
出向や転籍、合併や分社化を経験した場合、履歴書の職歴欄にはどのように記載すれば良いのでしょうか。そこで、履歴書の職歴欄の基本的な書き方から、出向や転籍、合併や分社化を経験した場合の書き方と見本について、組織人事コンサルティングSeguros、代表コンサルタントの粟野友樹氏が解説します。
履歴書の職歴欄の基本的な書き方
履歴書の職歴欄は、応募企業にこれまでの経歴を伝えるための項目です。採用担当者が職歴を正しく把握できるように、以下のポイントに従って記載しましょう。
所属した企業と在籍期間を全て書く
正社員・契約社員・派遣社員などの雇用形態にかかわらず、履歴書の職歴欄にはこれまでに所属した企業名と在籍期間を記載します。入社年月と退社年月は西暦または和暦で統一し、たとえ在籍期間が短かったとしても、省略せずに全ての職歴を書きましょう。
出向や転籍の経験も記載する
グループ会社などへの出向や転籍を経験している場合は、出向・転籍した企業名と年月を書きます。帰任した場合は、元の企業名と年月も書きましょう。「〇〇株式会社へ出向」「〇〇株式会社へ転籍」など、出向や転籍のキーワードを入れないと、「転職した」と採用担当者に誤解される可能性があります。出向や転籍の場合は必ず明記しましょう。
経歴が多い場合は職歴欄の大きい様式を使う
転職回数や出向・転籍・異動などを数多く経験している場合は、職歴欄に全ての経歴を書ききれなくなるかもしれません。職歴が多い場合は、職歴欄のスペースが大きい履歴書を選びましょう。それでも書ききれない場合は、「詳細は職務経歴書に記載」と明記し、職務経歴書に全ての経歴を書き入れましょう。
出向や転籍、合併や分社化を経験した場合の書き方見本
出向や転籍、合併や分社化を経験した場合の、履歴書の書き方見本をご紹介します。
出向し帰任した場合

出向し転籍した場合

会社が合併した場合

事業譲渡により転籍した場合

会社が分社化した場合

転勤や店舗異動など異動を経験した場合の書き方見本
転勤や店舗異動が多い企業に所属していた場合、全ての異動歴を記載しきれないかもしれません。所属する企業が変わるわけではない異動の場合は、所属する企業が変わるわけではないため、特に業務内容が大きく変わらない場合は、必ずしも全て盛り込む必要はありませんし、1行ずつ改行して記載しなくても問題はありません。書き方を工夫して、紙面に収めるようにしましょう。
異動の場合

転勤の場合

店舗異動の場合

応募書類の書き方に迷ったら転職エージェントに相談を
履歴書や職務経歴書などの応募書類の書き方に迷ったら、転職エージェントに相談するという方法もあります。転職エージェントは、応募書類へのアドバイスも行っています。自身の経歴を分かりやすく採用担当者に伝えるための、履歴書の書き方のコツを掴めるかもしれません。また、応募書類の書き方だけでなく、キャリアの棚卸しのサポートや求人の紹介、面接対策など、転職活動をスムーズに進めるためのアドバイスを受けることもできます。オンライン面談も行っているので、転職活動に悩みや不安がある場合は転職エージェントに相談してみましょう。
組織人事コンサルティングSeguros 代表コンサルタント 粟野友樹氏
約500名の転職成功を実現してきたキャリアアドバイザー経験と、複数企業での採用人事経験をもとに、個人の転職支援や企業の採用支援コンサルティングを行っている。
※文中の社名・所属等は、取材時または更新時のものです。