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転職活動の進め方とスケジュールのポイント【やることリスト付き】

転職活動のやり方とスケジュール

転職活動を始める前に、転職活動の進め方やスケジュールの目安を知っておくと、効率的に進めることができます。転職活動の流れ、それぞれのステップでやること、転職活動を進めるなかでのポイントについて、組織人事コンサルティングSeguros 代表コンサルタント粟野友樹氏が解説します。

転職活動の一般的な流れ

転職活動のステップには、大きく分けて「事前準備」「求人検索」「応募書類作成・応募」「面接」「内定・退職・入社手続き」があります。

転職活動期間の目安は?

働きながら転職活動をする場合、準備開始から入社するまで、一般的に3カ月程度かかります。以下が目安となりますが、応募先企業の選考期間、引き継ぎの所要期間などによって変わります。

  • 事前準備~応募書類の作成:約2週間
  • 応募・面接:1~2カ月
  • 内定・退職・入社:1~3カ月

転職 流れ

転職活動のスケジュールとやることリスト

転職活動の流れを、5つのステップに分けてご紹介します。各ステップでやることをチェックしながら進めてみてください。

ステップ1:事前準備

転職活動を始めるための準備を行います。スムーズに進めるためにも、事前準備は怠らないようにしましょう。

スケジュール作成

仕事を続けながら転職活動をする場合は、現職のプロジェクトの進捗状況や繁忙期などを踏まえて退職希望日や退職希望時期を決めます。

就業規則に「退職希望日の○日前までに意思を伝える」と定めている企業が多いため、就業規則を確認しておきます。退職希望日から逆算してスケジュールを組みましょう。

ただし、選考の進み方次第で期間が変わるので、スケジュールはあくまでも目安として、選考状況に合わせて調整しましょう。

キャリアの棚卸し・自己分析

自分の強みや転職の方向性が明らかになっていない場合は、キャリアの棚卸しを行い、得意分野や強み・弱みを整理しましょう。アピールポイントを認識しておくと、応募書類の作成や面接対策にも役立ちます。

自己分析を行ったうえで、転職で何を実現したいのか、目的を明確にします。それにより、転職先に希望する条件や企業選びの基準となる「転職の軸」が定まります。

「仕事のやりがい」「キャリア形成」「社風」「人間関係」「収入」「ワークライフバランス」など、転職先に求める条件の優先順位も決めておきましょう。

やることリスト

現職の状況を踏まえ、退職希望時期を決める(在職中の場合)
就業規則を確認し、現職に退職意思を告げる期日を確認する(在職中の場合)
退職日から逆算し、転職活動のスケジュールを決める(在籍中・退職日が確定している場合)
これまでの経験を振り返り、成果・身に付けたスキル・強みなどを整理する
今回の転職で実現したいことを明確にする(やりたい仕事/キャリア形成/働き方/働く環境など)

 

ステップ2:求人検索

ステップ1で明確にした「転職の目的」に基づいて求人情報の収集・検索をします。興味が持てる求人を見つけたら、より詳しい情報を収集しましょう。

情報収集・求人検索

求人サイト・求人情報誌・ビジネスSNSなどで求人を検索します。多くの転職支援サービスでは、絞り込みに便利な検索軸が設定されているので、業界・職種・希望勤務地など、希望条件で検索します。気になる企業がある場合は、その企業の採用サイトを確認します

転職サイトの「スカウトサービス」に登録しておき、オファーが届くのを待つ方法もあります。転職エージェントに相談し、求人を紹介してもらうのもいいでしょう。

近年は、社員が友人・知人を自社に採用候補者として紹介する「リファラル採用」も増えているため、興味がある業界に勤務する友人・知人に声をかけてみる手もあります。

興味がある求人が見つかったら、その企業の公式サイトや採用サイト、SNS、メディアの記事などでより詳しい情報を収集します。異業界・異職種へのキャリアチェンジを目指す場合は、対象業界・職種についても情報収集を行い、理解を深めましょう。

