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転職活動の電話対応で気を付けたいポイント。掛け方、折り返しのトーク例文も紹介

転職 電話

転職活動を進める中では、応募先企業の人事担当者と電話でやりとりするケースもあります。電話よりメールでのやりとりが増えている昨今、「どう対応すればいいのかわからない」と不安に思う人もいるでしょう。そこで今回は、組織人事コンサルティングSeguros、代表コンサルタントの粟野友樹氏に「転職活動の電話対応で気を付けたいポイント」について聞きました。シーンに合わせたトーク例文も参考にしてみましょう。

転職活動では電話対応の印象も大事

まずは転職活動で電話対応がなぜ大事なのかを紹介します。

電話対応では、社会人マナーやコミュニケーション力も見られている

企業は電話対応を通じて「ビジネス・シーンでどんな振る舞いをする人物なのか」をイメージするものです。転職活動を「プライベートな活動」と考え、電話連絡の言葉遣いや迅速な対応をおろそかにしてしまうケースはよくあります。しかし、その印象が選考に影響を及ぼす可能性も少なからずあるのです。社会人マナーやビジネスにおけるコミュニケーション力も見られていることを常に意識しましょう。

きちんとした電話対応ができていない場合、「社会人マナーが身に付いていない」「顧客や取引先に対するコミュニケーションができない」と捉えられる可能性があります。また、「この時間以外には、絶対に連絡をしないでください」など、要求のみを強く主張するケースなども、相手への配慮が足りない人物と判断される可能性があるので注意しましょう。

電話対応をする人物が選考にかかわることもある

企業によって違いはありますが、選考にかかわる人事担当者が電話対応も行うケースは少なくありません。また、業務アシスタントが電話対応をしている場合でも、人事担当者が応募者の印象を聞くことがあり、選考に何らかの影響を及ぼす可能性もあるのです。相手が誰であっても「選考に関係ない」と考えることなく、きちんとした電話対応を心掛け、好印象を持ってもらうことが大事です。

企業によっては部署間連携で採用を行い、応募者の情報を各所で共有することもあります。入社前の電話対応で悪印象を持たれたら、入社後、仕事でかかわる人々にもそれが伝わってしまう可能性があるので注意しましょう。

転職活動の電話対応で知っておきたい基本

ここでは、転職活動の電話対応における基本として、理解しておきたいことを紹介します。

電話の前に準備するもの

すぐにメモが取れるよう、スケジュール帳、筆記具などを用意しておきましょう。選考日程の調整などをその場で行う可能性があるため、すぐに予定を確認し、きちんとメモを取れるようにすることが大事です。また、イヤホンを用意しておけば、相手の声がより聞き取りやすくなります。

電話を掛ける・受ける場所

電話対応の際には、相手の言葉を聞き返したり、聞き取り間違いしたりすることがないよう、雑音の入らない静かな場所に移動しましょう。電波状況の良い場所を選ぶことも大事です。

電話を掛けるタイミング

応募先企業の始業前、昼休み、終業後の時間帯は、「社会人として常識に欠けている」と思われる可能性があるので避けた方がいいでしょう。求人情報に記載されている就業時間内に電話を掛けることを前提としましょう。どうしても昼休みなどの時間にしか連絡できない場合は、「お昼どきに申し訳ございません」など、相手に配慮する一言を述べましょう。

折り返し電話を掛けるタイミングは?

