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転職にベストなタイミングは?キャリアアップの選択肢を広げる見極め方

転職 タイミング

キャリアアップを目指して転職するとき、どのようにタイミングを選べば、より有利な転職ができるのでしょうか?また、転職市場の動向やビジネスシーン、ライフステージの節目にも、転職に適したタイミングはあるのでしょうか?

さまざまな転職タイミングの見極め方について、人事コンサルティングSeguros 代表コンサルタント粟野友樹氏が解説します。

転職のタイミングを考えるときの基本とは

年代に相応な経験が「できた」「できる」がポイントに

長期スパンでキャリアについて考えたときに「自分は何歳ごろ転職するのがいいのだろうか」と思い悩む人は多いのではないでしょうか。

本当にベストなタイミングは人それぞれなので一概には言えませんが、仮に今の会社で「まだできることがある」という実感があり、成長の実感がある場合は、現職でもっと実績を積んでから転職しても良いでしょう。逆に、欲しい経験が積めず成長感が得られない場合は、その経験ができる場を求めて転職を検討しても良いかもしれません。

また、転職のタイミングを「年代」という視点で捉えた場合、「自分の年代に相応しい経験や、必要とされるスキルを積めているかどうか」はひとつの目安になります。
基本的に即戦力が要求される中途採用においては、年齢が上がるほど求められる経験やスキルも高度になり、レベルが上がっていきます。自分のスキルレベルが同世代と比べてどのような水準にあるのかを、求人情報に照らし合わせて考えてみても良いかもしれません。

年代によって企業が重視するスキルは変化する

では、各年代に企業が期待するのはどんな能力なのでしょうか。
企業が採用をする際に重視するポイントは、大きく分けると4つあります。

1)ポテンシャル…基礎学力や素養、職務遂行能力
2)スタンス…仕事に対する価値観や考え方
3)ポータブルスキル…業界問わず生かせる仕事の強み(例:対人コミュニケーション力・交渉力・問題解決力など)
4)テクニカルスキル…専門性が高く特定の領域で発揮されるスキル

年代によって求められる要素は企業によっても違いますが、一般的には次のようなスキルが期待されています。詳しくは後述しますが、これらにマッチする経験やスキルを身に付けていれば、転職での選択肢が広がり、成功する可能性も高くなるでしょう。

20代…ポテンシャル、成長意欲、ポータブルスキル
30代…ポータブルスキル、マネジメント力を含めたテクニカルスキル
40代…マネジメントスキル、高度な業務スキル、専門性

以下より、年代別に転職のタイミングを考える際のポイントついてご紹介します。

20代の転職タイミングと必要になるスキル

第二新卒と20代後半では企業の求めるものが変化する

20代の転職の場合、入社1年〜3年程度の「第二新卒」と、その上の20代後半とでは、企業が求めるスキルや能力が違います。第二新卒は、企業にとって新卒採用の補完という位置づけもあり、採用ではポテンシャルや仕事への意欲が重視されます。20代後半は、ビジネスの基本をひと通り身につけ、リーダー経験のある人もいながら、変化に対応する柔軟性もある年代と見なされています。ポテンシャルだけでなく、汎用的なポータブルスキルも重視され、即戦力性や、リーダーポジションを見据えた採用も増えていきます。

第二新卒の転職はこう考えよう

第二新卒の採用では、仕事に対するスタンスやポテンシャルを中心に評価されるため、業種や職種を変えるキャリアチェンジにも挑戦しやすい時期です。3年ほど上の先輩を見て「この会社では成長が難しいかもしれない」と感じたら、第二新卒のうちに転職するのも1つの考え方でしょう。
しかし、3カ月や半年などあまりにも在籍期間が短すぎると、採用担当者に「入社してもすぐに辞めてしまうのでは」という懸念を与える可能性があります。また、実務経験が少なすぎて、基礎的なビジネススキルが新卒と同等では、なかなか評価は上がらないでしょう。

多くの企業は、新入社員に対して最初の数年で幅広い経験を積ませようとします。その結果、同じ第二新卒でも1年目と3年目の社員のスキルには大きな差があります。精神的に追い詰められるほど労働環境が悪い場合は別として、少しでも自分に得るものがあれば、急いで転職を選ばない方が得策かもしれません。今の職場である程度経験を積むことで、転職先の選択肢を増やせる可能性があることも知っておくとよいでしょう。

