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「企業が求める人物像」を理解し転職活動に活用するには

求める人物像

転職先を探す際、求人票には「求める人物像」が書かれています。企業に応募をする場合、自分が求める人物像に当てはまることを、どのようにアピールすればいいのでしょうか。また、少しでも当てはまらない部分がある場合に、応募していいものなのでしょうか。

今回は、キャリア形成のプロフェッショナルである組織人事コンサルティングSegurosの粟野友樹氏に「企業が求める人物像」を理解して、転職活動に活用する方法についてお伺いしました。

企業が求める人物像を設定する理由

求人票には「求める人物像」として、企業のビジョン、カルチャー、期待にフィットする人物像が記載されています。しかし、これらはあくまで企業側が「理想」として描いている「求める人物像」で、企業側も全て完璧に兼ね備えた人がいるとは考えていません。

いくつか項目が並んでいる中で、自分にあてはまる部分があればよく、全てを満たしていないからと、応募をあきらめる必要はありません。

また、求める人物像に合わせすぎて、自分を装うと、経験・スキルが合っていても、ゆくゆくは無理が生じて早期退職につながる恐れもあります。

「求める人物像」をどう認識し、転職活動でアピールするか

では、求める人物像にあてはまっていることをアピールするにはどうしたらいのでしょうか。まずは、求める人物像を理解し、自分にあてはまる部分を探していきます。具体的な方法について、見ていきましょう。

アピールする際のポイント解説

「求める人物像」については、求人票自体に書いてあることがほとんどです。企業ホームページの採用に関するページでは、社内で活躍している人の紹介記事がある場合は、人物像の参考にするといいでしょう。ほかにも、キャリアアドバイザーから情報を得ることもできますし、選考の面接で実際に面接官と会話を重ねることで、社風や社員の人柄を感じることもできます。

企業が求める人物像を調べた上で、自分が当てはまることをアピールするタイミングは、「自己PR」や「長所」を質問されたときが適しています。

自己PRを聞かれた際には、今までの経験・スキルと求人票で求められているスキルが一致する部分を話すようにします。長所を聞かれた際には、対人関係で仕事に役立つ長所を中心に、求人票の「求める人物像」と共通する部分を話していきます。実績や成果をエピソードで具体的に伝え、応募企業に合うことをアピールしていきましょう。

▼自己PRを1分間でする方法 転職面接でポイントと好印象を与える回答例

求める人物像別 アピール例文

では、実際の求人票にある「求める人物像」に訴求できるよう、アピールするにはどうしたらいいのでしょうか。次の4つのポイントを押さえて、「自己PR」や「長所」の質問へ準備していきましょう。

【アピールにつながる構成要素】

1.自分の強み、長所

2.根拠となるエピソード、理由

3.成果実績

4.どう活かしていくか

次に、以下のような「求める人物像」を提示している求人に対して、アピールする例文をみてみましょう。

●インターネット企業/営業

【求める人物像】

◎営業としてのキャリアアップを図りたい方

◎経営陣に近いポジションで学びたい方

◎常にフラットに、柔軟に対応できる方

◎学習意欲が高く、自ら学ぶスタンスをお持ちの方

全ての項目に当てはまる必要はありませんので、自分の強みと接点があるものを選び、根拠となるエピソードと実績を合わせて自己PRを作成していきましょう。

◎営業としてのキャリアアップを図りたい方

PRするべき強み:成長意欲をアピールするとよいでしょう。

 例文:
私は、お客様のリスティング広告の運用実務を行って参りました。技術に精通した先輩が少ない環境のなか、マーケティングのコミュニティに入るなど、独自に勉強してきました。今後はこの経験を活かし、単にお客様の要望に従って運用するだけではなく、積極的によりよいプランを提案し、営業として提案できる幅を広げていきたいと考えています。

◎経営陣に近いポジションで学びたい方

PRするべき強み:マネジメント経験、将来への展望をアピールするとよいでしょう。

 例文:
私は50名規模の組織マネジメントをし、常にチーム目標100%以上を達成してきました。個人の売上はもちろん大切ですが、チームとして継続して成果を出すことが組織にとっては大切だと考えるため、勢いがあるメンバーの目標を他より高く設定するなど、チーム内をコントロールしてきました。今後はより経営の視点を持ったマネジメント力を身につけていきたいと考えております。

◎常にフラットに、柔軟に対応できる方

PRするべき強み:受容力の高さ、変化への適応力をアピールするとよいでしょう。

例文:
私は柔軟な対応力に強みがあります。インターネット広告運用を低予算で押さえたいというご要望に対し、より深くヒアリングをし、集客目標の先のねらいを共有いただき、ビジネスパートナーとして付加価値を提供できるよう、高価格帯サービスの提案をし、売上につなげて参りました。また、既存の顧客へ継続提案をする際は、改めて課題を伺い、過去の実績と改善点を共有。さらなる目標達成のために、プラスアルファの広告プランをご提案し、売上につなげてきました。今後も顧客に合わせた柔軟な提案を実践してきたいと思います。

