転職エージェント トップ > 転職成功ガイド > 転職準備 > やりがいのある仕事は? 特徴と見つけ方|仕事内容・業界・職種ランキングも紹介

やりがいのある仕事は? 特徴と見つけ方|仕事内容・業界・職種ランキングも紹介

やりがいのある仕事

「やりがいのある仕事に転職したい」と思っても、どのような仕事があるのか、どのように探せば良いのかわからず悩んでいる人も多いようです。やりがいのある仕事を求めるなら、まずは自分にとってのやりがいとは何かを考えてみましょう。やりがいのある職種例、やりがいのある仕事を見つける方法について、組織人事コンサルティングSeguros、代表コンサルタントの粟野友樹氏が解説します。

やりがいのある仕事とは?代表的なケース

「やりがいがある」とは、取り組んでいることに対して充足感や手応えを感じられ、張り合いがある状態を指します。

仕事において、どのようなことに「やりがい」を感じるかは人それぞれです。その人が置かれている状況や経験値、スキルの量や質によっても「やりがい」の内容は変わっていくものです。「やりがいのある仕事に就きたい」と考えている場合は、まず「今の自分にとってのやりがい」を明らかにすることから始めてみると良いでしょう。

どのような状況で仕事のやりがいを感じられるのか、以下に一例を挙げています。自身にとってのやりがいがどれに近いのかを考えてみましょう。

好きなこと・楽しいことを仕事にできている

自身が「好き」「楽しい」と感じられる仕事に就けていると、ストレスを感じることが少なく、熱中して取り組めて、充実感を味わえるでしょう。

規模の大きな仕事に携われる

自社や顧客、さらには社会や人々の生活に大きな影響を与えるようなスケールの仕事に携わることで、貢献できていると強く実感できたり、自身の成長の手応えを感じられたりする人は多いようです。

チームの一体感を得ながら働きたいタイプの人にとっても、大規模プロジェクトを通じてさまざまな人と協業できることに満足感を得られるでしょう。

会社や顧客、社会から評価される

自身の働きや成果が、上司・同僚・顧客・会社などから正当に評価され、褒められたり表彰を受けたりする場面でも、やりがいを実感できるでしょう。高く評価され、信頼を獲得すると、信頼に応えるためさらに頑張ろうという意欲も湧いてくることもあります。さらに、評価が報酬に反映されれば、納得感を持って仕事に取り組めることもあるでしょう。

会社や顧客、社会に貢献している

自分の働きや成果によって、会社や顧客から感謝されると、人の役に立てる喜びや自身の存在意義を実感できるものです。周囲の人や顧客から頼りにされる存在になることで、自分の能力への自信が高まり、よりモチベーションアップにつながるのではないでしょうか。

さらに広い視点で、自身が手がける商品やサービスによって社会や人々の生活をより良いものにしていくことに、大きなやりがいを感じる人もいます。

活躍し成長実感を得られる

自分の能力や強みを発揮して活躍し、さらに自分の成長を感じられることもやりがいの一つです。「これまでできなかったことができるようになる」「目標を達成できるようになる」など、前を進んでいる手応えがあると喜びを実感できるでしょう。

自身の成長により、思い描いているキャリアビジョンの実現に近づくと、よりモチベーションが高まると考えられます。

理想的なワーク・ライフ・バランスを実現できている

仕事そのものの充実感だけでなく、「希望通りの働き方ができている」「時間を柔軟に使える」など、理想的なワーク・ライフ・バランスを実現できていることも、やりがいにつながることがあります。

仕事内容の満足度ランキング

「仕事に満足している=仕事にやりがいを感じている」とも捉えられます。そこで、リクルートエージェントがビジネスパーソン約18,000人を対象に実施した「仕事満足度調査」の結果から、満足度の高かった職種をお伝えします。

調査では「仕事内容」「給与・待遇」「労働時間(残業・休日など)」「職場環境(社風・周囲の社員など)」の5つの指標別にランキング。特に「やりがい」に関わる「仕事内容」の指標に着目し、上位10職種をご紹介します。

