転職エージェント トップ > 転職成功ガイド > 転職エージェント > 転職エージェントはどう選ぶ?自分に合った選び方と見極めポイントを解説

転職エージェントはどう選ぶ?自分に合った選び方と見極めポイントを解説

転職エージェント 選び方

転職エージェントの利用を考えているものの、「多くの転職エージェントの中から自分に合うサービスをどのように選べば良いのか分からない」と悩む人は多いようです。転職エージェントを選ぶ際に注目したいポイント、自分に合うかどうかを見極める方法、上手に活用するコツなどを、組織人事コンサルティングSeguros、代表コンサルタントの粟野友樹氏が解説します。

転職エージェントの選び方で重要なこととは?

転職エージェントは、「保有求人数」「転職支援実績」という観点以外に、転職活動を円滑に進める上で「自分に合うかどうか」という要素も重要です。

まずは「自分の希望に合う求人が一定数以上あり、選択肢を多く持てる」という条件で一次スクリーニングを行い、自分が求めるサポートサービスの有無を確認すると良いでしょう。

さらに担当キャリアアドバイザーとの相性も重要です。バックグラウンドや実績、コミュニケーションスタイルが自分に合っているかどうかの見極めも必要でしょう。

転職エージェントの選び方

転職エージェントを選ぶ際、次の5つの観点で、自分に合っているかどうかを判断すると良いでしょう。

選び方1:転職エージェントの規模・種類で選ぶ
選び方2:紹介される求人数で選ぶ
選び方3:転職サポート内容で選ぶ
選び方4:転職支援実績で選ぶ
選び方5:キャリアアドバイザーとの相性で選ぶ

選び方1:転職エージェントの規模・種類で選ぶ

転職エージェントには、さまざまな規模・種類の企業があります。大きく分類すると、次のようなタイプがあります。

  • あらゆる業界・職種の求人を網羅的に扱う「大手・総合型エージェント」
  • 特定の業界・職種の求人を専門に扱う「業界・職種特化型エージェント」
  • 特定の求職者層や企業群を専門に扱う「属性特化型エージェント」
    (例:エリア/外資系企業/スタートアップ/エグゼクティブクラス/第二新卒/未経験・フリーター/女性/ミドル・シニア など)

未経験業界・職種へのキャリアチェンジを目指す場合、あるいは転職の方向性がまだ明確になっていない場合は、「大手・総合型エージェント」の活用が適しているでしょう。多様な業界・職種の求人が揃っているため、キャリアアドバイザーと相談して目指す方向性が見えてきたとき、希望に該当する求人を保有している可能性が高いと考えられます。自分では想定していなかった業界や職種を提案され、選択肢が広がることもあるかもしれません。

一方、目指す業界・職種・企業属性(外資系/スタートアップなど)が明確に決まっている場合は、その領域に特化している中小・特化型の転職エージェントから情報を得るのも良いでしょうです。その業界・職種・属性ならではの応募書類の書き方や、面接対策の具体的なアドバイスを受けられる可能性もあります。

なお、転職エージェントは複数併用するのも一般的です。大手・総合型エージェントと特化型エージェントを組み合わせて利用することで、より多くの求人の選択肢を得られることが期待できるでしょう。

選び方2:紹介できる求人件数で選ぶ

「なるべく多くの求人情報を入手して、比較検討した上で選びたい」と考える人は、保有している「求人数」に着目してみましょう。多くの求人を取り扱っている転職エージェントを活用すると、選択肢を多く持て、その中から「選んだ」という納得感を持って転職を実現できる可能性があります。

求人数は各転職エージェントの公式サイトなどで公開されていることもあるので、確認してみると良いでしょう。求人数を非公開としている転職エージェントもありますが、面談で確認してみても良いでしょう。

選び方3:転職サポート内容で選ぶ

転職エージェントは、転職活動がよりスムーズに進むよう、さまざまな転職サポートを提供しています。ただし、転職エージェントによって得意とするサポートや提供しているサービス内容は異なります。自分にはどのようなサポートが必要かを考え、それに対応している転職エージェントを選ぶことが大切です。

例えば、「転職活動が初めてでやり方が分からない」→「転職活動の流れや職務経歴書の書き方から教えてくれる」、「自分の強みが分からない」→「キャリアの棚卸しの相談に乗ってくれる」、「話すことに苦手意識がある」→「模擬面接を行い、面接の練習相手になってくれる」といったように、自分に合うサポートを提供してもらえるかどうかを確認してみましょう。

