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経済評論家・山崎元が読み解く ビジネスパーソン1000名に聞く海外勤務の本音

「グローバル化」。企業の進出、若者の内向き志向など、何らかのテーマで毎日のようにメディアが取り上げています。世のビジネスパーソンは本当のところどう思っているのだろうか、そんな疑問をもとに、今回リクルートエージェントはビジネスパーソンに「海外で働くということ」について意識調査を実施。その結果を、第三者の経済評論家・山崎氏に解説していただきました。

調査方法:
外部機関によるWEBアンケート調査
実施期間:
2011/1/28(金)~1/31(月)
調査対象:
20代~40代のビジネスパーソン 1,000名

2011年3月17日掲載

「海外」と無関係ではいられない

多くの日本企業が海外に成長市場を求めている。
特に、経済成長が著しい新興国は、消費地としても重要性を増しており、製造拠点としてだけではなく、研究開発や販売拠点としても進出の対象になっている。人材採用面でも新卒者も含めて外国人の採用が加速している。また、大企業が製造拠点を移すことの影響もあり、部品などを供給する相対的に中小規模の企業も海外進出を始めている。

多くの企業が国際的なビジネス展開を加速する中で、国内で勤務していても、海外拠点や海外顧客とのコミュニケーションが増えつつあり、多くの企業が英語をはじめとする外国語に力を入れている。管理職への登用にTOEICで一定以上の点数が必要だとする制限を設けたり、総合職の社員を入社後何年かの間に海外に赴任させる制度を作ったり、中には、社内の会議、文書などを原則英語化して、英語を「社内公用語」にする日本企業も出てきた。
年齢・性別を問わず、多くのビジネスパーソンが「海外」を意識しなければならない時代になったし、この傾向は、今後しばらく加速し続けるだろう。

しかし、現実に海外赴任ということになると、外国語の問題や、家族の問題、キャリアプランとの関係、さらには個人の人生観まで含めて、様々な制約要因を考慮しなければならない場合がある。

現実のビジネスパーソンが海外勤務について、本音ではどのように考えているか、今回の調査は大変興味深い。

全体では海外勤務に「案外」消極的

図1 海外勤務の希望

図2 性別・年齢別の海外勤務を希望する人の割合

調査結果を見てみよう。
先ず、調査対象の1000人全員が海外勤務を希望するか否かを注目すると、海外勤務を「してみたいと思う」が42.7%、「したくないと思う」が57.3%と、海外に行きたくないビジネスパーソンの方が多い(図1)。

巷間、最近の若者が、安定志向でかつ内向き指向だと報道されることが多いが、今回の調査結果もこれを裏付けている。
但し、本音ベースで内向き指向なのは若者ばかりではなく、男性ビジネスパーソンの年齢別に海外勤務「してみたいと思う」割合を見ると、20代が46.9%、30代が43.8%、40代が38.8%と、若い人の方が海外赴任に対して積極的だ(図2)。若者だけが内向き指向であるかのような言い方はフェアではない。

海外勤務に消極的な回答者が寄せた理由を見ると、「英語をしゃべれないので」(24歳男性)といった外国語への不安が各年代にあり、子供や親の事情など家族の問題も同様に多い。また、「食べ物。文化の問題で無理」(41歳男性)のように、食べ物や生活習慣など、生活環境の変化を理由に挙げる人が、年齢と共に増える。

この点、興味深いのが女性のデータだ。
女性の場合、海外勤務「してみたいと思う」が、20代で40.2%、30代以降(40代を含む)で45.1%と、年齢が上がる方が海外勤務の希望者が増える。
年齢が上がってもビジネスの現場に関わり続けている女性の場合、ビジネスに対する意識が高いのかも知れない。加えて、彼女らが海外勤務の「メリット」として挙げる理由を見ると、「新しい文化を経験することが出来る」を挙げた人が20代で2.7%に対して30代以降で24.6%と大きく増えている。相対的に高齢な女性ビジネスパーソンは、環境適応に自信があるのだろうし、生活の変化をむしろ積極的に楽しもうとする気持ちがあるようだ。

このデータを見ると、プロゴルフで、日本の女子には欧米の大きな試合で優勝した選手が複数いるのに、男子プロがさっぱり活躍できない理由が何となく想像できる。

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