1位 受付

【職種の特徴】
来訪者の応対や案内、電話やメールへの対応が主な仕事。送迎車の手配や応接室管理や備品管理なども行う。

【コメント】

  • お客様と直接関わる仕事でやりがいがあり楽しい(30代 男性)
  • 事務と接客のバランスが良い (50代 男性)

2位 法務・知財

【職種の特徴】
法務は企業の契約・法律に関する管理、知財は特許権・著作権・商標権などの取得や管理を行う。

【コメント】

  • 社会の役に立っている実感があるから(30代 男性)
  • これまでの経験・知見が活かせている実感がある(50代 男性)

2位 編集・ライター・制作管理

【職種の特徴】
書籍・雑誌や電子書籍、Webメディアなどのコンテンツの企画から取材・執筆・制作に携わる。

【コメント】

  • さまざまな領域の知識が身につく(20代 女性)
  • 裁量の範囲が広く、興味のある分野の深掘りもできるため(20代 男性)

4位 ITアーキテクト

【職種の特徴】
企業のビジネスにおけるIT課題を分析し、情報システム化要件としてITアーキテクチャを設計し、解決する。

【コメント】

  • 顧客のビジネス課題解決に携われるやりがいがある(20代 女性)
  • 経営に近い立場でITスキルを活用できるので成長を感じる(30代 男性)

5位 製品開発・ASP

【職種の特徴】
製品やASP(アプリケーション・サービスプロバイダー・インターネット上で提供されているサービス)開発に携わる。

【コメント】

  • 製品開発に携われる開発が楽しい(30代 男性)
  • 自分の好きな製品の開発を担当できてやりがいがあり、成長の実感もある(30代 男性)

5位 教師・保育士・インストラクター

【職種の特徴】
学校や保育園、専門スクール・クラブなどで、自身の知識・スキルを活かして人に物事を教え、指導、保育などを行う。

【コメント】

  • 子どもにものごとを教える仕事が好きだから(40代 男性)
  • 喜んでもらえてやりがいがある(20代 女性)

7位 ビジネス系コンサルタント

【職種の特徴】
顧客企業の事業の経営や業戦略を分析し、新規事業の提案や改善を提案・コンサルティングを行う。

【コメント】

  • 顧客の課題を解決できたときに達成感を感じるから(30代 男性)
  • 専門性が高い仕事だから(40代 男性)

7位 IT・システムコンサルタント

【職種の特徴】
顧客のIT企画やシステム開発の課題を分析・提案・設計を行う。

【コメント】

  • 提案したシステム改善が採用されたときにやりがいを感じる(30代 女性)
  • 技術だけでなく、ビジネス的なスキルが磨かれるから(30代 男性)

7位 調理師・パティシエ

【職種の特徴】
調理師は食材の仕入れや食材の仕込み、調理・盛り付けなどの料理全般、パティシエは洋菓子に特化した料理の仕事。

【コメント】

  • 自分が作った料理で人に喜んでもらえるから(50代 男性)
  • パティシエという、この仕事が好きだから(40代 男性)

10位 医療事務

【職種の特徴】
医療機関で医師や看護師のサポート、患者の応対、カルテ管理、医療費の請求業務など、受付・会計などを行う。

【コメント】

  • 患者やスタッフに感謝されたときにうれしくなるから(20代 女性)
  • 専門知識を活かせていると感じているから(20代 女性)

(※)出典:「仕事満足度ランキング」(株式会社リクルート 現:インディードリクルートパートナーズ)

やりがいのある仕事を見つける方法とは?

