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コラム転職徒然草 - 転職ノウハウ編

カメラ映りを完璧に (2013年10月23日)

Nさん(28歳)は中堅メーカーの海外営業。欧州に駐在して仕事をしているのだが、Uターン転職、つまり日本で働くことを希望していた。
「海外での仕事も面白いのですが、家族の都合で日本に戻りたいと考えています」
「なるほど、ご家族のことで。出張で海外に出るのは構いませんか?」
「はい。日本に住めるなら、長期の出張でも大丈夫です」
「いつまでに帰国しなければならないという期限はありますか?」
「いいえ、期限はとくにありません。できれば日本で働きたい、なるべく早く転職が決まれば良いなという感じなのですが…」

帰国希望ながら、なにがなんでもというほどの意欲は持たないNさんは、面接のためだけに日本に戻ってくるつもりはなかった。
仕事・プライベートで日本に戻るのは半年に一度、そのタイミングでいくつかの会社の面接をセッティングすることは可能だが、それだけでは十分な転職活動はできない。そこでテレビ電話システムで面接を行ってくれる会社に絞って、応募を進めていくことになった。

グローバル人材のニーズは高く、Nさんに興味を持つ企業はいくつもあったが、いざ面接をしてみると、どうも評価がかんばしくない。
「キャリアは良いけれど、どうも覇気がない」
「目が虚ろ。仕事で疲れすぎているか、病気なのでは?」
というのだ。

Nさんに、体調面についてたずねると
「体はいたって健康です。仕事が忙しいことはありますが、面接の日は、それほど疲れていたわけではありません」
との返事。我々以上に評価コメントに驚いたNさんは、どうしてそんな風に見えてしまったのか、原因を調べてみることにした。

理由はすぐに判明した。面接で使用した自宅PCで映像ソフトを起動、自分の姿を録画して見てみると、そこには土色の顔で目の下に大きなクマをこしらえ、くぐもった声でボソボソとしゃべる男が映っていた。Nさんが借りている部屋の照明は、間接照明中心で暗く、色味も特殊なもの。住んでいる者には落ち着く環境だが、映像を撮ると奇妙に映ってしまう。音が悪いのは古い安物のマイクを使っていたせいだった。

「これでは採用されるわけがない」
Nさんは、すぐにテレビ電話でいかに見映えがよくなるかの研究をはじめた。まず明るい照明器具を用意し、マイクは高感度なものを購入した。これで録画実験をしてみると、見た目はかなり改善されてきたが、部屋を明るくした分、背後の家具類が邪魔にみえて仕方がない。
そこで背景を隠すパーティションを用意し、さらに話をしながら自然に手を乗せられる木目調のテーブルを置いてみた。これで劇的に映像は見やすくなったが、まわりが整うと、今度は自分の容姿が気に入らない。顔色と声は普通になったものの、普段テレビなどで見ているニュースキャスターなどに比べると、どうも冴えない印象だ。

ここまでくると、徹底的にやらなくては気が済まなくなるのが人情というもの。Nさんは、学生時代に演劇部だったという現地の同僚から、肌を均一にみせるドーランを譲ってもらい、髪はハードジェルで完璧に固め、何度も録画を繰り返して、自分が引き立つよう照明とカメラの角度を調整した。
これで完璧というところまで準備をしたNさん、こうなると面接でも自信たっぷりに話ができる。それ以降のテレビ電話面接は、どの企業にも好印象を与えることに成功し、数社で選考が進んでいくことになった。

そして、いよいよ最終面接。仕事で帰国したタイミングで意中の会社の最終面接を受けることになったNさんは、見事内定を勝ち取ったのだが、その際、ひとつのコメントが付いてきた。
「…彼にはとても期待しています。ところで、最終面接の時のNさんは、時差ぼけのせいか、テレビ電話で見たときに比べると、だいぶ疲れた様子でした。退職に加えて、帰国準備で大変でしょうが、体調に気をつけるように言っておいてください」

カメラ映りがよくなりすぎたせいで、今度は普段の姿が不健康に見えてしまったのだ。さすがに今度は対処のしようがないと思われたが、なんとNさんは
「不健康なイメージはよくないですよね。なんとか良く見せられないか、ちょっと研究してみます」
と言う。Nさんは入社までに何をどう変えようというのか、興味津々の我々なのである。

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