やることリスト

求人検索の際におすすめする、やることリストを紹介します。自身の状況にあわせて、できそうなことから試してみてはいかがでしょうか

転職サイト・求人情報誌・ビジネスSNSなどで求人を検索する
転職サイトの「スカウトサービス」に登録する
興味がある企業の採用サイトで募集情報を確認する
転職エージェントに相談・登録する
興味がある業界・企業に勤務している友人・知人に紹介を依頼する
応募候補企業について、公式サイト・採用サイト・SNS・メディアの記事などを見て研究する
キャリアチェンジを目指す場合、業界・職種について研究する
候補に挙がった求人を比較検討し、応募する企業を絞り込む

ステップ3:応募書類作成

応募書類を作成します。職務経歴の整理には時間がかかるため、「事前準備」「求人検索」と同時に進めておいてもいいでしょう。応募書類が準備できたら、求人企業に応募します。

応募書類作成

求人に応募する際には「履歴書」と「職務経歴書」を提出するのが一般的です。いずれもテンプレートをダウンロードして使うと便利です。履歴書用紙は市販のものを購入してもいいでしょう。

さまざまな書式があるため、自身の職務経歴やアピールしたい内容に合わせて選んでください。職務経歴書の書き方が分からない場合は、転職のノウハウ関連サイトなどにある、自身と同職種の見本を参考にすることをおすすめします。

また、ステップ1の「自己分析」で整理した強みを「自己PR」欄を活用してアピールします。

応募

興味がある求人に応募します。転職サイト、企業の採用ページ、転職エージェントなど、複数のルートから応募する場合は、いつ・どのサービスの・どの求人に応募したのかを記録しておきましょう。

やることリスト

履歴書を作成する
職務経歴書を作成する
求人に応募する
どのサービスを使ってどの求人に応募したかを記録する

ステップ4:面接

企業にもよりますが、面接回数は1~3回程度行われることが一般的です。複数企業に応募している場合は、選考が進むと何社も面接を受けることになるので、スケジュールの確認と事前準備を念入りにしておきましょう。

面接

面接では、「転職理由」「志望動機」「自己PR」などを聞かれます。採用担当者が納得する回答ができるように準備しておきましょう。企業によっては筆記試験も行われるため、必要に応じて対策をします。

面接は企業から一方的に評価される場ではなく、応募者もその企業が自分にマッチするかどうかを見極める場です。気になる点があれば、質問も用意しておいてください。

オンライン面接の場合は、PC・スマートフォン・イヤホンなどの準備、場所の確保、ツールのインストールなど、早めに環境を整えておきます。対面面接の場合も、面接時に着用する服・靴・カバンなどを準備します。

条件交渉

企業によっては、内定前後に条件面談を設定するケースもあります。年収や勤務地、入社日などの条件を考慮して内定のオファーを出しているケースが多いので、譲れない条件がある場合は、条件面談時や内定が出る前に希望条件を伝えておきましょう。

やることリスト

面接日程の調整(必要に応じ、現職企業に有給休暇などを申請)
面接での質疑応答の準備(転職理由・志望動機・自己PR・逆質問など)
オンライン面接の場合、通信環境などの準備
対面面接の場合、服装などの準備

ステップ5:内定・退職・入社手続き

選考を通過し内定が出たら、入社までの手続きを進めます。このフェーズで重要なのは、退職交渉です。所属企業に退職を伝えたところ、強く引き留められて退職手続きが難航するケースも多いため、退職が決定するまで慎重に進めましょう。

企業から内定通知が来たら、内定承諾とともに現職企業への退職交渉を行います。退職前の引き継ぎや入社前の各種手続きなどもあるので、事前に準備を進めてしておくと安心です。

内定(承諾)

