
「志望動機」は、同程度の経験やスキルを持つ応募者の中でも志望度の高さの伝わり方で差がつく重要なポイントであり、未経験者でも、意欲や成長性を伝えることで評価される可能性があります。今回は、営業職に転職する際の志望動機の伝え方について、さまざまなケース別の15パターンの例文も交えて組織人事コンサルティングSeguros、代表コンサルタントの粟野友樹氏が解説します。
目次
営業職に求められる人物像とスキル
営業職を募集する企業が求めている人物像とスキルについて説明します。
顧客の課題を引き出す「傾聴力・情報収集力」
相手の話に耳を傾けて、じっくり聞くことができる「傾聴力」と、そうしたコミュニケーションから必要な情報を集める「情報収集力」は、顧客のニーズや顧客が抱える課題を把握する場面で、とりわけ営業職に求められるスキルです。自分の意見や提案を述べる前に、まず相手の話を聞こうとする姿勢を心がける人物像が求められているといえるでしょう。
自律的に行動を計画・実行できる「自己マネジメント力」
能動的・主体的に仕事の進め方を決め、優先順位や段取りをつけて効率的に業務を進めてやり遂げる「自己マネジメント力」は、顧客の要望や流動的な状況に対応することが求められる営業職では、特に重要なスキルといえるでしょう。どの仕事をどのような段取りでいつまでに終わらせるか、その進捗を管理できる能力を身につけた人材が求められているといえるでしょう。
成果を再現できる「論理的思考力・構造化力」
物事や情報を「根拠」と「結論」に分けて整理する「論理的思考力」と、論理の流れに矛盾が生じないように構築して、納得感のある結論にたどり着く「構造化力」は、営業の場面で相手を納得させ、ときに説得する場面で活かされるスキルです。顧客の課題を順序立てて整理し、問題解決へと導くことのできる人物像が設定されていると考えられるでしょう。
顧客の意思決定を支援する「提案力・関係構築力」
相手の立場や状況を理解したうえで、最適な解決策を具体的に提示して納得を得る「提案力」と、相手の信頼を獲得して良好な関係を築く「関係構築力」は、営業スキルの根幹をなす能力ともいえるでしょう。顧客に寄り添い信頼を得たうえで、顧客の課題やニーズを的確に把握し、最適な商品やサービスを分かりやすく提案できる人材が求められているといえるでしょう。
継続的に成果を追い求める「持続力と振り返り力」
困難な課題やトラブルに直面しても、あきらめずに試行錯誤を重ね、解決に導く「粘り強さ」と、自分の行動や成果を冷静に見直し、問題点を分析して改善につなげる「振り返り力」は、顧客と接する場面で必要となるスキルの一つといえるでしょう。顧客や社内関係部署の理解が得られない場面でも、冷静に対話を続けて合意形成に向けて働きかけることができる人物像が期待されています。
営業職の志望動機の書き方
営業職の志望動機の書き方について、構成要素に沿って説明します。
営業職の志望動機の構成
志望動機は、以下の4つの要素から構成するとよいでしょう。
営業職を志望する理由(なぜ営業なのか)
営業という職種を志望する理由を説明します。
例
人の課題を引き出し、解決につなげるプロセスに魅力を感じたため。
その企業を志望する理由(なぜその会社なのか)
なぜその業種のその企業を志望するのか、その理由を説明します。
例
〇〇業界に強みがあり、顧客課題に中長期で寄り添える営業スタイルに共感したため。
自分の強み・経験(自己アピール)
その企業の営業職で活かせる自分の強みや経験をアピールします。
例
前職で培った課題ヒアリングや提案の工夫によって、〇〇%の成果向上を実現した経験がある。
入社後に貢献できること(将来の展望)
自分の強みや経験を踏まえた上で、入社後に営業職としてどのような貢献ができるかを伝えます。
例
顧客視点を重視した提案活動を通じて、貴社の新規開拓・既存深耕の両面に貢献したい。
営業職の志望動機の例文
以下のように4つの構成要素をつなげて展開することで、過不足のない志望動機の文章が作成できるでしょう。自然なつながりになるように、適宜、言い回しを工夫することをおすすめします。
私は【① 営業職を志望する理由】と考え、営業職を志望しています。
中でも貴社は【② その会社を志望する理由】といった点で魅力を感じており、貴社でなら自身の強みを活かせると考えました。