選び方4:転職支援実績で選ぶ

自分が希望する業界・職種などについて、転職支援実績がどの程度あるかに注目するのも一案です。転職エージェントによっては、下記のような実績を公開していることもあります。

  • 入社後定着率
  • 年収アップ額・年収アップ率
  • 転職先の企業・業界
  • 転職後の待遇・ポジション
  • 利用者の満足度 など

例えば、長く働き続けたいと思う場合は「入社後定着率」、年収アップを目指すなら「年収アップ額・年収アップ率」が高い転職エージェントに相談してみても良いでしょう。

選び方5:キャリアアドバイザーとの相性で選ぶ

担当のキャリアアドバイザーとの相性も大切な要素と言えます。転職エージェントによって在籍するキャリアアドバイザーのタイプや傾向が異なる可能性もあるため、面談でキャリアアドバイザーのタイプや人柄に注目してみてはいかがでしょうか。「話しやすい」「相性が良い」など、安心して相談できるかどうかを確認してみると良いでしょう。

また、同じ転職エージェントでも、タイプが全く異なるキャリアアドバイザーが在籍しているケースもあります。担当のキャリアアドバイザーとの相性がどうしても合わない場合に、求職者の申し出に応じて担当変更を受け入れる転職エージェントもあるようです。

転職のエージェントを見極める5つのポイント

転職活動を開始するとき、利用する転職エージェントを1社だけに絞る必要はありません。複数の転職エージェントを併用する方法も考えられます。複数社を利用してみて、自分に合うと判断したエージェントに絞り込んでいっても良いでしょう。そこで、自分に合う転職エージェントを見極めるポイントを5つご紹介します。

ポイント1:対応や連絡のペース・頻度が適切か
ポイント2:希望職種や業界に対する知識があるか
ポイント3:提案される求人が希望とズレていないか
ポイント4:親身に対応してくれるか
ポイント5:中長期的なキャリアまで考えているか

ポイント1:対応や連絡のペース・頻度が適切か

転職活動のペースは人それぞれです。「転職を急いでいるので、次々に求人を紹介して、スピーディに対応してほしい」と思う人もいれば、「中長期視点で転職活動に臨むので、急かされたくない」という人もいるでしょう。

最初に希望を伝えた上で、自分にとってほど良い「ペース」「連絡頻度」を汲み取って動いてくれるかどうかに注目しましょう。

ポイント2:希望職種や業界に対する知識があるか

特に、専門性の高い職種に転職を希望する場合や転職したい業界が決まっている場合は、担当のキャリアアドバイザーの職種・業界に対する知識や理解度を確認しておくことも大切です。職種や業界の理解に乏しい場合、転職活動を推進するにあたって十分な情報を得られない可能性があります。また、希望とは異なる求人を紹介されることも考えられます。

職種や業界に対して深い理解を求めるのであれば、特定の職種・業界に特化した転職エージェントを選ぶのも一案です。在籍するキャリアアドバイザーは、業界出身者や業種経験者であることが多く、スキルに関する細かい要望を汲んでくれたり、業界独自の動向を把握した適切な支援を提供してくれたりすることが期待できるでしょう。

ポイント3:提案される求人が希望とズレていないか

提案される求人が希望とズレていないか確認しましょう。希望に沿わない求人を提案された場合は、希望と異なるポイントをキャリアアドバイザーに伝えましょう。提案される求人のすり合わせを行うことで、自分の希望とのギャップが埋まっていく可能性があるでしょう。

それでも希望からズレた求人の提案が続く場合は、そもそも希望に合致する求人が少ないことも考えられます。違和感や気になることがあれば、積極的にキャリアアドバイザーに確認しましょう。

ポイント4:親身に対応してくれるか

キャリアアドバイザーが自分の考えや気持ちに寄り添って、親身に対応してくれているかどうかを見てみましょう。人によっては、転職活動中に不安になる可能性もあるため、「自分の味方でいてくれる」「支えてくれる」という安心感を持てることも大切です。転職活動の「パートナー」として心強く感じられるかどうかを確認してみましょう。

ポイント5:中長期的なキャリアまで考えているか

転職活動をする際には、目先の不安を解消し希望条件を満たす求人を探すだけでなく、中長期的視点で「将来にわたるキャリア」を考えることも重要です。

例えば、「年収アップしたい」という求職者に対し、現職より給与が高い求人を紹介するだけではなく、「一時期年収ダウンになっても、今この経験を積んでおくと先々の年収アップにつながり、生涯年収が増える可能性が高い」といった提案をするキャリアアドバイザーもいます。短期的な視点だけでなく、中長期的にキャリアを構築していく方法を考えてくれるかどうかにも注目してみると良いでしょう。

