
転職を「成功した人」と「失敗した人」は、それぞれどんなきっかけで、どんな方法で転職活動を進めたのでしょうか。
ここでは、転職にまつわる成功・失敗事例を通じて転職活動を上手に進めるコツをご紹介します。
今の会社は、自分にふさわしいポジションを与えてくれない…
転職事例:小塚さん(32歳) |
金融業界で2回転職を経験し、今は銀行の子企業に勤務しています。正直、今の会社を選んだのは失敗でした。中途入社者に不利なことが多いんですよね。バックオフィスの業務に就いていますが、単純作業ばかりで入社時にイメージしていた仕事内容ではなく、今のポジションに納得していません。これまでの実績やスキルが適正に評価されていないと感じているし、これから異動や昇進のチャンスが巡ってくるとも思えない。
そこで、見切りをつけて再度転職することにしたんです。希望は銀行。まず、各行のホームページで採用情報をじっくり見てみました。でも、受けるからには失敗したくない、採用されなければいけないと強く思い、確度を聞くためにリクルートエージェントに相談したんです。
希望条件に合う銀行の求人は複数あり、CA(キャリアアドバイザー)さんに自分の採用可能性について尋ねてみました。すると、CAさんの回答は「いずれも難しい。しかし、可能性がないわけではないので、チャレンジしてみましょう」というものでした。
素直に「はい」とは言えませんでしたね。確実に採用される求人でなければ、応募する気はありませんでした。
転職成功のポイント!
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「やりたいことをアピールしてください」と言われてもピンと来ず…

「このCAさんの評価は本当に正しいのか?」という疑念も浮かびました。そこで、他の転職エージェントの意見も聞いて判断しようと思い、複数の会社に同じ相談をしてみたんです。すると、どのエージェントからも同じような答えしか返ってきませんでした。
今のままの状態が長引き、年齢も高くなれば、さらに状況が厳しくなるかもしれない…。「可能性はある」ということなので、とりあえずリクルートエージェントから志望度の低い会社に2社ほど応募して、様子を見ようと思いました。
応募にあたり、CAさんからはいろいろな質問をされました。「少しでも可能性を高めるために、有効なアピール材料を探そう」ということらしいです。
特に繰り返し聞かれたのは「やりたいことは何なのか」ということでした。でも、何故そんなことを聞かれるのか、理解できませんでしたね。私の転職の目的は、やりたいことを実現することではなく、適正なポジションを得て自分の力を発揮することなんですから。仕事において自分がやりたいことを主張するなんて青臭い、30歳過ぎた社会人がすることじゃない…CAさんにいくら言われても、そんな風に思っていました。
なので、面接でもこれまでのキャリアのみ説明しました。私の経験やスキルがどのポジションにふさわしいかは、企業側が判断することだ、と高をくくっていたのです。
結果は不採用。企業からの評価は「受け身の姿勢で何がしたいのか分からない、自発性や積極性が感じられない」ということだったそうです。
転職成功のポイント!
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経験を振り返り、やりがいを感じた場面を思い出すことから再スタート
転職活動では、キャリアをアピールすると同時に、今後の目標やビジョンをしっかり伝えることが大事なんだと実感しました。
これまでは、「花形」と言われる部門にいるときは満足、マイナーな部門にいるときは不満…という感じでしたが、自分の経験を一つひとつ振り返り、やりがいや面白みを感じた場面を一つひとつ思い起こしてみようと思います。
それが明確になり、人に伝えることができるようになれば、まだまだ可能性はあると、CAさんも仰っていますからね、
そこからやり直してみようと思います。
担当キャリアアドバイザーより「年収を○○万円上げたい」「会社の格を上げたい」といったデジタルな条件を重視した転職であれば、独自で活動してもいいと思います。 しかし、「自分の志向や価値観に合うステージを見つけたい」「こんな未来を手に入れたい」という思いがあるなら、私たちキャリアアドバイザーにご相談ください。それを実現するためにはどんな選択肢があるか、皆さんが気付いていないものも含め、ご提案します。たとえそれが実現が難しいと思われることであっても、強い意志を持って活動されるのであれば、最後まで伴走させていただきます。 |