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「風通しの良い職場」とは?面接で「働きたい職場環境」を聞かれた時の回答例

風通しの良い職場

職場で多様な部門の担当者とコミュニケーションを図ることによって、新たな知識やアイデアを得て自己成長を実現したいと考える方も多いようです。そこで、人事コンサルティングSeguros 代表コンサルタント粟野友樹氏に、「風通しの良い職場」のメリット・デメリットや、面接で「働きたい職場環境」を聞かれた場合の回答例についてお伺いしました。

風通しの良い職場とは「意思疎通」のしやすい職場のこと

求人や企業の採用ページなどに、「風通しの良い職場です」と書かれているのを見たことはありませんか? 「風通しの良い職場」と似たような表現として、「フラットな職場」「オープンな職場」と言われることもあります。

風通しの良い職場とは、組織や人間関係に壁がなく、意思疎通のしやすい職場を指します。部門ごとに縦割り化が進んでいたり、階層構造が明確だったりする企業の場合は、上下のみのコミュニケーションが中心になりやすく、横や斜めのコミュニケーションが成り立ちにくいという傾向があります。その結果、情報流通が一方通行になって知識に偏りが出たり、特定の人間関係しか構築できず、チームや組織の集合知が発揮しにくくなったりします。そのため、多くの企業では、風通しの良い職場づくりを目指して、様々な制度やイベントなどを設け、縦・横・斜めのコミュニケーションを活性化するように取り組んでいます。

風通しの良い職場のメリット・デメリット

職場環境の風通しが良くなると、どのような効果が生まれるのでしょうか。風通しの良い職場のメリットとデメリットを解説します。

風通しの良い職場のメリット

意思疎通がしやすいと、職場が抱える問題点や商品・サービスの課題など、メンバーが感じた疑問や不満を早期に汲み取ることができるため、スピーディに問題解決を図ることができます。また、他部門と連携する際も、事前の調整にかかる手間を省くことができるので、組織の生産性が高まります。

メンバーとしてのメリットは、様々な組織・役割の従業員とコミュニケーションを図ることで社内の人脈を増やし、多くの知識を得ることができる点。また、所属する組織の人間関係がうまくいかなかったとしても、他部門に相談することで解決の知見を得ることができます。

管理職や部門責任者としても、所属するメンバーが何を考えて仕事をしているのかを把握しやすくなるため、不満やストレスを溜め込んで退職してしまうといったリスクを回避することができるでしょう。

風通しの良い職場のデメリット

コミュニケーションが活発化して情報流通が盛んになるのはメリットばかりではありません。例えば、「主力商品が来期値上げになるらしい」「○○さんが退職するらしい」など、正式に発表するタイミングではなく、まだ組織内に留めておきたい未確定の機密事項が、他部門に漏れるリスクがあります。また、コミュニケーションが活発化する半面で、雑談が増えて生産性が悪化する、組織の緊張感が損なわれる、などのデメリットもあります。

そのため、風通しの良い職場であっても、秩序を維持し生産性を高めるために、一定の規律や行動規範を設けることが重要とされています。

面接で「どのような職場で働きたいですか」と聞かれた時の回答例

面接で、職場環境に対する希望を問われることがあります。風通しの良い職場で働きたい場合は、どのように答えたらいいのでしょうか。この質問の意図と回答例をご紹介します。

「どのような職場で働きたいですか」という質問の意図

「どのような職場で働きたいですか」という質問は、求職者の人物タイプ(価値観や志向性)が自社にマッチしているかを見極め、どのような職場環境であれば力を発揮できるのかを確認したいという意図があります。そのため、「風通しの良さ」を伝えたい場合、ただ単に「風通しの良い職場で働きたいです」という回答では不十分。事前に応募企業の求人や採用ページに目を通しておき、自身が望む職場環境と応募企業との接点を探しておくことが重要です。例えば、応募企業の求人が「役職に関わらず『○○さん』と呼ぶフラットな職場です」と書かれているのであれば、「様々な部門を巻き込んで仕事をするのが得意なので、フラットで風通しの良い職場で働きたいです」など、接点と根拠を意識して伝えましょう。

「どのような職場で働きたいですか」と聞かれた時の回答例

営業の回答例

営業として、現場で得た顧客の声はスピーディに商品企画やカスタマーサポートに届けるようにしています。現場の声を集めることで、より良い商品設計やサポートに繋がるからです。そのため、できるだけ風通しが良く、オープンな職場で働きたいと考えております。

ITエンジニアの回答例

プロジェクトによっては、本当に必要な機能なのか疑問を感じる仕様もあります。もちろん要件定義書のままに開発することも可能ですが、エラーや事故を防ぎサービスの品質を高めるために、部門をまたいで議論ができるような風通しの良い職場を希望しております。

企画の回答例

自分は机の上でずっと考え込んでいるよりも、様々な人にアイデアを伝え意見をいただくことで、より良い企画を立案することができます。そのため、風通しの良く、役割や立場を超えて率直なご意見をいただくことができる職場で働きたいと考えております。

どのような職場で働きたいのか、具体的にイメージしておこう

職場の雰囲気や人間関係は、入社後に長く働き続けるために重要な要素です。そのため、自分がどのような職場で働きたいのか、事前に明らかにしておきましょう。

また、応募する企業の職場の雰囲気を知るために、転職エージェントを活用するという方法もあります。転職エージェントのキャリアアドバイザーは、職場の雰囲気や制度など、求人に記載されていない情報を持っています。例えば「オフィスはフリーアドレス制で、従業員は自分の好きなところに座っている」「代表が気さくな人物で、従業員とフラットに話すための『語る会』を月に1度設けている」など、転職先の見極めに有効なアドバイスを受けられるでしょう。

組織人事コンサルティングSeguros 代表コンサルタント 粟野友樹氏


約500名の転職成功を実現してきたキャリアアドバイザー経験と、複数企業での採用人事経験をもとに、個人の転職支援や企業の採用支援コンサルを行っている。

リクルートエージェントでは、転職でお悩みの方に適切なアドバイスをお送りしています。また、企業の面接対策や職務経歴書の作成サポートや、スムーズな退職のためのサポートを行っています。お悩みの方はぜひ一度相談に来てみてください。