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計画性を自己PRで伝えるポイントと注意点【例文付き】

転職活動では、応募書類に自己PRを記載したり、面接で「自己PRをしてください」「あなたの強みを教えてください」と言われて答えたりする場面があります。このとき「計画性」をアピールするとしたら、どのように伝えれば良いのでしょうか。

企業が求める計画性、計画性がある人の特徴、計画性をアピールするときのポイントと注意点について、組織人事コンサルティングSeguros、代表コンサルタントの粟野友樹氏が解説します。職種別の例文もご紹介しますので、参考にしてみてください。

計画性とは

計画性とは、実行可能な業務スケジュールを組み立て、優先順位や人員配置、予算などを考慮して計画を立てる力のことを一般的に言います。さらに、その計画に沿って実行し、必要に応じて修正を加えながら、最終的に目標達成へと導く力を指します。

計画性が企業から評価される理由

企業において、計画性を持って組織や人員を構成し、取り組みを進めることで目標を達成するのが事業活動の基本となります。そうした意味では、どのような職種やプロジェクトであっても、計画性がある人はプラスの評価を受けるでしょう。

企業から求められる計画性とは

「計画性」と一口に言っても、期待されることは企業によって、あるいは職種・ポジションなどによって異なります。
一般的に求められることが多いのは、実現可能な目標を設定し、目標達成に向けて時間・コスト・人員といった資源を効果的に活用できる力、また、期日から逆算して適切なスケジュールを組んで進められる「段取り」の力などです。
さらには、実行する中で課題を発見し、必要に応じて修正していく力も評価されるでしょう。

計画性がある人の特徴

計画性がある人の特徴として、次の要素が挙げられます。転職活動で計画性を自己PRする際、自身がどのパターンに当てはまるかを考え、自己PRを伝える際の参考にするのも良いでしょう。

目指すゴールから逆算して行動できる

ゴールを明確にし、「何を・いつまでに・どのように」進めるかを考えながら行動します。感覚的に動くのではなく、論理的に段取りを組んで進めます。

優先順位を判断しながら進められる

すべてを同時にこなそうとするのではなく、重要度や緊急度などを見極めて優先順位を付け、時間・予算・人員などを効率的に活用できます。

リスクを想定し、対処法を準備している

さまざまなリスクを想定し、トラブルを起こさないように備えたり、起きた場合の対処法を準備しておいたりします。

自己PRで計画性を伝える際のポイント

自己PRで「計画性」をアピールする場合は、以下のポイントを意識してみてください。

冒頭で強みを強調する

職務経歴書の自己PRに記載する、あるいは面接で自己PRを求められて答える際には、まず自分の強みを端的に伝えましょう。「私の強みは、計画性を持って取り組めることです」など、冒頭で強調しておきます。

エピソードを交えて具体的に伝える

冒頭で挙げた強みについて、これまでどのような状況において、どのように発揮したのか、具体的なエピソードを語ります。以下の要素を盛り込んでストーリーを構成すると、説得力が高まるでしょう。

  • 計画を立てるにあたり、どのような事態を想定し、事前対策を考えたか。
  • 関係者に計画通りに動いてもらうために、どのようなコミュニケーションや折衝を心がけてきたか。
  • 全体のスケジュールを管理するために、どのような方法を取っているか。
  • 計画通りに運ぶために、どのような工夫や努力をしてきたか。
  • 計画が狂ったとき、どのようにリカバーしてきたか。

入社後の活躍・貢献イメージを伝える

応募している企業や仕事の特性をつかんでおき、「自分の強みをこのように活かして活躍・貢献できると考えている」と伝えるのも良いでしょう。将来性、活躍の可能性を見出してもらえるかもしれません。

自己PRで計画性を伝える際の注意点

「計画性」という表現は幅広い意味を持つため、面接担当者によって捉え方が変わる可能性があります。アピールのつもりが、かえってマイナスの印象を与えてしまわないよう、次のポイントに注意してください。