◎学習意欲が高く、自ら学ぶスタンスをお持ちの方

PRするべき強み:実際に学ぶ姿勢、取り組みアピールするとよいでしょう。

例文:
私は学習意欲高く仕事に取り組みます。現在、クラウドERPパッケージを提供していますが、時代の変化と共にアップデートされていくため、専門コミュニティに所属し隔週の勉強会へ参加し、情報収集をしています。社内でも定期的に勉強会を開くことで社内の知識レベルの底上げを行い、ウェビナーの実施回数を増やし、新規顧客とのタッチポイント拡充に貢献してきました。最新トレンドを押さえることで、お客様によりよいサービスを提供できるため、今後も積極的に勉強して参ります。

自分が「求める人物像」に当てはまっているかわからない場合は

企業が求める人物像のどこに自分が当てはまっているのか、客観的な視点が持てずわからない場合は、どうしたらいいのでしょうか。

求める人物像と自分らしさとの接点を見つけよう

求める人物像に合わせて、無理に当てはまっている性質や経験を思い出していくよりは、自分らしい長所、経験、意欲などアピールポイントを整理し、接点を見つけていきましょう。

企業の求める人物像が5~6項目挙げられている場合、全部に合わせると、説得力、一貫性がなくなり、人柄がわかりにくくなりますし、装っているのではないかと受け取られます。柔軟性には自信がないけれども、学習意欲には自信がある場合、学習意欲に関するエピソードや実績を中心に語れるようアピールする項目を絞っておくとよいでしょう。

企業の求める人物像と自分の強みが合わないと感じる場合の対処法

企業の求める人物像に自分の強みが合わないと感じる場合、まずは、自分の強みを改めて整理してみましょう。次のように、自己分析の基本ステップの順に進めると、わかりやすいでしょう。

■STEP1:これまでの経験を洗い出す

これまでの仕事について、次の内容を整理しましょう。

  • どんな業界でどのような業務を担当してきたか
  •  社内外のどんな人たちと、どのように関わってきたか
  •  組織の中でどんな役割を果たしてきたか
  •  どんな成功体験があるか。成功した要因は何か
  •  どんな失敗体験があるか。そこから何を学んだか


■STEP2:強みとするスキルを整理する

STEP1の経験から、身に付いたスキル、特に長けていると思うスキルを挙げてみましょう。
「他人に関わる力」「自分に関わる力」「課題に対する力」ごとに、自分に該当するスキルを整理しましょう。

■STEP3:自分の特性、価値観を客観視する

周囲の人からどんな人物だと言われるか、どんな状況でポジティブ(またはネガティブ)な思いを感じてきたか、それぞれ整理しましょう。

  • 人とどのようなスタイルでコミュニケーションをとっているか
  •  仕事をする中で、どんな場面で喜びややりがいを感じてきたか
  •  仕事をする中で、どんな場面で苦痛やストレスを感じてきたか
  •  仕事をする中で、どんなことを大切にしているか
  •  どんなビジネスパーソンに憧れるか。「自分もこうなりたい」と思う人物像

■STEP4:今後目指したい目標、ビジョンを描く

STEP1~3をもとに、今後やりたいこと、目指す将来像を考えてみましょう。

  • 今後、どんなスキルを活かしていきたいか
  • 今後、どんなスキルを伸ばしていきたいか
  • どんなやりがいを感じながら働きたいか
  • どんなことを大切に働きたいか
  •  将来どんな自分になりたいか

こうした自己分析の方法以外にも、モチベーショングラフを用いる方法もあります。

【参考記事】
▼転職活動に欠かせない「自己分析」の4つのステップとは?
▼転職で活かせるスキル、自分の強みとなるスキルの見つけ方【スキル例付き】
▼仕事の「やりがい」とは?仕事のやりがいの見つけ方(モチベーショングラフ)

自分で客観的な視点を持てない場合は、上司、同僚、友人などに「私の強みはどこでしょうか?」と聞いてみるのもいいでしょう。他者の分析は、自分では気づかないことを発見できたりもします。
また、転職エージェントに相談し、転職市場と照らし併せて、スキル・経験から強みを整理してもらうことも一つの方法です。自分では当たり前のように思っていることでも、強みにつながることもあります。

組織人事コンサルティングSeguros 代表コンサルタント 粟野友樹氏
約500名の転職成功を実現してきたキャリアアドバイザー経験と、複数企業での採用人事経験をもとに、個人の転職支援や企業の採用支援コンサルを行っている。

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