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【コンサルティング業界】2021年転職市場の展望

2021年の転職市場動向

コンサルティング業界の2021年の転職市場の求⼈・求職者の動きを、業界に精通したキャリアアドバイザーがレポートします。
「2021年の転職市場や業界トレンドを知りたい」「納得感のある転職活動のために、採用動向を知っておきたい」という方はぜひご一読ください。

コンサルティング業界の2021年転職市場の展望

・少しずつ案件は回復し、徐々に採用ニーズも戻っていく傾向。
・金融、通信、セキュリティなどはニーズも強く分野によって採用意欲に濃淡がある。

業界・企業側の動き

新型コロナウイルス禍の影響を受けて、コンサルティング案件が鈍化する傾向にありましたが、一部の企業では案件や採用の動きは回復傾向にあります。
まだ多くはないものの、徐々に未経験採用を再開する流れもあります。比較的採用が活発な部門でいくと、銀行保険を中心とした金融(2025年の崖が迫っているため)、通信(5G、テレワークによる通信増加、セキュリティ需要)、官公庁(行政のIT導入、DXニーズ)、ライフサイエンス(オンライン診療、ワクチン製造)、エネルギー(4つのDへの対応(※1)、ESG対応(※2))、建設(設計や施工管理のDX)分野があります。

金融や通信案件は5月~9月の早くから案件は戻ってきていました。
ソリューションでは、SCM、ファイナンス、SAP、MicrosoftDynamics、Azureなどの基幹パッケージのニーズが強い傾向にあります。
特に特徴的なのは、官公庁関連の案件と採用の動きです。中には、一旦採用は休止したにも関わらず官公庁案件に関わる採用だけは残した企業もあります。
官公庁の案件は、入札などもあり獲得が難しく、案件が取れたとしても業務理解が重要なため経験者は非常に重宝されます。

また、業務改善の案件も無くならず募集は続いており、BPO/BPRのポジションで製造業関連の案件の引き合いは強い状況です。
同様に、ITガバナンスやセキュリティ案件は、在宅勤務の浸透を背景に引き合いが強いでしょう。
コンサルタントの働き方もほぼ在宅勤務になり、社内のミーティングに留まらず社外アポイントもリモートが基本になり、オンラインコミュニケーションでもしっかりと顧客の心を掴み案件を進めることができる方が求められるようになってきています。企業は総じて、ITの経験のある方を求める傾向が強いです。

コロナ禍以前から需要は高かったものの、人々の仕事や暮らしにオンラインが溶け込んでいくことで、課題や新しいサービスの需要が高まり、さらにITの知見が求められるようになってきています。
2021年には、新規ビジネスの創出や、販促の領域でのカスタマーエクスペリエンスを進化させていくような案件も増えていくでしょう。

求職者側の動き

コンサルティングファーム経験者の登録も増えてきており、背景には新型コロナウイルス禍の影響を受け担当していた案件が変わってしまったり進められなくなったという事情があります。
2021年には、コンサルティング案件が戻ってくる兆しもあり、少しずつ活発になってくると考えられます。

(※1)4つのD:Decarbonization(低炭素化)、Decentralization(分散化)、Deregulation(規制緩和)、Digitalization(デジタル化)(※2)ESG:環境(Environment)、社会(Social)、ガバナンス(Governance)の頭文字をとったもの。
【IT通信業界】2021年転職市場の展望
出所:リクルート『リクルートエージェント』転職決定者数の分析

【コンサルティング業界】2021年転職市場の展望
出所:リクルート『リクルートエージェント』転職決定者数の分析

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【参考記事】その他の業界の転職市場動向についてはこちらから
転職市場動向「2021年の展望」|全15業界の新型コロナウイルス禍の動向を解説。

山本 勇太

山本

新卒でリクルート(旧:リクルートキャリア)入社。一貫してリクルーティングアドバイザー領域でヘルスケア・大手IT外資ベンダー・コンサルティング業界などを担当。現在は外資大手コンサルティングファームを中心とした、コンサルティング業界を担当するマネジャーを務める。

横山 賢太郎

横山

新卒でメガバンクに入社。その後リクルート(旧:リクルートキャリア)に入社し大手顧客担当として金融、IT、スタートアップ、コンサルティングなどの業界において、担当Digital組織の立ち上げ支援、AI、IoT、クラウドなどエマージングテクノロジーを活用したトランスフォーメーション支援などの実績を多数創出。自身の転職体験も踏まえて「日々を生き生きと働けるフィット感の高い転職」をモットーに活動。