やりがいのある仕事を見つける方法をお伝えします。アプローチの仕方は大きく3つ。注目する観点は「自己分析」「現職(前職)経験」「第三者」です。以降で、3つの方法について詳しく解説します。

見つけ方1:自己分析からやりがいのある仕事を見つける

自己分析によって、自分の価値観や志向に目を向けることで、やりがいと感じるポイントを確認します。

やりがいを感じた経験を書き出す

過去の経験を振り返り、自分が好きなこと、楽しいと感じたこと、熱中したこと、人から褒められたこと、評価されたことなどを書き出してみましょう。そのときの状況なども思い出し、「なぜそう思ったのか」「なぜ評価されたのか」「どのような喜びや楽しさ、達成感を味わったのか」まで考えてみることが大事です。

やりがいのある仕事を探す際には、それらに当てはまるかどうかを判断基準にしてみると良いでしょう。

できること・得意なことを書き出す

自分にできること・得意とすることを書き出していきましょう。これまでの経験を振り返り、うまくこなせたことや得意だと感じること、やりたいと思ったことについて、その理由や背景なども含めて考えてみることで、より明確化できるでしょう。

できることや得意なことに当てはまる仕事の場合は、成果や評価などにつながりやすい傾向があり、そこにやりがいを感じられるかもしれません。

やりたいこと、やってみたいことを書き出す

やりたい仕事や職種、携わってみたい業界や事柄、仕事を通じて実現してみたいことなどを書き出してみましょう。

強くやりたいと思うことや実現できそうなことに限らず、興味や憧れなども含めて「やってみたい」と感じたことなども書き出していくことで、やりたい仕事を探す視点を広げられるかもしれません。

 逆に、やりがいを感じなかったことも書き出す

好きなことやできることなどとは反対に、やりがいを感じなかったことや苦手だと感じたこと、続けられなかったことなどを書き出すことも大事です。

「なぜ興味を持てなかったのか」「どのような点に苦痛を感じたのか」などもしっかりと振り返って考えてみることで、やりがいを感じられない仕事のポイントが見えやすくなるでしょう。

書き出したことの共通点を探す

上記を書き出したら、その共通点を探してみましょう。自身が仕事において大切にしたいことが浮かび上がり、自身が何にやりがいを感じるかをつかめるでしょう。

見つけ方2:現職(前職)経験から、やりがいのある仕事を見つける

現職(前職)の経験をベースにやりがいを感じられる仕事を明らかにする手法として、「4象限マトリクス」を紹介します。営業職の方を例として用意しました。以下のステップを参考に実践してみましょう。

「やる気」「結果」を軸に業務を4つに振り分ける

やる気と結果を軸にした4象限マトリクス
(※)作成:編集部

上の図を参考に、縦軸「やる気が上がる・上がらない(=感情)」と横軸「結果が出せる・出せない(=成果)」の2軸で4象限マトリクスを作りましょう。そこから、これまで経験してきた業務を一つひとつ振り返って4つに分類し、当てはまると思われる位置にどんどん書き出していきます。

また、横軸の「結果が出せる・出せない(=成果)」に書き込む業務について、「自分が手がけている業務は、仕事の成果を数字で測れないため、結果を出せたかどうか判断しにくい」と思うケースもあるでしょう。そのような場合は、結果を出せた業務については、「周りの人に褒められたり、感謝されたりしたこと」などを書き、結果を出せなかった業務については「周りの人からサポートを受けることが必要だったことや、改善・修正すべき点の指摘を多く受けたこと」などを書くと良いでしょう。

「やる気が上がる」「結果が出せる」業務に注目する

4象限マトリクスに全て書き込んだ後は、右上の枠に書き込んだ内容を確認してみましょう。「やる気が上がる仕事であり、かつ、結果が出せている」というコーナーに分類されているため、今のあなたにとって「やりがいのある仕事」と言えるでしょう。

冒頭でも触れたように、「やりがいがある」とは仕事に充足感や手応えを感じられ、張り合いがある状態のことを指します。つまり、「やる気」を出せるだけでなく、「成果」につなげられ、それを評価されることによって「やりがい」が醸成されると考えられます。

上の図の例では、やりがいのある仕事は「関係性の深い顧客に対して、自分が主となり、中長期の提案、深耕営業が実って成果につながる」仕事と言えるでしょう。右下に「営業で成績を上げる」が分類されていることから考えると、「単純に数字を上げるだけでは面白みを感じず、顧客との関係性構築や受注までのプロセスにやりがいを感じる」ということが見えてくるでしょう。

