分の成長に役立てる方法もあります。

「仕事以外では関わらない」と割り切る

「上司と接する機会は、仕事のみ」と割り切って考える方法もあります。どうしても相性が合わないというケースもあるので、苦手な相手と無理に付き合うよりも、「仕事は仕事」として割り切ったほうが、ストレスが溜まらない可能性があるでしょう。

上司の存在を意識しすぎない

「上司が怖い」「上司の評価が気になる」など、上司の存在を意識しすぎれば、ストレスも溜まりやすくなってしまうでしょう。また、上司の目を意識しすぎることで、自分の持ち味を発揮できなくなっているケースもあります。
仕事においては、その目的を果たすことや目標を達成することが重要です。「上司ではなく、仕事の目的や目標達成に意識を向けたほうが成果にもつながりやすい」と考えてみることで、必要以上に意識しないで済むかもしれません。

相談できる同僚をつくる

上司に対する不満やストレスを蓄積させないためにも、相談できる同僚をつくるのも一つの方法です。悩みやつらさを共有することでストレス発散もしやすくなるでしょう。
もしも上司との関係性が悪くなり、トラブルが起きたり、社内での立場が悪くなったりした場合にも、同僚が証言してくれることで切り抜けられる可能性もあります。

異動の可能性を探す

部署異動できたり、配属先が変わったりする可能性を探してみることで、今の仕事を辞めないで済む道が見つかるかもしれません。すぐに実現できなくても、「いずれ今の上司から離れることができる」と思えれば、ストレスも軽減しやすくなるでしょう。また、「嫌だ」と感じる気持ちが薄れることで、上司への接し方が変わり、関係性が改善されるケースもあります。
異動が難しいと感じた場合には、転職を検討してみるのも一つの方法です。

「上司が嫌」と思う原因は自分にもある?上司に嫌われる部下の特徴

「上司が嫌」と思ったとき、上司だけに要因があるわけでなく、原因を自分自身でつくり出しているケースもあります。「上司に嫌われている」「ほかのメンバーのほうが優遇されている」などと感じる場合は、自分の仕事ぶりなどに問題があり、上司からの信頼を失っている可能性もあるでしょう。

アドバイザーの粟野氏の経験をもとに、上司が嫌う部下の特徴を紹介するので、自分に当てはまることがないか考えてみましょう。

報告・連絡・相談をきちんとしない

報告・連絡・相談をきちんとしていないことで、上司から「信頼できない」と思われてしまうケースがあります。自己判断で報連相を省いたり、タイミングを遅らせたりすることなく、求められている責任をきちんと果たすことが大事です。

アドバイスを受けても実践しない

上司からアドバイスを受けても「面倒くさい」「うざい」などと感じて実践しない場合は、「仕事に対する意欲が低い」「今後の成長を期待できない」と思われてしまう可能性があります。受けたアドバイスをすぐに実践し、意欲の高さや成長性を見せることで、期待値や評価を高めやすくなるでしょう。また、自分自身の成長のためにも、アドバイスを一度受け入れてみることは大事かもしれません。

何度も同じミスを繰り返す

何度指摘しても同じミスを繰り返している場合は、「話を聞いていない」「注意力がない」と思われてしまう可能性があります。上司が同じ指摘を繰り返すことに苛立ってしまい、高圧的な態度をとったり、感情的に叱ったり、細かい部分まで逐一指摘せずにいられなくなったりするケースもあるようです。一度指摘されたミスは繰り返さないように意識することが大事です。

仕事に主体的に取り組まない

仕事に主体的に取り組まず、上司の指示を待っているだけの場合は、「仕事を任せにくい」「仕事への意欲が低い」と思われてしまうかもしれません。意欲が高く主体的に動けるメンバーのほうが活躍を期待できるため、大きな裁量を任せられたり、プロジェクトメンバーに抜擢されたりしやすいと言えるでしょう。チャンスを与えられていないことに不満を感じている場合は、主体的に取り組む姿勢を見せることが大事です。

仕事以外のコミュニケーションを避けている

「仕事以外で関わりたくない」と考え、日頃から雑談などをなるべく避けている場合は、上司との関係性をうまく築くことができないケースもあります。仕事以外の会話を通じて個々の人柄や考え方を理解しやすくなるため、部下を理解するためにあえて雑談をする上司も少なくはありません。日頃からコミュニケーションを心がけたほうが、自分の考えを知ってもらいやすくなる上、上司のいい部分が見えて「嫌い」と思わなくなる可能性もあります。

「上司が嫌いだから退職する」はあり?悩んだときにやっておきたいこと

「上司が嫌い」という感情に任せて退職することはおすすめできません。特に、「仕事は好きだし、楽しい」「上司以外との職場の人間関係はいい」など、ほかの部分で大きな問題がない場合は、キャリアのロスにつながったり、転職先で「前の会社のほうが合っていた」と後悔したりする可能性があります。
また、上司・部下の関係は永続的なものではなく、数年内に上司もしくは相談者が部署異動するケースもあり得るでしょう。

