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転職マーケットトピックス IT・通信系技術職(2012年1月:2012年 採用動向予測)編転職マーケットトピックス IT・通信系技術職(2012年1月:2012年 採用動向予測)編

2012年1月5日更新

IT転職市場の変化

2011年の転職市場を振り返る

●スマートフォン関連の採用がさらに活発化
各通信キャリアの機種が出そろい、スマートフォン市場が急速に拡大した2011年。既存のモバイル向けサイト、SNS、ゲームなど、Webコンテンツを持つあらゆる企業がスマートフォン向けの開発にシフトしました。スマートフォン関連の求人は2010年から増えていましたが、2011年はさらに活発化。LAMP環境の経験者は引く手あまたの状態となりました。Java、Objective-Cの経験者のニーズが高かったほか、2010年には見られなかった「JavaScript」のスキルを指定する求人も出てきました。

●ITコンサルティング会社の採用意欲が上昇
アプリケーション分野では、ITコンサルティング会社が活発な採用を行いました。2010年には行わなかった第二新卒採用も実施。業務知識がない若手エンジニアでも、ポテンシャルが買われ、転職を果たしています。
前半は金融関連の求人件数が伸びたこと、ここ数年採用活動を中止していた企業が、夏頃から1~2名枠の求人を再開したのも特徴的でした。

●インフラ分野では、経験が浅い人にもチャンスが広がる
インフラエンジニアの求人件数はさらに上昇。2010年に比べ、選考のハードルが低くなりました。以前は面接に進んでもなかなか採用まで至らなかった大手SIer、メーカー系SIerなどでも、内定が出るケースが増えました。
また、スキルが高くなくても、転職に成功する人が増加。少し前までは設計・構築経験者を求める求人が中心でしたが、「運用経験のみでも可」とし、人柄や素養を評価する動きが出てきました。
インターネットサービス企業でも、インフラエンジニアへの採用意欲が少しずつ高まっていきました。

●ネット関連企業の採用が活発。100名の大型採用も
ネット関連企業の採用は引き続き活発に推移。100名単位の大量採用を行った大手企業もありました。
ソーシャルアプリ、EC関連の求人が増えたほか、広告配信システム関連の求人も活発でした。
Webプロデューサー、Webディレクター、Webデザイナーの採用においては、制作会社の求人が少しずつ回復に向かいました。

●社内SEの求人が増加
社内SEの求人件数が2010年に比べて増加。リーマンショック以降、採用を控えていた企業でも、資金に余裕が生まれ、システム部門の人材の補充・強化を図る動きが見られました。

2012年、求人市場はどう動く?

●ITコンサルの積極採用が継続。外資系ベンダーを狙うなら1~3月がチャンス
アプリケーション分野では、ITコンサルティング会社の積極採用が続くでしょう。
ただし、不安要素もあります。円高、ユーロ不安、タイ洪水などのマイナス要因を抱える製造業の業績が低下した場合、製造業向けの案件が減り、求人の縮小につながるかもしれません。
なお、2011年の秋頃から、複数の外資系ベンダーが採用を行っています。新製品をリリースし、導入~本格稼動させる案件が増えていることから、1~3月もエンジニアの求人が増える可能性があります。まだ和訳されていない新製品を手がけるため、英語力が必要とされますが、外資系ベンダーを狙うにはチャンスの時期といえます。

●ネット/スマートフォン関連では、「未経験OK」から「経験者対象」へ移る職種も
ネット系、特にスマートフォン関連のエンジニアは、これまでは経験者が少なかったため、独学でスキルを身につけた人も受け入れられていました。しかし、今後は実務経験者対象に移っていくでしょう。
これからスマートフォン関連のキャリアを積みたい人は、すぐにでも行動を起こしてください。
また、海外展開を図る企業も多いため、英語や中国語ができるエンジニアのニーズはさらに高まります。
ネット業界では、業績を上げている企業が多数。勢いづいて新規事業に乗り出す動きも見られます。これまで新規事業の立ち上げで実績を挙げたプロデューサーやディレクターは、経験を活かすステージに出会えるかもしれません。

●インフラエンジニアの求人は高水準で推移する見込み
インフラエンジニアの採用動向は、2011年から大幅に変わることはないでしょう。
2011年は大手での人材ニーズが高まりましたが、今後は中堅企業のニーズも出てくる見込みです。
経験やスキルが不足していても応募できる求人が増えていますので、2012年の転職活動では、これまでより選択肢が増えると期待できます。
なお、設計・構築ができる方にとって、2010年は求人が少ないと感じられたことでしょう。しかし、2011年には求人がやや増加し、2012年はさらにニーズが高まると思われます。ぜひチャンスをつかんでください。
また、メーカー系のユーザー企業や、業種問わず事業会社の社内SEなどの求人も増加が期待できそうです。


1~3月の転職活動のポイント

新規プロジェクトが動く時期に向け、選考に乗り遅れないように

IT業界では、3月末でプロジェクトが終了したり、外注との契約が切れるケースが多数。
新たな人員計画や配置転換が行われるので、このタイミングを逃さないよう、早めに動いてください。
「予算取りの都合上、年度内に採用計画を達成したい」「4月1日に入社してもらい、新卒入社者と一緒に研修を行いたい」などの理由から、1~3月に採用活動をスピードアップする企業もあります。選考が速く進むので、求人が出たらすぐに応募すること、面接対策を早め早めに進めておくことで成功率が高まります。

普段は見られないポジションの求人が出てくる可能性も

冬のボーナス支給後に退職した人の欠員補充求人が、1月中旬に出てくることがあります。通年採用を行っていない企業・職種・ポジションの求人が見つかる可能性もありますので、見逃さないように継続して情報収集をしてください。

新年度を迎えた外資系企業の採用計画に注目

12月決算の外資系企業では、新年度の採用計画が固まり、早ければ1月から求人が出てきます。外資系企業への転職を希望している方、視野に入れている方は、新規求人の動向に注目してください。



キャリアアドバイザーより

ネット系、インフラ系のエンジニアは活発な採用が続きます。特にインフラエンジニアは運用・保守のみの経験者にも門戸が開かれていますので、このチャンスをぜひ活かしてください。
一方、アプリケーションエンジニアに関しては、今後の採用動向は不透明です。新年度に入ると、求人数が減少し、選考ハードルが上がる可能性もありますので、1~3月中に積極的に活動することをおすすめします。

※この記事は、2012年1月5日時点の情報です。時期によって状況が大きく変わっている可能性がありますので、ご了承ください。
キャリアアドバイザーにご相談いただければ、 最新傾向をお伝えします。

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