私はこれまで【③ 強みや経験】といった経験を重ねており、顧客のニーズを引き出しながら、最適な提案を行うことに注力してきました。
これらの経験を活かし、【④ 入社後の貢献】という形で、貴社の事業成長に寄与していきたいと考えております。
[構成要素を用いたつなげ方の例]
私は、人の課題を引き出し、解決につなげるプロセスに魅力を感じたため、営業職を志望しています。
中でも貴社は〇〇業界に強みがあり、顧客課題に中長期で寄り添える営業スタイルに共感を覚えることから、貴社でなら自身の強みを活かせると考えました。
私はこれまで前職で培った課題ヒアリングや提案の工夫によって、〇〇%の成果向上を実現した経験があり、顧客のニーズを引き出しながら、最適な提案を行うことに注力してきました。
これらの経験を活かし、顧客視点を重視した提案活動を通じて、貴社の新規開拓・既存深耕の両面に貢献するという形で、貴社の事業成長に寄与していきたいと考えております。
【営業タイプ別の志望動機】営業未経験からの転職の例文5つ
営業を経験したことのない人が営業職を志望する場合の例文を、顧客や商材の種類に応じたケース別に紹介します。
【未経験 × 法人営業(有形商材)】SEから営業へ/製品知識を活かした提案型営業を目指す
私は、技術だけでなく顧客と向き合いながら価値を届ける仕事がしたいと考え、営業職を志望しています。
中でも貴社は、製品力を活かしたソリューション提案に強みを持ち、営業にも高い専門性が求められる点に魅力を感じました。
私はこれまでSEとして製品仕様の設計や顧客対応に携わってきました。技術的知識とヒアリング力を活かし、顧客課題に即した提案を行ってきた経験があります。
これらを活かし、導入後を見据えた提案型営業で貴社の製品価値の最大化に貢献したいと考えております。
[ポイント]
SEの仕事で身につけた技術的知識とヒアリング力を提案型営業に活かせることを強調して、説得力を持たせています。
【未経験 × 法人営業(無形商材)】事務職から営業へ/課題解決や提案に関わりたい
私は、より主体的に課題解決や提案活動に携わりたいと考え、営業職を志望しています。
中でも貴社は、業務支援や課題解決を支えるサービス提供に注力されており、お客様と長期的な関係構築ができる点に魅力を感じました。
私はこれまで事務職として、顧客対応や社内調整業務を通じて相手の意図を汲み取り、柔軟に対応する力を培ってきました。
こうした経験を活かし、顧客が抱える課題に向き合いながら、本質的な価値を届けられる営業として貴社に貢献したいと考えております。
[ポイント]
事務職で培ったコミュニケーションスキルや対応力を、営業の場面でも課題解決や提案営業に活かせることを述べています。
【未経験 × 個人営業(有形商材)】販売・接客から営業へ/顧客対応経験を活かす
私は、お客様の人生に深く関わり、お客様の人生をより豊かにする職に就きたいと考え、個人営業職を志望しています。
中でも貴社は、カウンセリングを通じてお客様と密な関係を構築し、お客様目線で納得度の高い提案を行っている点で、魅力を感じました。
私はこれまで、お客様が求める商品やサービスを即座に把握し、提案も交えながらタイムリーに提供する、柔軟で迅速な対応を大切にしてきました。
こうした経験を活かし、お客様ファーストの目線と対応力で、貴社の新規顧客獲得に貢献したいと思っています。
[ポイント]
販売職で身につけた臨機応変な対応力を、有形商材の営業においても応用できることをアピールしています。
【未経験 × 個人営業(無形商材)】保育・教育職から営業へ/ニーズ理解力を強みに
私は、一人ひとりの状況に寄り添いながら価値を届ける仕事に引き続き携わりたいと考え、個人営業職を志望しています。
中でも貴社は、サービスを通じてお客様の人生に直接的な影響を与える事業を展開されており、その姿勢に共感を覚えました。
私はこれまで保育職として、相手の表情や言葉からニーズを汲み取り、信頼関係を築く力を培ってきました。
こうした経験を活かし、お客様との対話の中から潜在的な課題やニーズを発見し、誠実な提案で信頼を積み重ねていける営業を目指したいと考えております。
[ポイント]
