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面接で「他社の選考状況」を聞かれたらどう答える?回答例とポイントを徹底解説

面接 他社の選考状況

面接の場で、他の会社への応募状況・選考の進捗・各社の志望度などを質問されたら、どのように答えればいいのでしょうか。企業が選考状況を尋ねる意図や対処法、答え方などについて、人事コンサルティングSeguros 代表コンサルタント粟野友樹氏が解説します。

面接で他社の選考状況を聞かれる理由

面接で「他の会社も受けていますか?そちらの選考は進んでいますか?」といった質問が投げかけられることがあります。採用担当者がこのような質問をする理由は、もちろん企業によって様々ですが、次のような意図が含まれていることが多いようです。

1.志望度(入社可能性)をつかんでおきたい

自社の志望順位はどれくらいなのか、入社意思はどの程度あるのか。複数の候補企業がある中で、「自社への志望度をつかみたい」という意図から聞かれることがあります。ストレートに「うちの会社の志望順位は?」と聞く場合もありますが、「他社の選考状況は?」という切り口から探ろうとしていることもあります。

応募者の入社意思をある程度つかんでおき、例えば、「この人は確実に入社してくれそうなので、他の応募者の選考はストップしよう」「この人は内定を辞退する可能性もあるので、応募を締め切らず継続しておこう」といった調整をかけることがあるわけです。

2.自社に入社してもらうために、今後の対応の参考にしたい

他社から先に内定が出た場合、そちらに入社を決め、自社の選考を辞退されてしまうかもしれない。採用担当者はそのような危機感を持っていることもあります。

ぜひ入社してほしいと考えている応募者であれば、他社で選考が進んでいる場合、次の面接時期を前倒ししたり、早めに内定を出したりするなどの対処をしようと考えています。

3.その人の興味・志向、転職目的を確認したい

自社の他に、どのような業種や企業に興味を持っているかを知ることによって、その人の興味や志向、転職の目的などを理解しようとしている場合もあります。自社にマッチするかどうかを見極めることで、採否の判断材料にしたいと考えているのです。

面接で他社の選考状況を回答するポイント

面接で他社の選考状況を尋ねられた場合は、次のように対応することをお勧めします。

応募先企業の業種や「企業選びの軸」を伝える

「他にはどんな企業に応募しているのですか?」などと尋ねられたとき、必ずしも具体的な企業名を答える必要はありません。併願先が競合企業である場合はなおさらです。「機械メーカー」「コンサルティング会社」など、業種名を答えるにとどめておくといいでしょう。

先ほど触れたとおり、質問した企業側には「応募者の志向性や転職目的を確認し、自社にマッチするかどうかを確認したい」という意図がある場合もあります。

また、「○名以下の規模で、自分で仕組み作りから手がけられる企業を志望しています」「○○分野で、新規事業に携わるチャンスがある企業を志望しています」など、企業選びの軸を伝えてもいいでしょう。

「他社は落ちた」など、ネガティブな情報を伝える必要はない

「選考状況」を聞かれた際に、併願先で不採用になった情報まで伝える必要はありません。「他社では評価されなかったのか」と、マイナス印象を与えてしまう恐れもあります。現在、選考が進んでいる状況について回答しましょう。

「御社しか受けていない」「御社が第一志望」などの嘘はつかない

内定を獲得したいあまり、他社にも応募しているのに「御社しか受けていません」などと、嘘をつく必要はありません。転職活動においては、複数企業に応募して比較検討することは当然であると考えられています。併願していたとしても、評価ダウンにつながることはまずありません。

また、その会社が第一志望ではないのに、内定獲得のために「御社が第一志望です」と伝えるのもNGです。企業があなたの入社を確信し、他の応募者を不採用にした後であなたが内定を辞退すると、企業は募集や選考をやり直さなければなりません。企業側に大きな負担となりますので、安易な回答は控えましょう。

相手企業に魅力を感じているポイントを伝える

とはいえ、「御社は第一志望ではありません」と明確に伝えたのでは、相手をがっかりさせ、ネガティブな印象を与えてしまいます。

そこで、志望順位を伝えるのではなく「御社の社風にはとても魅力を感じています」「御社の○○という理念には非常に共感しています」といったように、興味や魅力を感じているポイントを伝えるといいでしょう。

面接で他社の選考状況を聞かれたときの回答例

面接で他社の選考状況を聞かれた場合の、回答例をご紹介します。実際の進捗状況や、その企業の志望度によって適切な答え方は変わりますので、自身の状況に照らし合わせながら、回答しましょう。

【回答例1】入社意向が強い企業に「選考スケジュール」を聞かれた場合

「2社で面接が進んでいます。もっとも進捗が早い企業では、○月○日頃に選考結果が出て、1週間程度以内に入社意思の返事をしなくてはなりません。私としては御社の志望度が高いため、できましたらその前のタイミングで最終面接を組んでいただけますと幸いです」

【回答例2】複数の候補企業で迷っている場合の「志望順位」の答え方

「御社と同業の企業2社を候補として検討しています。まだ選考途中ですので、今後の面接でいろいろと確かめたいと考えており、現段階では志望順位は決めておりません。しかしながら、○○という点においては、御社に非常に魅力を感じています」

複数の企業に応募する場合は、転職エージェントを活用しよう

選考状況に限らず、企業側とのやりとりにおいて、正直に伝えにくいこともあるでしょう。転職エージェントのサポートサービスをうまく活用すれば、そうしたストレスを軽減することができます。

例えば、転職エージェントを利用した場合、企業は応募者の併願状況や選考状況を、エージェントを通じて把握するため、応募者に直接質問することはほとんどありません。ぜひ、転職エージェントを活用してみてはいかがでしょうか。

組織人事コンサルティングSeguros 代表コンサルタント 粟野友樹氏
約500名の転職成功を実現してきたキャリアアドバイザー経験と、複数企業での採用人事経験をもとに、個人の転職支援や企業の採用支援コンサルを行っている。

リクルートエージェントでは、転職でお悩みの方に適切なアドバイスをお送りしています。また、企業の面接対策や職務経歴書の作成サポートや、スムーズな退職のためのサポートを行っています。お悩みの方はぜひ一度相談に来てみてください。