転職エージェントを上手に活用するための3つのコツ

選んだ転職エージェントをより上手に活用するためには、次の3つのコツを意識しましょう。

コツ1:希望するサポートスタイルを先に伝える
コツ2:希望は正直に伝える
コツ3:希望条件が変わったら遠慮なく伝える

コツ1:希望するサポートスタイルを先に伝える

利用を始める段階で、担当のキャリアアドバイザーに自分が希望するサポートスタイルを伝えるようにしましょう。以下に挙げる例のように「自分は転職エージェントに何をしてもらいたいのか」を伝えるという方法があります。

  • 「転職活動が初めてなので、基本的なところから丁寧にサポートしてもらいたい」
  • 「中長期的なキャリアプランの相談に乗ってほしい」
  • 「スピード重視で、希望条件にマッチした求人だけを紹介してほしい」
  • 「さまざまな可能性を探りたいので、幅広く求人を紹介してほしい」

もちろん、途中で希望を変えても構いません。「今、自分がどのようなサポートを求めているのか」を明示することで、適切な対応をしてもらえるようになり、やりとりが円滑になるでしょう。

コツ2:希望は正直に伝える

キャリアアドバイザーから適切なサポートを受けて転職を実現させるために、希望条件がある場合は、まずは正直に伝えることをお勧めします。希望条件を正しく伝えておかないと、アドバイスや求人の提案といった転職支援も希望からズレてしまう可能性があります。希望条件を伝えた上で、希望が通る可能性について相談すると良いでしょう。

ポイント3:提案される求人が希望とズレていないか確認する

サービス利用時に、提案される求人が希望とズレていないか確認することも大切です。万が一、希望に沿わない求人を提案された場合は、希望と異なったポイントをキャリアアドバイザーに伝えましょう。その上で、希望や要望を改めてすり合わせるようにしましょう。そうすることで、より希望に近い求人を探し出してくれるでしょう。

希望とは異なる求人を紹介されたまま訂正せずにいると、次も希望に沿わない求人を紹介される場合があります。希望と異なる提案を受けた場合は、早々にすり合わせを行い、キャリアアドバイザーが自分と同じ認識を持った状態になるようにしましょう。

コツ3:希望条件が変わったら遠慮なく伝える

転職活動を進めていく中で、目指す方向や希望条件が変わることもあります。しかし「求人紹介が振り出しに戻るので気を悪くするのではないか」などと遠慮して、担当キャリアアドバイザーに言い出せないケースがあります。

しかし、転職活動中に気持ちが変わることは決して珍しいことではありません。遠慮せずにキャリアアドバイザーに気持ちを伝えましょう。

自分に合った転職エージェントを選ぼう

近年、転職エージェントの数が増え、対応職種も多様化しています(※)。比較検討して自分に合う転職エージェントやキャリアアドバイザーを見つけることで、納得感が高い転職活動を進められるでしょう。

「大手・総合型」であるリクルートエージェントでは、幅広い業界・職種の求人を取り扱っています。同業界・同職種への転職はもちろん、これまで培った経験・スキルを異業界・異職種で活かす道も提案しています。豊富な転職サポート実績をベースに、実際の転職事例を踏まえたアドバイスや選択肢を提供しているので、活用してみてはいかがでしょうか。

(※)出典:第1回 「労働市場における雇用仲介の在り方に関する研究会」資料(厚生労働省)
(※)出典:(資料4)労働市場における雇用仲介の現状について(P25)(厚生労働省)

組織人事コンサルティングSeguros 代表コンサルタント 粟野友樹氏

約500名の転職成功を実現してきたキャリアアドバイザー経験と、複数企業での採用人事経験をもとに、個人の転職支援や企業の採用支援コンサルティングを行っている。

記事作成日:2022年08月05日
記事更新日:2023年04月21日
記事更新日:2023年10月19日
記事更新日:2024年04月18日
記事更新日:2024年12月02日
記事更新日:2025年07月02日 リクルートエージェント編集部

※文中の社名・所属等は、取材時または更新時のものです。

リクルートエージェントでは、転職でお悩みの方に適切なアドバイスをお送りしています。また、企業の面接対策や職務経歴書の作成サポートや、スムーズな退職のためのサポートを行っています。お悩みの方はぜひ一度相談に来てみてください。

※文中の社名・所属等は、取材時または更新時のものです。