保育職で培った対個人の傾聴力や関係構築力を強みとして、無形商材の営業に活かせることを述べています。
【未経験 × インサイドセールス】CRM業務経験から営業サポートに挑戦
私は、顧客との接点づくりを支える役割に魅力を感じ、インサイドセールス職を志望しています。
中でも貴社は、営業とマーケティングの連携によって顧客開拓を強化されており、その戦略的な取り組みに惹かれました。
私はこれまでCRM管理や顧客対応業務を通じて、データに基づいた業務改善や顧客コミュニケーション支援を行ってきました。
こうした経験を活かし、商談機会の創出やパイプライン管理などの面から、貴社の営業組織の成果最大化に貢献したいと考えております。
[ポイント]
CRM業務経験を通じて得た提案力や顧客分析力を、営業サポート職においても応用できることをアピールしています。
【営業タイプ別の志望動機】営業経験者の転職の例文6つ
営業を経験したことのある人が営業職を志望する場合の例文を、顧客や商材、営業スタイルの種類に応じたケース別に紹介します。
【有形商材→無形商材】メーカー営業からIT・SaaS営業へ/課題解決志向を強めたい
私は営業職として、お客様のニーズを引き出し、課題解決に向けた提案を行うことにやりがいを感じています。
中でも貴社の、業界特化型SaaSサービスを通じて、顧客の業務効率化や成長支援に直接寄与できる点に魅力を感じています。
私はこれまで、メーカー営業として既存商品の販売拡大に努める一方で、顧客の事業課題を汲み取り、課題解決のための販促支援や新商品企画などを提案してまいりました。
こうした経験を活かして、課題解決力にさらに磨きをかけながら、顧客の課題を発見し、プロダクトの価値を高めることを通じて、貴社の事業成長に貢献したいと考えております。
[ポイント]
課題解決力やコミュニケーションスキルという、汎用性の高い営業スキルを身につけており、今後さらに伸ばしていきたいという展望を示しています。
【無形→有形】広告・人材営業から製品営業へ/数字だけでなく製品価値で勝負したい
私は、お客様に誠実に向き合い、製品価値で勝負できる点で製品営業を志しています。
中でも貴社は、製品の高いクオリティと豊富なラインナップで他社を引き離しており、お客様の多様なニーズに応えられる点に魅力を感じました。
私はこれまで、広告代理店で提案力と課題解決力を培ってまいりました。
こうした経験を活かし、単なる売上成績にとどまることなく、お客様の満足に軸を置いた営業で、貴社のブランド価値向上と業績拡大に貢献したいと考えています。
[ポイント]
これまでに培った提案力と課題解決力を活かしつつ、さらなる展開を求めて転職する意欲の高さを表現しています。
【個人→法人】個人営業から法人ルート営業へ/論理的提案・関係構築を重視したい
私は、より長期的な取引関係の中で戦略的に提案を行いたいと考え、法人営業を志望しています。
中でも貴社の、顧客企業の課題を丁寧に分析し、最適なソリューションを届ける姿勢を貫かれている点に強く惹かれました。
私はこれまで個人営業として、生活者一人ひとりに合わせた提案や契約獲得に注力し、短期間で信頼を築くスキルを養いました。
これらの経験を基盤に、法人顧客の業務改善や課題解決に直結する論理的な提案力を磨き、継続的な関係構築を通じて貴社の事業拡大に貢献したいと考えています。
[ポイント]
個人営業を通じて身につけた説得力ある提案力と関係構築力を、法人ルート営業でも活かせることを述べています。
【法人→個人】法人営業から個人営業へ/対個人に深く向き合いたい
私は、お客様一人ひとりの人生や想いに寄り添いながら、長期的な信頼関係を築ける個人営業職に強く魅力を感じています。
中でも貴社は、顧客対応に最大限集中できる営業体制や、顧客志向を徹底した組織風土をお持ちであり、その環境下であれば、自分の強みを最大限に発揮できると確信し、志望いたしました。
私はこれまで法人営業として、業種も規模も異なる企業に対して、それぞれの課題やニーズを把握し、信頼関係を築いたうえで課題解決型の提案営業を行ってまいりました。
こうした経験を活かし、今後はお客様に向き合う姿勢をさらに深めながら、貴社の顧客志向の営業姿勢に貢献したいと考えております。
[ポイント]
