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今そこにある求人を紹介するだけではなく、未来の求人をつくりだして提案する。

羽田野 直美

羽田野 直美
シニアコンサルタント
エージェント事業本部 
ハイキャリア統括部
ハイキャリア・グローバルコンサルティング2部

マネジメント層や中核人材に特化した人材紹介サービスを提供している、ハイキャリア・グローバルコンサルティング統括部。その中核を担うシニアコンサルタントたちに「仕事へのこだわり」を語ってもらいました。「人材紹介のプロ」たちがどのような想いをもって、求職者の皆様や企業の採用担当者に向き合っているのか。今後の転職活動を進める際に、一つのヒントになれば幸いです。

【プロフィール】
大学にて電気化学を専攻し、電池メーカーに入社。主に電池の研究開発に従事。2004年、リクルート(旧:リクルートキャリア)へと転職して製造業領域担当のキャリアアドバイザーに。2010年より中途採用斡旋事業にて製造業(化学、環境・エネルギー、電機)を中心としたハイキャリア・グローバル領域のシニアコンサルタントを務めている。

事業売却とリストラに直面したときの感情が、私のキャリアの「原点」になった

前職は、電池メーカーでの研究開発職でした。パソコン、ハンディカム、携帯などに使われていた蓄電池の開発に従事していました。しかし、入社5年目に、会社の一事業部が工場・社員ごと他社に売却されたのです。現場のエンジニアだった私にとっては寝耳に水で、普段一緒に働いていた仲間たちと、こんな形で分かれることになるとは。。。」と呆然としていました。

そして更なる事業縮小から、全社員を対象とした早期退職募集が行われ、私も転職を決意。リストラは会社が生き残るために行うものですので、悪いことだとは思っていません。ただ、やはり当事者としてはショックを受けますし、次の職が見つかるのか、とても不安を感じました。この時のリアルな感情は、今の仕事においても大きなエネルギーとなっており、私の「原点」といってもよい経験だと思っています。

エンジニアの方々に新しい産業への転職も提案することで、中長期に活躍できる方を増やしたい

2004年にリクルート(旧:リクルートキャリア)のキャリアアドバイザーに転職して、前職と同じ製造業のエンジニアの方を中心に転職の支援をしていました。理系新卒斡旋事業を経て、2010年、現在のハイキャリア・グローバル統括部へ、異動希望を出して移りました。キャリアアドバイザーをやっているときから、「一気通貫で企業側と求職者側の両面を担当したい。普通では生み出せない出会いをつくりたい」と思っていたからです。エンジニアの求職者の方の潜在的な強みを見つけ、それを企業に伝えることで、双方に新しい可能性が芽生えてきます。

エンジニアの求職者の方々に新しい技術・産業への転職を勧めることは、リストラを目の前で経験した私自身のライフワークにもなっています。技術や業界の流行廃りを超えて、中長期的に活躍いただける方を少しでも増やしていきたいのです。たとえば、ブラウン管は既に液晶に取って変わられましたが、その開発に命を注いでいたエンジニアは業界ともに廃れていくのでしょうか。違います。彼らの技術的な強みを要素分解すれば、必ず他の分野でも活かせるものがあるのです。真空技術に強いエンジニアの方に対しては、そのスキルを求めている他の産業の求人を探して提案します。逆に、液晶技術を細かく調べて、他から参入できるポイントを想像して、他分野のエンジニアに勧めることもあります。このように求職者の強みと新産業に必要な技術で「潜在的なマッチング」を図ることで、旧産業から新産業への「エンジニアのシフト」が可能になるはず。その結果として、日本という国の競争力の堅持にもつなげていきたいですね。

エンジニアから経営人材への転身も。社会的なニーズから、新たなキャリアパスを開拓するのが、私のミッションです

ここ数年の仕事の一例をご紹介します。1つは、「電力自由化」をフックとした、エネルギー業界への取り組みです。2016年の電力自由化に向けて、2013年くらいから少しずつ兆しを感じる企業からの相談が入りました。しかし、企業からのご相談は曖昧なもので、「電力会社の人を欲しい」というお話でしたが、どんな人なら課題を解決できるのか明白でありませんでした。そこで、私の方でも改めて従来のエネルギー業界とこれから起きる変化を想像し、必要な求人を捉えなおしに行きました。電力自由化と一言で言っても、発電があって、送配電があって、小売りがある。それぞれに必要なスキルを定義して、キーマンとなる人材の提案を試みたのです。事業を一から立ち上げるには、技術だけではなく経営やビジネスのスキルが求められます。エンジニアから経営人材への転身を図った方もいらっしゃいますし、私自身も経営幹部の経験がある求職者の方と接する機会を増やしました。

その他の取り組みとして、エネルギーへの取り組みの延長でもありますが、2017年辺りから「ESG(環境“Environment”、社会“Social”、ガバナンス“Governance”)」、特に「E(環境)」を中心としたキーワードに取り組んでいます。この「ESG」は製造業にとどまるものではありません。業界を超え、色々な人材が流動できる今の社会において、異業界の最新求人を提案できるのは、業界最大手のリクルートならではの強みです。たとえば、製造業で化学物質の品質管理を行っていた方に、流通業のポジションをご紹介したり、環境のエキスパート人材をアパレル企業にご紹介したこともあります。そうすることで、環境問題への対応が各業界で進んでいき、エンジニアの皆様のキャリアパスはより幅広いものになっていくでしょう。その流れを加速していきたいですね。

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※お申込み時にキャリアコンサルタントの指定はできません。予めご了承ください。