企業から内定の通知が届いたら、労働条件通知書などに記載されている条件に問題がないか確認し、承諾するかどうかを判断します。入社意思を固めたら、内定承諾の旨を企業へ伝えます。

複数の企業で選考が進んでいて、内定を辞退したり、返事の期限延長を願い出たりする場合、早めに連絡してください。

内定承諾は、限られた期間で意思決定をすることになるため、転職に迷いが生じる方も多いようです。悔いのない選択をするために、気になることは面接の段階で確認しておきましょう。

退職手続き

転職を決意したら、現職に退職の意思を伝え、退職の手続きを行います。残っている有給休暇日数や引き継ぎにかかる日数などを考慮し、上司と相談して最終出社日を決めます。

パソコンや携帯電話、名刺、入館証など、所属企業から貸与されているものがあれば、全て返却します。

【参考記事】
【退職の切り出し方】いつ・どう伝える?例文や注意点などを解説

引き継ぎ

退職日が決まったら、業務一覧と引き継ぎスケジュールを作成します。上司に後任の着任時期を確認し、それまでにマニュアルや引き継ぐ書類をまとめておきましょう。

顧客やパートナーなどがいる場合は、後任とともに引き継ぎの挨拶ができるようにスケジューリングします。職場や顧客・取引先が困らないように、しっかりと引き継ぎを行ってから有給消化に入るようにしましょう。

入社手続き

転職先企業に入社するための書類を準備しておきます。入社に必要な書類には、源泉徴収票、雇用保険被保険者証、健康診断結果、資格の証明書など、転職先企業によって異なります。指定された書類を揃え、指定された期日までに提出します。

やることリスト

内定通知への返事(入社を決めた場合、内定承諾書の返送)
現職の上司に退職意思を伝え、退職日を決める
業務の引き継ぎのスケジュールを作成し、後任者への引き継ぎを進める
取引先や関係者に退職の挨拶をする
現職企業から貸与されていた備品などを返却する
転職先企業からの指示に従い、入社の手続きをする(必要書類の提出など)

転職活動の進め方におけるポイントと注意点

転職を実現させるために、以下のポイントを意識しておいてください。

ポジティブな転職目的を持つ

「現状の不満の解消」が転職の目的となり、やりたいことやキャリアプランが不明瞭なままだと、転職の軸が定まらず、結果的に転職を繰り返してしまう可能性があります。不満が転職のきっかけであっても、「転職で実現したいこと」を考え、ポジティブな目的を定めるとよいでしょう。

希望条件の優先順位を決めておく

全ての希望条件を叶える企業を探そうとすると、選択肢が狭まり、求人が見つからないこともあります。希望条件は「絶対に譲れない条件」と「できれば叶えたい条件」に分けて設定し、「絶対に譲れない条件」は2~3つにとどめるとよいでしょう。

選考時期をできるだけ揃える

1社ずつ応募し、不採用になったら次の1社に応募するという進め方では、転職活動が長期化する可能性がありますし、複数企業を比較検討することもできません。同時期に複数の企業に応募し、選考時期を揃えるよう調整するといいでしょう。

転職活動に不安がある場合は転職エージェントに相談を

転職活動の進め方に不安がある場合は、転職エージェントを利用することをおすすめします。自己分析・企業選び・面接対策など、1人ではつまずきがちなことも、プロの客観的なアドバイスを受けることで準備が進みやすくなるでしょう。

オンライン面談でも気軽に相談できるケースもあるので、転職活動に行き詰ったときに頼ってみてはいかがでしょうか。

組織人事コンサルティングSeguros 代表コンサルタント 粟野友樹氏


約500名の転職成功を実現してきたキャリアアドバイザー経験と、複数企業での採用人事経験をもとに、個人の転職支援や企業の採用支援コンサルを行っている。

記事作成日:2018年09月19日
記事更新日:2023年05月30日
記事更新日:2024年03月26日 リクルートエージェント編集部

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