法人営業で培った姿勢や傾聴力、関係構築力を、個人営業にも応用できることをアピールしています。
【新規開拓→ルート営業】攻めの営業から、関係性重視の営業スタイルへ
私は、単なる売り切りではなく、長期的に腰を据えてお客様に向き合えるルート営業への転身を志望しています。
中でも貴社の製品力の高い商材と継続的な関係構築が可能な営業スタイルに魅力を感じています。
私はこれまで新規顧客に対する営業を通じて、相手の状況から課題を見出す力を培ってまいりました。
こうした経験を武器に、顧客の声を細かく掬い取りながら信頼と満足を積み上げるパートナー的な存在を目指すことで、貴社の事業発展に貢献したいと考えております。
[ポイント]
長期的な信頼関係を築く営業に携わりたいという志向を示し、洞察力や関係構築力をルート営業でも活かせることを述べています。
【営業職 → ソリューション営業】より顧客の根本の課題から顧客に向き合いたい
私は、単なる商品販売にとどまらず、顧客課題の発見から解決策の設計まで関わるソリューション営業を志望しています。
中でも貴社は、業界特化の知見とコンサルティング力を活かした提案を行っており、課題解決型営業を深められる点に魅力を感じました。
私はこれまで営業職として、顧客ヒアリングや課題抽出を行い、改善策の提案でリピート契約を増やした実績があります。
これらのスキルを発展させ、経営課題にも踏み込む高度な提案を通じて、貴社のソリューション力向上に寄与したいと考えております。
[ポイント]
営業経験を通じて培ったヒアリング力や課題抽出力を活かし、より包括的かつ一気通貫に顧客の課題解決につなげたいという志向をアピールしています。
【キャリア志向別】営業の志望動機の例文4つ
営業職を志望する場合の例文を、キャリア志向ごとに紹介します。
【キャリアアップ】同じ営業職でも、より高度な提案営業に挑戦したい
私は、お客様一人ひとりに深く向き合い、最適な提案を届ける営業に魅力を感じています。
中でも貴社は、若手が実力に応じて裁量を持ち、顧客に深く入り込んだ提案ができる環境があると伺い、強く惹かれております。
私はこれまでWebメディアの法人営業を経験し、提案資料の構成や伝え方を工夫することで昨年は○%の達成率を実現しました。
これらの提案力やプレゼン力を活かし、若手でも実力に応じて挑戦できる貴社で、個人に寄り添った高度な提案営業を通じて事業に貢献したいと考えております。
[ポイント]
法人営業で培った提案力やプレゼン力を活かしつつ、裁量の大きな環境で個人顧客に深く向き合い、課題解決型営業に挑戦したいという成長意欲に説得力を与えています。
【働き方重視】長時間労働の営業から、効率重視のインサイドセールスへ
私は、限られた時間で成果を生み出せる柔軟な営業スタイルを志向し、インサイドセールスを志望しています。
中でも貴社は、営業プロセスのデジタル化や分業体制が整っており、生産性を高めながら高品質な顧客対応ができる点に魅力を感じました。
私はこれまで外回り中心の営業職として、アポイント獲得から提案・クロージングまで一貫して担当してきましたが、効率面での課題も感じていました。
今後はオンラインでの接点を活かし、見込み顧客の育成や接点管理を通じて、貴社の営業成果の底上げに貢献していきたいと考えております。
[ポイント]
訪問営業での経験を活かしつつ、効率と成果を両立できるインサイドセールスへの志向を明確にしたうえで、環境への適応力と貢献意欲をアピールしています。
【マネジメント志向】プレイヤーからチームリーダー・マネジャー職を目指す
中でも貴社の、若手社員にも裁量が認められて実力次第で管理職を目指せる社風に魅力を感じております。
私はこれまで、提案資料の構成やプレゼンに工夫を重ね、ノウハウを共有することで、チーム全体の成長にも貢献してまいりました。
これまでに培った提案力やリーダーシップを発揮して、チームリーダーとして成果を上げながら貴社の成長に貢献したいと考えています。
[ポイント]
顧客と向き合いチームの成果を追求する姿勢と、裁量ある社風で管理職を目指す意欲を示しています。
【転職理由重視】ノルマ重視の営業から、顧客志向の提案型営業へ
私は、数値達成だけを目的とする営業ではなく、顧客の課題と向き合いながら最適な解決策を提示する営業スタイルを志望しています。
