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転職する場合の年金の手続き

転職 年金

転職する場合、厚生年金の手続きはどのように行えばいいのでしょうか。また、離職期間がある場合の国民年金の手続法は?

近年、導入する企業が増加している企業型確定拠出年金の移行方法についても解説します。

年金とは

公的年金は、国内に住所がある20歳以上60歳未満のすべての人が加入する「国民年金(基礎年金)」と、会社員や公務員などが加入する「厚生(共済)年金」の2階建てとなっています。

国民年金 老齢・障害・死亡により「基礎年金」を受給できる

【対象】
第1号被保険者:自営業やフリーランス、学生や無職など
第2号被保険者:会社員や公務員など、厚生年金や共済年金加入者
第3号被保険者:第2号被保険者の配偶者で、20歳以上60歳未満、年収130万円未満の扶養対象者

厚生年金 国民年金の基礎年金に加えて「厚生年金」を受給できる

【対象】
会社員などの厚生年金保険加入者(国民年金第2号被保険者)

共済年金 国民年金の基礎年金に加えて「共済年金」を受給できる

【対象】
公務員や教員などの共済組合加入者(国民年金第2号被保険者)

 

年金制度は他にも、社員が加入する企業年金や、第1号被保険者が加入できる国民年金基金、確定拠出年金などがあり、年金額を上乗せすることができます。

転職先が法人で、離職期間がない場合は手続き不要

例えば3月31日に退職し、4月1日に入社するなど、離職期間がない場合は、厚生年金の切り替え手続きは不要です。厚生年金の手続きは転職先の企業が行うため、マイナンバーか基礎年金番号を転職先の企業に伝えるだけで完了します。

離職期間がある場合は、手続きが必要

転職先の企業に入社するまでに離職期間がある場合は、国民年金への手続きが必要となります。ただし、退職日と入社日によって、国民年金保険料を自分で納めるかどうかが異なります。また、国民年金に切り替える場合は、被扶養者となる配偶者も一緒に手続きをしておく必要があります。離職期間が長くなる場合は、被扶養者も忘れずに手続きを行っておきましょう。

離職期間があるが、月末は企業に在籍している場合

厚生年金保険は、月末に在籍している企業が保険料を納めることになっています。そのため、3月31日に退職し、4月20日に入社するという場合は、第2号被保険者として3月31日までの厚生年金保険料を退職した企業が納め、4月20日以降の厚生年金保険料を転職先の企業が納めることになります。保険料は企業が納めるため、自身での納付は不要です。ただし、4月1日~19日までは企業に在籍していないため、自身で国民年金第1号資格取得の手続きが必要となります。

離職期間があり、月末に企業に在籍していない場合

3月31日に退職し、5月1日に入社するという場合は、3月31日までの厚生年金保険料を退職した企業が納め、5月1日以降の厚生年金保険料を転職先の企業が納めることになります。4月1日~30日までの期間は企業に在籍していないため、自身で国民年金第1号資格取得の手続きと、4月分の国民年金保険料を納める必要があります。

転職先が決まっていない場合

転職先が決まっていない場合や、個人事業主になる場合は、国民年金第1号資格取得の手続きと、退職した月以降の国民年金保険料を納めなくてはなりません。

離職期間がある場合の、年金の手続き方法

離職期間がある場合の、年金の切り替え手続きはどのように行えばいいのでしょうか。国民年金の手続き方法と、国民年金からの厚生年金の切り替えについてご説明します。

国民年金の手続き方法

国民年金第1号資格取得の手続きは、退職日の翌日から14日以内に、住所のある地域の役所の国民年金窓口で行います。

手続きに必要なもの

  • 退職日がわかる証明書(雇用保険被保険者離職票、雇用保険受給資格者証、社会保険資格喪失証明書、退職証明書、退職辞令書など)
  • 基礎年金番号のわかるもの(年金手帳・基礎年金番号通知書など)
  • 本人確認のできるもの(マイナンバーカード・免許証・パスポート・保険証など)

国民年金から厚生年金への手続き方法

離職期間中に国民年金に切り替え、転職先が決まった場合は、厚生年金への切り替えが必要ですが、国民年金の手続きは企業が行うので、個人で国民年金の脱退手続きを行う必要はありません。転職先の企業にマイナンバーか年金基礎番号を伝えるだけで完了します。

企業型確定拠出年金や、企業年金に加入していた場合は?

企業型確定拠出年金は、原則として6カ月以内に移行手続きが必要です。もし在籍していた企業で企業型確定拠出年金に加入していた場合は、移行できるかどうかを転職先の企業に確認してみましょう。もし、転職先の企業が企業型確定拠出年金を導入していない場合は、個人型確定拠出年金(iDeCo)口座を開設し、運用していた資産をiDeCoに移行することができます。iDeCoへの移行は転職先の企業の証明書が必要となるので、企業型確定拠出年金に加入していた場合は、いずれにしても転職先に相談が必要となるでしょう。

また、企業年金や厚生年金基金は、原則として10年以上勤務していると、その会社から支払われますが、給付前に会社が倒産したり、企業年金が解散したりした場合には、納付金は企業年金連合会に移管されます。勤務期間が短いと支払われないこともありますので、退職前に問い合わせておくと安心です。

社会保険労務士法人 岡 佳伸事務所代表 岡 佳伸氏

アパレルメーカー、大手人材派遣会社などでマネジメントや人事労務管理業務に従事した後に、労働局職員(ハローワーク勤務)として求職者のキャリア支援や雇用保険給付業務に携わる。現在は、雇用保険を活用した人事設計やキャリアコンサルティング、ライフプラン設計などを幅広くサポート。特定社会保険労務士(第15970009号)、2級キャリアコンサルティング技能士、1級ファイナンシャル・プランニング技能士など保有資格多数。

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