ただし、「上司が嫌い」と感じたことをきっかけに、現状や将来についてあらためて考えてみることは、自分自身の今後のためになると言えるでしょう。
「転職したほうがいいのか、今の会社でもう少し頑張るべきか」と悩んでいる場合は、以下で紹介する4つのステップを実践し、冷静に検討してみることをおすすめします。

Step1:上司のどこが嫌なのかを具体的に書き出してみる

上司の嫌なところや嫌だと思う理由を紙などにどんどん書き出していきましょう。まずは自分の気持ちを吐き出し、整理することが大事です。

Step2:書き出したものが、「単なる不満」になっていないか考えてみる

書き出したものを客観的に見直して、単なる不満や愚痴になっていないか考えてみましょう。独りよがりの視点に偏っているようであれば、今の状態で転職活動をしても、前向きな思いをアピールできず、選考に苦戦する可能性もあります。また、転職できたとしても同じような不満を繰り返し、後悔するかもしれません。

Step3:現職のままで不満なことを改善・解消できないか考えてみる

現職のままで不満の改善・解消ができないか、自分の工夫で現状を変えられる可能性はないか、冷静に考えてみましょう。自分にできることがあると感じたら、例えば3カ月や半年などの期限を決めて行動してみる方法があります。その結果、「自分の力ではどうすることもできない」という結論が出た場合は、納得した上で転職活動を始めることができるでしょう。

Step4:不満解消に向かう行動をした後、転職すべきか判断する

一定期間、不満解消に向かう行動をした結果、上司との関係性が改善できたり、自分にとって働きやすい環境を整えることができたりした場合は、現職のままでキャリアを構築していくのもいいでしょう。

現状を変えることができなかった場合は、転職活動に踏み切るのも一つの方法です。「すぐに転職する勇気がない」と感じたら、情報収集から始めてみるのもおすすめです。どのような求人があるのかを知り、転職の可能性を探ることで、今後のキャリアについてあらためて考えることができるでしょう。

「嫌な上司」が理由で退職する場合の注意ポイント

「上司が嫌い」という思いから退職を決意した場合は、以下の注意ポイントを把握しておくことをおすすめします。今後の転職活動に役立てていきましょう。

「嫌な上司から逃げること」のみを転職の目的にしない

「嫌な上司から逃げたい」という理由のみで転職を目指す場合は、ミスマッチな転職先を選んでしまう可能性があります。まずは転職先で実現したいことなど、転職の目的を明確にすることが大事です。「とにかく今の上司や職場から逃げたい」と感じているために、上司に対する不満しか思いつかない場合は、どのような職場ならその不満を解消できるのかを考えてみることもできます。

仕事の内容や進め方、職場の風土・社風、労働条件、評価体制など、さまざまな面から仕事や職場に望むことを明確にしてみれば、転職先を選ぶための「自分の軸」が見つかり、ミスマッチを防ぎやすくなるでしょう。

「上司が嫌い」という感情を表に出さない

「どうせもう辞めるから」と考え、上司に対して嫌いな感情をむき出しにしたり、周囲に上司の悪口を言ったりすることは避けたほうが無難だと考えましょう。
転職活動を始めても、すぐに納得できる転職先が見つかるとは限りませんし、転職先が決まっても退職するまでは今の会社で働くことになります。感情を表に出すことで職場に居づらくなってしまう可能性もあることを踏まえておきましょう。

また、同業界や同職種などに転職する場合は、「感情的になって辞めた人物」「職場でトラブルを起こすタイプ」などの評判が転職先にも広まる可能性もあります。

「上司が嫌だから」を退職理由にしない

退職意思を伝える際、直属の上司などに具体的な退職理由を聞かれることが少なくありません。「上司が嫌だから辞める」など、そのまま理由を伝えれば、トラブルになる可能性があるでしょう。一方、「嫌いな上司に仕返ししたい」と思うあまり、人事や上司の上司、取引先の相手などに上司の問題点を伝えたり、退職届に上司への不満を書いたりすることで、自分の評判を下げてしまうケースもあります。
また、転職活動の面接で退職理由を聞かれた際にも、上司が嫌だったことを挙げた場合は、ネガティブな印象を与えてしまうかもしれません。

これらを踏まえると、退職理由は「転職先で実現したいこと」など、前向きな理由に置き換えたほうが無難だと言えるでしょう。

転職エージェントに相談してみることで相性のいい職場が見つかる可能性も

転職エージェントでは、求職者の希望に沿って、経験・スキルを活かせる求人を紹介してくれます。上司が嫌で辞める場合には、何が嫌だったのかを伝え、自分に合う職場がどんなものなのか相談することもできるでしょう。社風などに対する希望を伝えることで、自分と相性のいい人々が働いている職場を紹介してもらえる可能性もあります。

また、転職エージェントによっては、応募書類の作成や面接対策などのサポートを受けられるケースもあるので、スムーズに転職活動を進めるためにも役立つでしょう。

組織人事コンサルティングSeguros 代表コンサルタント 粟野友樹氏
約500名の転職成功を実現してきたキャリアアドバイザー経験と、複数企業での採用人事経験をもとに、個人の転職支援や企業の採用支援コンサルを行っている。
記事作成日:2020年08月12日 記事更新日:2024年09月11日

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