中でも貴社の、営業に単なる販売スキルを求めるのではなく信頼関係を築きながら価値を提供する姿勢を貫いている点に共感しました。
私はこれまで、厳格な目標管理のもと契約数を競う営業に従事してきましたが、顧客満足との両立に課題を感じていました。
これまでに身につけてきた提案力を磨き、売上だけでなく信頼やリピートにつながる提案型営業で貴社のブランド価値向上に貢献したいと考えています。
[ポイント]
販売実績だけでなく信頼構築を重視する志向と、顧客志向の営業文化への共感を軸に意欲をアピールしています。
営業の志望動機で避けたいポイント
営業職の志望動機にありがちな、NG例を紹介します。
「○○が得意だから」「○○が好きだから」で終わってしまっている
「人と話すのが得意だから」「お客様に喜んでもらえるのが好きだから」など、得意なことや好きなことを伝えるだけで終わってしまうと、志望動機に説得力を欠き、アピールとしては不十分になってしまう可能性があります。例えば「お客様に喜んでもらえるのが好きだから、お客様の反応を的確に把握・分析して、顧客満足度アップにつなげたい」など、入社後の貢献に活かせるイメージを伝えると、説得力と深みが増すことが期待できるでしょう。
他業界・他社でも通じる理由になっている
志望動機に具体性や企業独自の要素が欠けていて他の業界や他の企業にもあてはまる内容だと、採用担当者に「本当に当社に入社したいのだろうか?」「志望度が低いのでは?」と疑念を抱かせてしまう可能性があります。そうならないために志望動機を他業界・他社と差別化するには、企業研究を深め、その企業独自の特徴を把握する必要があるでしょう。そのうえで自身の価値観や経験と企業の特徴とを具体的に結びつけることで、「なぜその企業なのか」が明確になり、説得力のある志望動機になることが期待できます。
志望動機の「なぜ営業か?」を導く3つの質問
営業職を志望する理由を明確にする質問の例を紹介します。これらの質問を自分に問いかけることで、営業職との接点を見つけられるかもしれません。
「どのような時に達成感を覚えたか?」
過去に達成感を覚えた経験を洗い出してみましょう。「悩みや課題を解決し、感謝される」「成果が『数字』という目に見える形で表れる」「収入アップを目指せる(成果が収入に直結することもある)」など、営業職と重なる要素があれば、志望動機に活かすことも検討できそうです。
「人と接する中で嬉しかった経験は?」
人と接することで得られた喜びや満足感などを思い出してみましょう。人と対話することが好きで、人と信頼関係を築くことに喜びを感じた経験があれば、営業職への適性を示しているかもしれません。なお、対人の場面では、コミュニケーション力が重要な要素となりますが、必ずしも饒舌に語る必要はなく、むしろ「相手の話をじっくり聴ける傾聴力」の方が求められる傾向が指摘されています。
「過去に評価された“行動”は何か?」
過去に評価された自分の行動を思い出してみましょう。例えば住宅の個人営業であれば、「その住宅を購入いただいた際のメリットだけでなくデメリットや問題点なども含め、なるべく多くの検討材料を提供するように努めることで、お客様の信頼を獲得し、提案を受け入れていただけた」など、営業職に求められるスキルにつながる要素が見つかるかもしれません。
転職エージェントへの相談もおすすめ
営業職の志望動機の書き方に迷った際は、転職エージェントに相談するのも一つの方法です。豊富な支援経験に基づいた実践的なノウハウを持つキャリアアドバイザーから、希望に沿った求人の紹介が受けられるだけでなく、キャリアの方向性を整理する手助けや、志望動機を含む応募書類のブラッシュアップ、面接対策に関するアドバイスなど、転職活動を全般にわたって後押ししてくれることも期待できるでしょう。
組織人事コンサルティングSeguros 代表コンサルタント 粟野友樹氏
約500名の転職成功を実現してきたキャリアアドバイザー経験と、複数企業での採用人事経験をもとに、個人の転職支援や企業の採用支援コンサルを行っている。
記事更新日:2024年11月05日
記事更新日:2025年09月30日
※文中の社名・所属等は、取材時または更新時のものです。