20代後半はキャリアアップ転職の適期

実務経験を積んで即戦力としても期待でき、新しい環境にも馴染みやすい20代後半は、企業のニーズも高く、キャリアアップへの転職がしやすい年代だと言えます。プロジェクトをリードした、社内で評価される成果を出したなど、自分の中で「やり切った」と実感できる経験をしたときが、ひとつの転職タイミングになるかもしれません。
たとえ特別な成果はなくても、資格を取る勉強をしたことや、仕事の中で自分なりに追求してきたことをしっかりと掘り下げしてアピールに繋げれば、希望通りの転職ができる可能性は十分にあります。

30代の転職タイミングと必要になるスキル

マネジメントを経験できたかどうかが1つの目安

30代は、リーダーや管理職など、メンバーをマネジメントするポジションに就く人が増える年代です。それに伴い、採用でも即戦力性が求められ、汎用的なポータブルスキルだけではなく、マネジメント能力や、職種によっては専門知識も重視されるようになります。
特に30代の後半になると、マネジメントの経験があるかないかが転職の選択肢に大きく影響します。キャリアアップの転職を目指すのであれば、なるべく早くマネジメント業務を経験しておくことをお勧めします。たとえ役職についていなくても、何らかのプロジェクトのマネジメントを務めた経験は評価の対象になるでしょう。

「必要な経験ができない」ときも転職タイミング

まだマネジメント経験がない場合は、社内公募のリーダーに手を上げてみたり、大手であればグループ企業に出向して必要な経験を積んだりといったことも考えられます。
また、現職で思うようにマネジメント経験を積めないようなら、経験を積める会社に転職してステップアップしていく方法もあります。大手企業の30代男性社員の転職事例では、課長職であっても決定権があまりない管理職だったため「自分の力で事業を押し進めるマネジメントを経験したい」と、小規模なスタートアップへと転職しました。このように「欲しい経験を取りに行く」ことも、30代によく見られる転職タイミングのひとつです。

40代の転職タイミングと必要になるスキル

マネジメント力や専門性がより重要になる

40代の採用で重視されるのはマネジメントスキルと専門知識。管理職から管理職への転職になることが多く、「自社でマネージャークラスの人材が育っていない」「既存事業を革新したい」といった事情から、その仕事に相応しい能力が求められます。経験・実績における採用側の基準値も高いですが、特定領域で発揮する専門性の高いスキルがあれば、40代でも転職の可能性は広がるでしょう。

一方で40代はライフステージが大きく変化する年代。パートナーのキャリアや子どもの教育、親の介護などの事情で働き方を変える必要性が生じることもあります。さらに40代が転職する場合、当初は年収が下がることも多いものです。
一昔前に比べて40代はかなり転職しやすくなってきましたが、それでも応募できる求人数自体が20代や30代よりも少なくなります。自分の意志だけでなく家族の理解も必要であり、タイミングの見極めは難しいものですが、検討したうえで「得るものの方が大きい」と判断したときは、できるだけ早く行動に移すことをお勧めします。

非公開求人へアンテナを張り待つことも必要

部長職や部門長職等の募集となると、転職サイトからの求人は少なくなり、多くが非公開求人となります。これまでのマネジメント経験を活かし、自分にあった転職先とマッチングするためには、転職エージェントの利用がお勧めです。
転職エージェントは非公開の求人情報を数多く持っています。求職者にキャリアカウンセリングを行ったうえで、その人のスキルや経験がマッチする求人を紹介してくれるので、効率よく転職活動を進めることができるでしょう。キャリアアドバイザーと綿密に連携し、転職市場の動きを見ながらチャンスを待つのも1つの方法です。

転職のタイミングに関するQ&A

Q.転職のタイミングは何月がいい?最適な時期はある?

A. 転職市場の一般的な傾向を見てみると、求人数が増えるのは1月〜3月と、9月〜10月の年2回と言われています。例えば平成29年〜31年(令和元年)の統計を見ると、1年の中で新規求人数が最も多いのは10月(29年、30年)もしくは3月(31年)。有効求人数ではどの年も3月と10月にピークがあります。
出典:厚生労働省 職業別一般職業紹介状況[実数](除パート)

1〜3月は新年度が始まる4月に向けて、体制づくりを目的とする採用が活発になります。採用計画を達成するための求人のほか、年度末で退職する社員の欠員補充のニーズもあります。9月〜10月は、上半期の業績をふまえた下半期の事業戦略が立てられ、採用計画が修正されることによって求人が増えます。また、人事異動によってできた空きを補う求人もあります。

ただ、こうした傾向はあるものの、自分が入りたいと思う企業がいつ募集をするかは求人数の増減からは予測できません。従って、自分が転職を決断したときや、仕事の引き継ぎがしやすい時期を優先して転職時期を決めることをお勧めします。市場動向は参考程度にとどめ、自分にとってのベストタイミングを見極めましょう。

Q.ボーナスをもらって転職したい場合のタイミングは?