電話に出ることができなかった場合は、当日中の「なるべく早いタイミング」で折り返し電話を掛けましょう。留守番電話のメッセージを聞いたら、後回しにせず、電話を掛けられる最初のタイミングに連絡を入れる意識を持つといいでしょう。

また、相手の終業時間を過ぎてから気付いた場合は、メールで連絡を入れましょう。連絡が遅れたことへのお詫びを述べると同時に、「翌日、この時間帯にお電話してもよろしいでしょうか」など、なるべく早いタイミングで連絡できる時間を伝え、相手に確認しましょう。逆に、相手から終業時間以降に電話があり、留守番電話に「折り返しがほしい」というメッセージが入っていた場合は、気付いた段階で折り返し電話を入れましょう。ただし、あまりにも遅い時間帯の場合は非常識と思われかねないので、メールで連絡をした方が無難と言えます。

電話を掛ける際の基本の流れとトーク例文

電話を掛ける基本の流れと、トークにそのまま使える例文を紹介します。注意ポイントと合わせて把握しておきましょう。

Step1:挨拶と自分の名前を伝える

・面識がない場合
「お忙しいところ、恐れ入ります(失礼いたします)。
××という求人サイトで求人広告を拝見いたしました◯◯(名前)と申します」

・求人に応募している場合
「お世話になっております」
「××という求人サイトより△△職に応募しております◯◯(名前)と申します」

注意ポイント

相手が聞き取りやすいよう、落ち着いて話しましょう。すでに求人に応募している場合は、求人サイト名などの応募経路や、希望している職種も伝えましょう。選考に進んでいる場合は、「中途採用で一次面接の日程ご調整をいただいている◯◯(名前)です」などの選考状況を伝えると、相手により把握してもらいやすいでしょう。

Step2:担当者を呼び出す

「〜〜(用件)の件にてお電話いたしました。
◯◯部××課の△△さまにお取り次ぎいただけますか」

注意ポイント

相手の部署名や名前を言い間違えることがないよう、メモなどを見てきちんと確認しましょう。特に名前の間違いは失礼に当たるので注意が必要です。担当者の名前が分からない場合は、「中途採用のご担当者さま」「中途採用の人事ご担当者さま」と伝えても問題ありません。

Step3:担当者に用件を簡潔に伝える

・再度名乗ってから(※Step1を参考に)
「△△さまでいらっしゃいますね。
今、お時間よろしいでしょうか」

・そのまま電話を続ける場合
「本日は〜〜(用件)の件にてお電話いたしました」

・時間を改める場合
「それでは、こちらからお掛け直しいたしますので、
ご都合のよろしい時間帯を教えていただけますか」

注意ポイント

簡潔に要件を伝えるために、要点をまとめておくことが大事です。「何についての電話なのか」を最初に伝えてから詳細を述べましょう。相手から「業務の手が離せないので、メールで連絡してほしい」など、電話以外の連絡手段を提示された場合はそれに従いましょう。

Step4:相手の返答を聞いてから確認

・相手の返答した内容を確認
「〜〜ということでよろしいでしょうか?」

・聞き間違いや疑問点がないとき
「承知いたしました」

・聞き間違いがあったとき
「大変失礼いたしました。
〜〜ということで承知いたしました」

・疑問点があったとき
「恐れ入りますが〜〜についてお伺いしてもよろしいでしょうか」

注意ポイント

面接の日程や時間などは必ずメモを取り、口に出して確認しましょう。「後で書き込めば大丈夫」と思っていても、詳細を忘れてしまうケースはよくあります。再度確認の電話を掛けることはできますが、ルーズな印象につながる可能性もあるので注意しましょう。

Step5:お礼を伝えて切る

「本日はお忙しい中でご対応をいただきありがとうございました。
それでは失礼いたします」

注意ポイント

相手が電話を切ったことを確認してから通話を終了しましょう。一般的には、「電話を掛けた側が長電話をしないよう相手に配慮し、用事が終わったら先に切る」ことがマナーとされています。しかし、上司や取引先・顧客などが相手の場合は、「早く電話を切りたがっている」「自分の用事が済み次第、会話を終えようとしている」など、失礼な印象を与える可能性があるため、相手が切るまで待つケースが多いのです。これと同様に、転職活動の電話も相手が切るまで待つ方がより安心できるでしょう。

