採用企業への年収の交渉はなかなか切り出しづらいもの。「どの程度具体的に伝えるべきか」「企業の印象を損なわないか」「どのタイミングで伝えるべきか」など、迷っている方も多いのでは。転職エージェントのキャリアアドバイザーに、年収の交渉を依頼するポイントをご紹介します。
転職エージェントの担当者に年収・給料の交渉はできる?
言い出しにくい条件面の交渉を担当のキャリアアドバイザーが代行し、求職者の方が直接企業の採用担当者に確認する必要がないことは、転職エージェントを利用するメリットのひとつです。
一般的に、年収は内定時に提示されることが多く、年収にこだわりがある場合は、内定が出る前に転職エージェントの担当キャリアアドバイザーに相談しておいた方が良いでしょう。
キャリアアドバイザーは企業の採用の背景や経緯を把握しているため、年収交渉をするべきかどうか、どのタイミングで行うかを含めて、交渉の進め方をアドバイスします。
企業によっては年収テーブルが明確に定められており、採用しているポジションで例外となる年収を許容できない可能性も。
こうした場合、キャリアアドバイザーに年収交渉を依頼したとしても、必ずしも年収が上がるわけではありません。また、年収交渉を受け入れられなかったからといって、企業からの評価が低いわけでもないのです。
たとえ年収アップに成功したとしても、その分採用企業の期待値も上がるため、入社後のプレッシャーにつながることも。そのため、どこまで年収にこだわるのかをよく考えた上で、進め方をキャリアアドバイザーに相談することをお勧めいたします。
年収交渉のポイントと注意点
転職エージェントのキャリアアドバイザーに年収の希望や条件交渉を伝える際のポイントをまとめました。転職で年収アップを目指している方は、ぜひご確認ください。
① 年収交渉は、内定が出る前に
内定は、年収も含めて決定されることが多いため、内定後に年収の交渉をしてしまうと、最悪の場合、内定の取り消しにつながる可能性も。そのため、年収にこだわりがある場合は、選考が進む早い段階で、あらかじめキャリアアドバイザーに相談しておきましょう。
② 最低条件と希望条件を明確に
年収は、「これだけは譲れない」という最低条件と、「できればこのくらい欲しい」という希望条件に切り分けて、キャリアアドバイザーに明確な基準を伝えておきましょう。
年収は高いに越したことはありませんが、妥当な範囲を擦り合わせておかないと、なかなか内定には結びつきません。転職市場の給与相場を知っていることも、転職エージェントの強みです。
まとめ
転職で実現したい目的のひとつに、「年収アップ」を挙げる方も多いのでは。もちろん、人生を豊かにし、長く働き続けるためにも給与は大切な条件のひとつです。
ただし、多くの会社に仕事の成果や評価によって給与が上がる制度があり、転職時の年収はあくまで通過点に過ぎません。入社後の努力だけでなく、職場の働きやすさや仕事内容、会社の業績や経営方針などによって、年収は変わっていく可能性が高いのです。
また、最初から年収にこだわりすぎてしまうと、入社後に求められるハードルも高くなります。どの程度の「年収アップ」を実現したいのか、事前にじっくり考えておきましょう。状況に応じて、ご家族に相談しておいてもいいかもしれません。
意向がまとまったら、キャリアアドバイザーに相談しながら進めることで、満足度の高い転職を実現できるのではないでしょうか。