そして、この業務に注力し、ブラッシュアップしていくことで、今まであまり感じなかったやりがいをより強く意識できるようになるかもしれません。例えば、「顧客との関係性をより強固にするために、何をすれば良いのか?」と考え、努力・工夫することで自身の強みがさらに磨かれ、やりがいを感じる場面を増やせるでしょう。

見つけ方3:第三者の視点から、やりがいのある仕事を見つける

視点を、自分以外の第三者に移してみることで、新たな「やりがい」の発見につながることもあります。次のアクションを試してみましょう。

他者から褒められたことを思い出してみる

これまで、他者からどのようなことで褒められたかを思い出してみましょう。それが自身の強みであり、それを発揮できる仕事は何かを考えることで、やりがいを見出せるかもしれません。

周囲の人に自分の特性や強みについて聞いてみる

上司や先輩、同僚に「自分はどのような仕事をしているときに充実しているように見えますか」と質問し、客観的な意見をもらうことで、意外な自分の特性や強みに気づけるかもしれません。また、家族や友人など、自分のことをよく理解している人に「自分に向いていることは何か」「どのようなことに取り組んでいるときが楽しそうだったか」などを質問してみる方法もあります。

周囲の人から見た自分の姿をヒントにして、やりがいを感じられそうな仕事を探してみることもできるでしょう。

自分の目標となる人を見つける

職場の上司や先輩、友人・知人など、周囲に自分の目標になりそうな人を見つければ、将来目指したい姿をイメージしやすくなるでしょう。

目標の一例として、「尊敬できたり、憧れたりするような活躍をしている」「自分が目指すポジションに就いている」「理想的な働き方で人生を充実させている」「仕事に取り組む姿勢や理念などに共感する」などが挙げられます。目標とする姿を実現する方法を考えることで、やりがいのある仕事が見つかるかもしれませんし、今の会社を辞めずに仕事のやりがいを感じられる可能性もあります。

身近にいないと感じた場合は、世の中に知られている著名な人物などを目標にすることもできるでしょう。

実際に働いている人に話を聞いてみる

上司や先輩、同僚、社内で活躍する人物などに、今の仕事や職場で感じているやりがいについて話を聞く方法もあります。

自分では気づかなかった仕事のやりがいが見えてくるかもしれません。また、異業界・異業種で働く友人・知人などにも同様に話を聞き、どのようなやりがいがあるのかを質問してみるのも良いでしょう。そこで自分が共感したことや、やってみたいと思ったことをヒントに、やりがいのある仕事を探すこともできるかもしれません。

仕事選びに迷ったら転職エージェントに相談しよう

転職エージェントに相談し、第三者の目線で「やりがいを感じる仕事は何か」を紐解いてもらうのも一つの方法です。転職エージェントでは、キャリアの棚卸しや転職先に望む条件を整理するなど、さまざまなサポートを受けられるケースもあります。

転職支援のプロから客観的な意見をもらうことで、自分にとってのやりがいを感じるポイントや発揮できる強みなどを発見しやすくなるでしょう。そして、そこにマッチする仕事にどのようなものがあるのかを教えてもらうことで、今まで視野に入っていなかったやりがいのある仕事が見つかるかもしれません。

組織人事コンサルティングSeguros 代表コンサルタント 粟野友樹氏

約500名の転職成功を実現してきたキャリアアドバイザー経験と、複数企業での採用人事経験をもとに、個人の転職支援や企業の採用支援コンサルを行っている。

記事作成日:2020年09月07日
記事更新日:2024年12月28日
記事更新日:2025年09月18日

※文中の社名・所属等は、取材時または更新時のものです。

リクルートエージェントでは、転職でお悩みの方に適切なアドバイスをお送りしています。また、企業の面接対策や職務経歴書の作成サポートや、スムーズな退職のためのサポートを行っています。お悩みの方はぜひ一度相談に来てみてください。

※文中の社名・所属等は、取材時または更新時のものです。