
転職活動の際、「会社役員を務めていた経歴は履歴書に書くべきか」また「記載する場合はどのように記載するべきか」とお悩みの方もいるかもしれません。
本記事では履歴書への記載方法や役員という役職の考え方について、社会保険労務士の岡佳伸氏、組織人事コンサルティングSeguros 代表コンサルタント粟野友樹氏に伺いました。
役員経歴の正しい履歴書の書き方
一般的な履歴書では入社年月と退社年月を記載します。しかし役員になるには社員としての雇用契約が終了し、新たに役員として就任するため就任した年月を書くことが一般的となっています。
また、役員を退任した場合は退任した年月も記載しておくと分かりやすいでしょう。
役員経験がある場合の職歴記載例
就任や退任と記載する。

なぜ役員の期間は就任・退任と書く?
役員とは会社法に定められた役職のことで、会社の方針決定や業務の推進・監視などを行う幹部職員です。社員が会社と「雇用契約」を結ぶのに対し、役員の場合は「委任契約」を結びます。
雇用形態が異なるため、社員から昇進して役員に就くのではなく、雇用契約を終了・退職し、改めて役員に就任することになります。
社会保険労務士法人 岡 佳伸事務所代表 岡 佳伸氏
大手人材派遣会社にて1万人規模の派遣社員給与計算及び社会保険手続きに携わる。自動車部品メーカーなどで総務人事労務を担当した後に、労働局職員(ハローワーク勤務・厚生労働事務官)としてキャリア支援や雇用保険適用、給付の窓口業務、助成金関連業務に携わる。現在は開業社会保険労務士として複数の顧問先の給与計算及び社会保険手続きの事務を担当。各種実務講演会講師および社会保険・労務関連記事執筆・監修、TV出演、新聞記事取材などの実績多数。特定社会保険労務士、キャリアコンサルタント、1級ファイナンシャル・プランニング技能士。
組織人事コンサルティングSeguros 代表コンサルタント 粟野友樹氏
約500名の転職成功を実現してきたキャリアアドバイザー経験と、複数企業での採用人事経験をもとに、個人の転職支援や企業の採用支援コンサルを行っている。