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・階段を一歩上るとき
・「ほぼ日刊イトイ新聞」主宰
・糸井重里
・心の奥に懐中電灯を照らし、自分はどうなりたいかを真剣に探ってみよう

  • ヒット商品や話題に事欠かず、震災以降は東北支援にも注力
    ヒット商品や話題に事欠かず、震災以降は東北支援にも注力
    「ほぼ日手帳」「はらまき」などのヒット商品や書籍出版だけでなく、被災地支援にも寄り添い続けている。

    チームの約束事が守備範囲を広げ、全力にさせる

    フリーの頃は、お膳立てをしてもらい、自分の役割のところに「はい、来ました」って仕事のやり方で、個人プレーの職人をしてました。それが、「ほぼ日」をやるようになってからは、みんなで助け合い、情報を共有し合い、手助けしていいものをつくるチームプレーをする世界。どれだけ人が大切か身にしみてわかるようになったんです。一人でできることはたかが知れてる。以前とはガラッと変わりました。で、僕が無意識によしとしていることをチームの中で言葉にして共有したいと思ったんですね。それで約束事をつくりました。「できるだけ約束をする」「全力で約束を守る」「守れなかったら全力で謝る」という3つです。

    僕は、責任を持って、やりがいを持って、最後までやる仕事にしましょうという約束をしたかったんです。「どうしても困ってるんだ」と、気が進まない中で頼み込まれた仕事って、相手は喜ぶし、丸く収まるけど、やってよかったと思う経験がないんですよ。やるなら「両方が喜ぶ形」にしたい。だから、頼まれたら1日置いて考える。「頼まれた仕事をもう一回、こちらから頼む仕事に変えてみる」―つまり、「その仕事を是非やらせてください」と、逆に自分を頼む立場に置くと、責任を持ってやらざるをえなくなるし、約束することになりますよね。

    約束をしないと守備位置を狭くすることにもなるんです。その範囲に来た球しか捕らないから。「もうちょっといけるんじゃないか」って約束することで、来た球を全力で守るようになるんです。でも守れないときもあるわけで、そのときは「全力で謝ることも仕事にしましょう」と。そのほうがアグレッシブで楽しく働けるじゃないですか。

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  • 「こうありたい」「こうなりたい」を真剣に考える

    先日、アジアの留学生の子たちに会ったんです。その中に僕の会社で販売している「ほぼ日手帳」を使ってくれているスリランカの女の子がいてね。有名人が使っているかを知りたいって質問をしてきたから、「女優さんもアイドルもいっぱい使ってくれてるよ」って伝えたら、嬉しそうに「私もそうなりたいです」って。つまり、自分もこの手帳を使っている素晴らしい人だと言われるようになりたいって、覚えたての日本語でまっすぐ言うの。僕はああいうの、何十年も失ってたね。洗われた気持ちになりましたもん。そうやって、本当に真剣なら伝わるんですよ。

    みんな、考えれば仕事はいくらでもあるし、いくらでも面白いことはいっぱいあるのに、「それやっていいんだよ」って誰かに言われるのを待ってるんだよね。何をやってもいいんですよ。日本の社会の仕組みやシステムだってどんどん変わってます。ホワイトカラーのネクタイは義務じゃなくなってるし、僕が若い頃は男女雇用機会均等法だってなかった。働き方のスタイルも変わってます。別に世の中があなたにジャンヌ・ダルクになることを期待してるわけじゃないんだから、「あなたはどうしたいの?」ということを真剣にやったほうがいい。「モテたい」と言う若い子の話をよく聞くと、異性じゃなくて「男にも女にもモテたい」って言うんだけど、それって過剰に必要とされて天狗になりたいってことなんだよね。実力以上に見栄を張りたいわけ。「で、僕どうしたらいいんでしょう?」って聞いてくるんだもん。

    そうやって人に聞く前に真剣に考えてごらん、ってことです。モテたいも楽しんで働きたいも同じ。「俺がモテたいって、つまり、こういうことかな」って答えが出せたら、もう何だってできると思うんです。そのためには自分で毎日腕組みして考える。なんで俺はそこのとこばかりやるんだろう。このことは欲望を失わないんだろう。なんでこれは要らないんだろう。自分の心をちゃんと見る。考えて答えを出そうとする。そうすると他人のことも見えてくる。楽しく仕事をしたいと思ったら、まず先に、自分の見えなかったところに懐中電灯を照らして、しっかり見つめてみることです。

「糸井重里」の階段と足跡

  • 19歳
    学生運動をやめるために大学を中退。アルバイトをしながらコピーライター養成講座に
  • 25歳
    勤め先のデザイン事務所が倒産し、そのままフリーに。宣伝会議賞などの賞を受賞するようになる

  • 34歳
    「不思議、大好き。」「おいしい生活」などのコピーで脚光を浴び、コピーライター・ブームを呼ぶ
  • 49歳
    やりたい仕事をやり、やりたくない仕事をやらないために「ほぼ日刊イトイ新聞」を開設
  • 64歳
    「ほぼ日」15周年を迎え、「はたらきたい展。」の開催など、精力的な活動を続けている
糸井重里

糸井重里Shigesato Itoi

1948年、群馬県生まれ。法政大学中退後に友人に誘われて宣伝会議のコピーライター養成講座に通い、広告プロダクションに入社。72年よりフリーのコピーライターに。数々の賞を受賞し、80年代のコピーラーターブームの先駆けとなる。エッセイ、作詞、ゲーム企画制作などでも活躍。98年にインターネット上に開設した「ほぼ日刊イトイ新聞」では、ジャンルを問わず著名人から一般人まで幅広い層の執筆や対談、書籍や「ほぼ日手帳」などのオリジナルグッズの企画販売等を行い、サイト訪問者は月間平均で117万人。人材募集など、東京糸井重里事務所の最新情報については、「ほぼ日」のサイトから。http://www.1101.com/

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