A. 一般的に「支給日時点での在籍」がボーナスをもらえる条件になるので、支給日以降に退職願いが出せるよう、転職活動を進めましょう。たとえば夏のボーナス支給が7月10日だとして逆算すると、4〜5月に活動を開始して7月中旬までに内定を取り、退職申し出、引き継ぎを経て9月入社というスケジュールが考えられます。ただ、内定が予想外に早く出てしまい、転職先から支給日前に入社して欲しいと言われて困ったケースも。ボーナスをもらうことにこだわるなら、その点は注意した方がよさそうです。

Q.大きなプロジェクトが進行中。転職タイミングは?

A. 途中で抜けて転職するのも、「周りに負担を掛けたくない」「やり遂げたい」と最後まで続けるのも、基本的には個人の意志で決めることです。ただ、プロジェクトの終了時期が遅れたり、終了後すぐに他のプロジェクトにアサインされたりする可能性も大いにあります。転職市場は常に動いているので、プロジェクトの区切り等にこだわりすぎると、転職のチャンスを逃すかもしれません。プロジェクト終了時期の目安を押さえながら、希望の募集があればすぐに動けるように求人をチェックすることをお勧めします。

Q.昇進や昇給を控えている場合の転職タイミングは?

A. 例えば昇進してマネージャーになり、キャリア的に価値のある経験が積めるのであれば、現職で実績を積んでから改めて転職を考えてみてはいかがでしょうか。また、昇給で希望していた年収に届くのなら、とりあえず転職は見送る手もあります。待遇が向上することによるメリットが自分の中で大きければ、現職に留まる方が納得感があるかもしれません。
ところで、現職での昇進・昇給の予定を利用して、転職の条件交渉を有利に進めようとする方もいますが、まだ実績がない時点では、応募先企業の評価には影響しないと考えた方が良いでしょう。

Q.転職後すぐにまた転職したい。しても大丈夫?

A. もちろん転職しても大丈夫です。例えば「入社してみたら雇用形態が違った」など、募先企業が納得できる理由があれば、転職後すぐに転職することも比較的しやすいでしょう。また、現職で働き続けると心身の不調をきたしてしまうような場合は、再び転職することも含めて早めに対応する方がよいでしょう。
ただ一般的には短い期間で転職を繰り返すと、企業から「中長期の就業は難しい人なのかな」「新しい環境に馴染みにくいのだろうか」と懸念を持たれてしまいがちです。安易に次の転職に踏み切る前に、まずは現職側とコミュニケーションを取り、状況を改善することを考えてみましょう。

Q.結婚や出産を考えている場合の転職タイミングは?

A.「前が良い」「後が良い」と一概には言えませんが、独断で決めることだけはお勧めできません。まずはパートナーや親族に転職の意志と希望時期について説明し、賛同を得ることが第一でしょう。ただ、出産に関しては、子育てしながら安定して働けるタイミングを慎重に見極めることをお勧めします。例えば、多くの企業では1年間在籍しなければ育児休業を取得することができないので、転職してすぐに妊娠してしまうと、部分的に育休が取れない恐れがあります。制度面も含めて中長期的に考えましょう。

Q.住宅購入を考えている場合の転職タイミングは?

A. 注意したいのは、転職してすぐには住宅ローンが組みにくいこと。金融機関の審査では、今の会社に2〜3年在籍していることが条件になることも多いからです。最近は基準が緩和される傾向にあるようですが、できれば転職前に住宅ローンの手続きを済ませておくことをお勧めします。また、転職による収支を検討して、住宅ローンの返済が続けられるかどうかも確認しましょう。

組織人事コンサルティングSeguros 代表コンサルタント 粟野友樹氏
約500名の転職成功を実現してきたキャリアアドバイザー経験と、複数企業での採用人事経験をもとに、個人の転職支援や企業の採用支援コンサルを行っている。

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