シーン別に使える電話対応のトーク例文

ここではシーンに応じた電話のトーク例文を紹介します。電話を掛ける・受ける際の参考にしましょう。

問い合わせや質問をするとき

・求人情報の内容について問い合わせるとき
「○○で求人広告を拝見いたしました。
こちらに記載されている△△についてお尋ねしてもよろしいでしょうか」

・メールに書かれていた内容に対し、質問があるとき
「いただきましたメールに記載されております△△について、
お伺いしたいことがございます」

選考日程の再調整を申し出るとき

「大変申し訳ございません。
○日にどうしても外せない用事が入ってしまいましたので、
面接の日程を調整していただくことはできますか」

選考や内定を辞退するとき

「大変ご迷惑をお掛けいたしますが、諸々の検討をいたしましたところ、
今回は御社の内定(選考)を辞退させていただきたいと考えてお電話いたしました」

折り返しの電話を掛けるとき

・相手が出たとき
「お世話になっております。◯◯(名前)と申します。
先ほど人事部の△△さまからお電話をいただき、折り返しのご連絡をいたしました。
△△さまはいらっしゃいますか」

・担当者が出たとき
「××職の面接を希望しております◯◯(名前)と申します。
先ほどはお電話に出ることができず、申し訳ございませんでした」

※担当者が留守電を残していたときには、以下を続けましょう。
「留守番電話の件、確認いたしました。ご連絡ありがとうございます」

相手の声が聞き取りにくいとき

「申し訳ございませんが、電波の状態が悪いようですのでもう一度お願いできますか」
「申し訳ございません。少々お電話が遠いようです」

担当者が不在のとき

「何時ごろお戻りのご予定でしょうか。
その時間に改めさせていただきます」

移動中・業務中など対応が難しいとき

「恐れ入ります。
ただ今、移動中のため、改めてこちらからお電話を差し上げてもよろしいでしょうか」

・折り返しがほしいと言われたとき
「ご都合のよろしい日時はございますか」

相手から折り返すと言われたとき

「ありがとうございます。
こちらから再度お電話させていただきたく思いますので、
ご都合のよろしい時間帯を教えていただけますか」

※再度、折り返しを申し出られたときは以下の返答をしましょう。
「それではお待ちしておりますので、よろしくお願いいたします」

留守番電話につながったとき

「お忙しいところ、恐れ入ります。
求人募集の○○職に応募しております●●(名前)と申します。
△△の件にてご連絡致しました。
後ほど、こちらからお電話いたしますので、よろしくお願いいたします」

面接に遅刻しそうなとき

「大変申し訳ございません。〜〜の事情にて、本日の面接のお約束に◯分程度、遅れてしまいそうです。これからお伺いしてもよろしいでしょうか」

「大変申し訳ございません。〜〜の事情にて、本日の面接のお時間に遅れてしまいそうです。◯時に到着できる予定なので、開始時刻を変更いただくことは可能でしょうか。もしくは、別の日に変更させていただいた方がよろしいでしょうか」

「現職の職場に転職活動を知られたくない」どうすればいい?

業務中に転職活動に関する電話に対応できない場合の対処法を紹介します。

連絡の取りやすい方法を伝える

選考時に電話に対応できる時間帯や、メールなどほかの連絡手段を希望する旨を伝えましょう。企業側もスムーズに連絡を取れる方が選考を進めやすいので、s遠慮する必要はありません。その際、一方的に要求するのではなく、「この時間帯(方法)の方が迅速にお返事できると思いますので、ご対応お願いできますでしょうか」など、相手への配慮も伝えることが大事です。

転職エージェントを活用する

転職エージェントを活用すれば、企業との諸連絡や日程調整などのやりとりを全て任せることができます。電話連絡の時間帯や連絡手段なども希望に合わせて柔軟に対応してもらえるので、安心できるでしょう。

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組織人事コンサルティングSeguros 代表コンサルタント 粟野友樹氏


約500名の転職成功を実現してきたキャリアアドバイザー経験と、複数企業での採用人事経験をもとに、個人の転職支援や企業の採用支援コンサルを行っている。

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