「実行力」が伴っていないと説得力に欠ける

「計画性」をアピールするなら、「実行力」が伴っていることが大切です。たとえ素晴らしい計画を立てられたとしても、それを着実に実行できていなければ、評価にはつながりにくいでしょう。

計画性を発揮したエピソードを伝える際は、「目標達成に向けて計画を立てた」→「計画通り進むように工夫しながら実行した」→「このような成果を挙げた」というストーリーを語れるようにしておきましょう。

「柔軟性」「瞬発力」に疑念を持たれないように

「計画性」を強調しすぎると、「融通がききにくく、柔軟性がないのでは」「慎重すぎて瞬発力に欠けるのでは」といったネガティブな印象を持たれる可能性もあります。
自己PRで伝えるエピソードは、「計画はあくまで目標達成するためのもの」という前提で、臨機応変に対応できる「柔軟性」も感じられる内容となっているか確認しましょう。

【職種別】「計画性」を伝える自己PR例文

応募書類や面接で計画性をアピールする場合の例文を、営業・企画・事務の職種別にご紹介します。

自己PR例文1(営業職)

計画性を持って営業活動を行ってきました。目標売上件数の達成のため、何件の訪問アポイントを取るか、そのために何件にアプローチするかの目標を週単位で設定し、必ず達成するようにしました。
また、アポイントを取りやすいのは午後の時間帯のため、企画書作成は午前中に、社内打ち合わせは夕方にまとめて行うようコントロールしていました。
突然のアポイントのキャンセルがあった場合に備え、空き時間でできる仕事の資料を常に持ち歩き、効率的に進めるようにも心がけています。その結果、○期連続で目標を達成しました。

自己PR例文2(企画職)

目標達成に向け、計画性を持って着実に実行してきました。前職では新サービスの企画立案を担当し、初期の段階からスケジュール・コスト・人員の計画を作成しました。
各フェーズで生じる可能性があるリスクを想定し、対策を事前に組み込んでおいたほか、想定外の事態が発生した際も、優先順位を整理し、計画を柔軟に修正しながら進行管理を行いました。その結果、期日までにサービスをリリースできています。
こうした経験から、計画性を持って取り組むことが成果につながると実感しています。

自己PR例文3(事務職)

常に計画性を持って業務に取り組むことを意識しています。日々のルーティン業務だけでなく、繁忙期や突発的な業務にも対応できるよう、前もってスケジュールを立て、優先順位を整理しながら行動しています。
例えば、月末の経費精算や請求書発行では、期限内に完了できるよう、業務の流れを細分化し、関係部署との確認スケジュールを設定しておくことで、ミスや遅延を防いできました。このような進め方をチームメンバーにも共有し、チーム全体の作業効率化にもつなげています。

自己PRの伝え方について迷うことがあれば、転職エージェントも活用しよう

どのように自己PRすれば良いか迷ったときは、転職エージェントに相談してみるのも一つの方法です。キャリアアドバイザーとの対話を通じて、自分の強みを整理し、言語化することで、新たな気付きが得られるかもしれません。自分の計画性についても、より強調できるポイントや、説得力のあるエピソードを見つけられるかもしれません。

また、転職エージェントは求人企業が求める人材像を把握していることもあります。そうした情報を活かして、応募先企業にマッチする表現で自己アピールをすると良いでしょう。

組織人事コンサルティングSeguros 代表コンサルタント 粟野友樹氏

約500名の転職成功を実現してきたキャリアアドバイザー経験と、複数企業での採用人事経験をもとに、個人の転職支援や企業の採用支援コンサルを行っている。

記事作成日:2019年04月16日
記事更新日:2022年12月23日
記事更新日:2023年10月04日
記事更新日:2025年12月3日 リクルートエージェント編集部

※文中の社名・所属等は、取材時または更新時のものです。

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